福岡市の住んではいけない地域・5選。治安を引っ越し前に要チェック！

移住先として人気高まる九州・福岡市。「福岡は住みやすい街」と答える人が多い一方、「治安が悪い」「犯罪件数が多い」等の理由で避けられる町が少なくないのも事実です。そこで今回は、福岡市内で治安が悪く、地元民からも「住んではいけない」と言われやすいエリアを5つご紹介。

とはいえ治安が悪いと一般にいわれる地域であっても、合う合わないの相性は人それぞれ。また隣町は治安良好ということもあるので、「その地域は悪」と極端にとらえずひとつの参考にしてみて下さいね。

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福岡市博多区で治安が悪いといわれる地域①千代町・堅粕・中洲

市内でも2022年の犯罪認知件数（総数）が7区中一番多い博多区。約25万人と人口が多いため仕方のない事かもしれませんが、人口トップの東区（約32万人）より人口が7万人少ないのに、犯罪件数は東区より300件以上多いようです。これは博多区に商業施設や歓楽街・飲み屋街が集まっている事も要因かもしれません。

2022（令和4）年の博多区の刑法犯認知件数によると、最も多いのが「窃盗犯」（1,894件）で、次いで自転車盗、万引きと続いています。近年犯罪が少ないとされる城南区や西区と比較すると件数だけでも約2.5倍〜3倍です。

そんな博多区の中でも、千代町や堅粕（かたかす）、中洲はとくに治安が悪いといわれています。その理由から探ってみましょう。

千代町・堅粕・中洲の治安が悪いといわれる理由

千代町、東区の馬出（まいだし）は指定暴力団の本部があるエリアとして地元では有名です。そういった面から不安視する方も多いようです。実際にトラブルが発生することは稀なので、事前に知ったうえで住む分には問題ないでしょう。

このエリアは山笠の「千代流（ちよながれ）」が活動している地域で、東公園や県庁、十日恵比須神社、九州大学病院なども近くにあり、緑の多く素敵なエリアです。千代町界隈に長く住んでいても全く危険な目に遭わない人もいるので、住む場所や相性が大きいのでしょう。

一方、堅粕の治安が悪いといわれる理由は、強盗、公然わいせつ、痴漢事件などが比較的多く発生している点が挙げられます。これを聞くとその時点で住むのをためらってしまいそうですが、堅粕地区には市内でも5本の指に入る公立高校の名門「福岡高校」があり、博多駅にも空港にも近い利便性があります。大通りに面している場所や、団地の近くなどはむしろ治安が良いと感じる人もいるようです。

中洲はいわずと知れた九州随一の歓楽街。風俗店も多く、暴力団関係者絡みの事件や強制わいせつ、盗撮、刃物所持者の徘徊なども過去に起こっています。夜出歩くのは危険と隣り合わせです。

住む場合の注意点

このエリアに住む場合は、ひったくりに遭わないようバッグは車道と反対側に持つ、たすきがけをする、自転車はツーロックにする、女性はオートロックの部屋を選ぶ、防犯ブザーを携帯する、露出度の高い服装を避けるなどの対策をしましょう。

福岡市中央区で治安が悪いといわれる地域②天神・春吉・西中洲

福岡市内では、犯罪認知件数だけで見ると博多区と中央区が常に1位2位を争っていますが、博多区の人口が約25万人（市内7区中3位）、中央区の人口が約21万人（市内7区中6位）という点で考えると、犯罪率がダントツで高いのは中央区です。

2022年の犯罪認知件数（総数）が7区中2番目に多い中央区。犯罪の割合で見ると「窃盗犯」（1,807件）、自転車盗、万引きが多いのは博多区と同じ。知能犯、強盗、万引き件数は7区中ワースト1位です。これは商業施設や歓楽街・飲み屋街が集まっている事も要因といえるかもしれません。

九州一の繁華街ということから、色々な人が集まる福岡の都心部。その中でも、天神や春吉周辺の治安が悪いといわれる理由について深掘りしてみました。

天神・春吉・西中洲の治安が悪いといわれる理由

天神の治安が悪い理由は、不審者、痴漢、わいせつ行為が多く発生していること。西通りや親不孝通り、大名（だいみょう）など飲み屋街があり、酔っ払いの徘徊、女性に絡む等の事案も起きていることが挙げられます。

春吉に関しても天神とほぼ同じ理由ですが、春吉・西中洲は美味しいレストランやカフェなどが多数点在する魅力的なエリアで、中洲に近く居酒屋やビジネスホテルも多いことから外国人が多く集まります。夜はかなり開放的になっている人も多い印象です。

春吉は過去に暴力団組事務所があり、なかなか悪いイメージが払拭できませんでしたが、住民や行政の力により今では撤去され、だいぶ落ち着いた街となりました。ただ強盗、ひったくり、痴漢事件などはある程度発生しているようなので注意は必要です。

住む場合の注意点

このエリアに住む場合、女性はオートロックの部屋を選ぶ、防犯ブザーを携帯する、露出度の高い服装を避けるなどの対策はもちろん、ひったくりに遭わない為の準備も必要です。女性のみならず、男性もお気を付け下さい。

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福岡市東区で治安が悪いといわれる地域③箱崎ふ頭・名島

福岡市の7区のうち最も人口の多い東区では約32万人が生活しており、2022年の犯罪認知件数（総数）は2,242件で、博多区に次いで2番目に犯罪が多いエリアです。

東区で最も多いのが窃盗犯（1,631件）で、次いで自転車盗、万引き、粗暴犯。自転車盗と空き巣の件数は、7区中トップです。そんな東区でもとくに治安が悪いといわれるのは、箱崎ふ頭や名島周辺です。ではその理由を見ていきましょう。

箱崎ふ頭・名島の治安が悪いといわれる理由

箱崎ふ頭が治安が悪いといわれる理由は、過去に凶悪事件や暴行事件、不審者事案が発生していることが挙げられます。このエリアは街灯が少なく暗い為、ひったくりなども起きやすいようです。箱崎ふ頭周辺は埋め立てによって造成されたエリアで、港湾施設が整備され、大規模な物流施設が集まっています。

また名島周辺では公然わいせつや痴漢事件が比較的多く発生しており、子供への怪しい声掛け事案も発生しています。人通りや街灯も少なく、夜間は暴走族のバイク音などで悩まされている住民の方もいらっしゃるようです。

住む場合の注意点

箱崎ふ頭や貝塚駅周辺、名島に住む場合、全体的に人通りや街灯が少なく暗い道が多いということを頭に置いておきましょう。また箱崎ふ頭や貝塚駅周辺は深夜に暴走族がうるさいという声も挙がっています。交通の便が良く、海に近くて日中は静かですし、買い物施設や公園も多い点から、防犯・防音対策はしっかりすれば魅力的な物件もありそうです。

福岡市南区で治安が悪いといわれる地域④大楠・寺塚

福岡市南区の治安は総じて良く、かつては大橋駅周辺の治安が悪いといわれていましたが、現在は落ち着いています。2022年の南区の犯罪認知件数は1,281件で博多区の約半分。7区中では少ない順から数えて4番目です。位置としては中間ですが、唯一、忍込み（侵入盗）件数は29件と7区中一番多いのが気になりました。空き巣の割合も多いようです。

とはいえ南区の人口は東区に次いで2番目に多い約26.5万人なので、人口に占める割合としては低い方です。そんな南区であえて治安で心配な地域は、大楠と寺塚になるでしょう。ではその理由について解説します。

大楠・寺塚の治安が悪いといわれる理由

大楠周辺は閑静な住宅街で、このエリアには福岡赤十字病院があり、おしゃれなカフェが点在しています。しかし強盗事件、痴漢、不審者、公然わいせつ、つきまといといった事案はある程度発生しているようです。数年前には、下着泥棒や住居侵入未遂なども発生しており、注意が必要な地域といえるでしょう。

また寺塚でも刃物を持った強盗事件や盗撮事件、公然わいせつ、つきまといが発生しています。この地区は比較的落ち着いた治安の良い町といわれているものの、夜は街灯が少なく暗い場所もあります。また交通事故なども少なくないようです。

住む場合の注意点

玄関や窓の施錠だけはしっかり行いましょう。また、ホームセンターや百均などでも購入できる窓の防犯グッズがあるので、心配な方は活用するのもオススメです。ただ防犯フィルムは一度貼ると剥がれにくいので、管理会社や大家さんに一言相談するのが良いでしょう。

福岡市早良区で治安が悪いといわれる地域⑤西新・次郎丸・田村

福岡市の7区のうち最も広い面積を持つ早良区。人口は約22万人で、2022年の犯罪認知件数の総数（1,139件）は7区中5位と下から3番目です。ただ面積が広い分、治安が良くない町が多いのも実際住んでみて感じるところではあります。

犯罪の割合で見ると、窃盗犯件数は7区中3番目に少ないものの、粗暴犯（暴行・脅迫・恐喝等）の割合は7区中3番目に多く、自転車盗や車上狙いの割合も高めです。そんな早良区の中でも治安が悪いエリアは、西新、次郎丸、田村が挙げられます。ではその理由を見ていきましょう。

西新・次郎丸・田村の治安が悪いといわれる理由

市内でも「住みたい街ランキング」で人気の高い西新が治安が悪いというのは意外かもしれません。福岡市の副都心といわれるだけに商業施設や商店街なども発達しており、飲み屋街や商店街などで酔っ払いが多い事や、ひったくり事件、不審な声掛け事案も多く発生しています。また百道浜はナンパスポットで、不良のたまり場になることも。深夜は暴走族のバイクがうるさい時もあります。

次郎丸は、地下鉄七隈線の終点・橋本駅の1つ手前の駅がある町で、姪浜から南に車で5km程（約15分）のエリア。ここは少年非行の割合が高いといわれており、つきまといや痴漢、公然わいせつ、不審な声掛け事案なども多い場所です。

福岡歯科大や西部運動公園、市営団地などが集まる閑静な住宅街の田村地区も不審者や痴漢、盗撮、つきまといなどの発生件数が多いエリアです。夜道も暗く、側道は真っ暗になることも。事前の下調べも大切ですね。

住む場合の注意点

山の近く、海の近くは夜注意が必要です。また痴漢、つきまとい、公然わいせつ、不審者なども多い為、夜間暗い道を1人で歩くことや下着を外に干したまま外出することは避けた方が無難です。自転車はツーロックにする、女性はオートロックの部屋を選ぶ、防犯ブザーを携帯する等の対策をおすすめします。

犯罪件数の少ない区でも油断は禁物！

これまでの内容をみて、「福岡ってどこもヤバいの？」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、そういうわけではありません。ある程度栄えている都市であれば、街灯の暗い通りを一人歩きしたり、無防備でいればどこでも危ないです。

令和4年中、犯罪認知件数が最も少ない城南区でも、油山周辺や福大周辺（片江など）は不審者情報や実際に怖い目に遭ったという人の声も上がっています。窃盗犯、粗暴犯、万引きに加えて、性犯罪件数（風俗犯）の割合は決して低くありません。

また人口比でいえば城南区よりも約7万人多い西区が最も割合が低いといえますが、それでも全国のニュースに出るような事件が発生した地域もありますし、下山門（しもやまと）や姪の浜、拾六町、周船寺（すせんじ）などは不審者や痴漢、暴行事案なども発生しているようです。大都市に住む場合、いろいろ用心するに越したことはありません。

福岡市内で治安が良いといわれる地域は？

これまで治安が良くないとされる場所をピックアップしてきましたが、逆に治安が良いといわれる地域についても挙げてみました。

別府（城南区）

中村学園大学の最寄り駅で、城南区役所にも近い城南区の別府（べふ）周辺は、地下鉄七隈線も通っており、落ち着いた住宅街です。六本松にも近いので、買い物も便利ですし、おしゃれな飲食店なども多く、価格も安価。街も綺麗に整備されています。

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茶山（城南区）

天神南駅までは地下鉄七隈線で12分でアクセスができ、別府と同様、家賃相場も安価。区役所にも近く、スーパーのサニーや百円ショップもあるなど買い物にも困りません。公園も充実しており、落ち着いた住環境。事件の発生頻度も少なめの街です。

東比恵（博多区）

博多区の穴場エリアともいえるのが東比恵です。博多にも福岡空港にも近く、一見治安は微妙かと思いきや事件発生頻度は意外に少なく、公園や緑も多くて単身者に人気のある街です。一方、買い物施設や娯楽施設は多くありません。夜は街灯が少ない分、女性向けではありませんが、博多まで徒歩でも10分という点は嬉しいところです。

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