埼玉の住んではいけない地域・5選。治安を引っ越し前に要チェック!

「都道府県別刑法犯の認知件数(令和4年)」によると、埼玉県の犯罪認知件数は東京都・大阪府についでワースト3位。この数字だけ見ると、埼玉県はとても治安が悪い地域であるように感じられるでしょう。しかし治安に心配を感じるのはごく一部の地域。基本的には子どもがいる世帯でも暮らしやすい、安全な街がほとんどです。
そこで今回は、埼玉県で住んではいけない地域を5ヵ所ご紹介いたします。住んではいけない、としつつも利便性の高さから人々が集う地域ばかりです。その地域の一面としてとらえていただけると幸いです。
大宮駅東口(さいたま市)

埼玉県の県庁所在地があるさいたま市。そのさいたま市で最も大きな商業地域が広がるのが、大宮駅エリアです。西口は再開発済みで大宮ソニックシティなどがあり、道も整然としています。一方、東口側は狭い路地が入り混じり、路地や通りの一つ一つに名がつく商店街として、多くの店が密集。安くておいしい店も多く、とても賑わいを見せています。
その大宮駅東口エリアの中でも、特に「大宮北銀座」と「大宮南銀座」と呼ばれる地域は、注意が必要な地域です。早速詳しく見ていきましょう。
大宮駅東口の治安が悪い理由
大宮駅東口を出てすぐ、南北に通る大宮銀座通り。その大宮銀座通りを北側に向かい、大栄橋をくぐった先にあるのは「大宮北銀座」、通称「きたぎん」と呼ばれる地域です。大栄橋をくぐれば基本的には閑静な住宅街が広がりますが、その中に住宅街の中に突如、風俗街が現れるため驚く方も多いでしょう。

ソープランドをはじめとする風俗店が密集しています。全盛期と比べれば店舗数は減らしつつあるものの、2018年に「きたぎん」は暴力団排除特別強化地域に指定。昼間でも独特な雰囲気が漂い、近づきがたいです。
大宮銀座通りの南側エリア全体は「南銀座」、通称「なんぎん」と呼ばれています。かつてはキャバレーや風俗なども見られましたが、今ではカラオケやリーズナブルな居酒屋チェーンが多いです。
大宮南銀座通り pic.twitter.com/OSM9JQcPc1
— すんで埼玉 (@sunde_saitama) March 19, 2025
しかし一歩路地に入ると、キャバクラや外国人女性が接待するスナックなどもあり、客引きの姿も見られます。なんぎんも2018年に暴力団排除特別強化地域に指定されていますが、暴力団員によるトラブルはその後も発生。きたぎん同様、注意をした方がよいエリアであると言えるでしょう。
きたぎん・なんぎんがあるさいたま市大宮区は、さいたま市内で最も犯罪認知件数が多い地域です。自転車盗などの軽犯罪も多いですが、酔客も多い地域ですのでトラブルにならないように気を付けて歩きましょう。
おすすめしないユーザー
大宮区を管轄する大宮警察署の刑法犯認知件数をみると、大宮区全体で、自転車盗が圧倒的に多いです。そして他の区と比較すると、不同意わいせつの割合も高いのも大きな特徴。女性や未成年者などは避けた方がよいでしょう。
居住する場合の注意点
北銀座に関しては風俗などがあり独特な雰囲気があるので、女性や未成年者は立ち入らない方がよいでしょう。南銀座に関しては、夜間は気を付ける、細い路地には入らないなどの対応をするとよいです。歓楽街ではありますが、周辺は住宅街が広がるので、局所的に立ち入らなければ大丈夫です。
西川口駅西口(川口市)
川口市南西部、京浜東北線が乗り入れる西川口駅は、東京都心に短時間でアクセスできることもあり、住宅街としてニーズの高い地域。東京にとても近い割には家賃も低く抑えられています。その安い家賃には大きな理由があります。それは治安に関する不安が高いと言われているからです。
それでは西川口駅、特に独特な雰囲気が残る西口エリアの現状について、早速見ていきましょう。
西川口駅西口(川口市)の治安が悪い理由
川口市は犯罪認知件数が県内でもトップレベルに高い地域。その中でも特に西川口駅・西口エリアは、治安が悪いとされています。周辺の市よりも高い割合で発生しているのが、不同意わいせつと空き巣です。

西川口駅の西口側は、かつては日本屈指の違法風俗地帯として知られていました。電車の中から見える風景は、昼間でも近づきがたいムード。違法風俗の数はなんと200店舗以上もあったそうです。
2004年に埼玉県警が川口駅周辺を「風俗環境浄化重点推進地区」に指定、地道な摘発を行った結果、現在では風俗店自体は半数以下まで減少しました。減少したとは言え、90店舗以上もの風俗店が現状でもあります。
違法風俗店が去った跡には、家賃が安いこともあり外国人がオーナーの店舗が激増しました。日本人向けではなく、日本で暮らす外国人向けの店がとても多いです。また外国人の住民も増え、どこか日本ではないような雰囲気も感じられます。
西川口駅西側エリアは住民の外国人の割合が35%超。外国人が多いから直ちに治安が悪いわけではないですが、外国人犯罪が市内で増加しているのは事実。海外にいるのと同じくらいの緊張感を持つ必要はあるでしょう。
おすすめしないユーザー
特に風俗街は、女性や未成年者は足を踏み入れない方がよいです。外国人街を歩く際には、心配な場合一人ではなく、同行者と共にすると安心でしょう。
居住する場合の注意点
西川口駅自体は、東京まで至近で都心への通勤通学が短時間で済むというメリットがあります。西口側はあまり落ち着きがないですが、一方、東口側は典型的な日本の住宅街が広がります。東口側で住居を探すことをオススメします。
新越谷駅・南越谷駅(越谷市)
市内全域に住宅が広がる越谷市。東京へのベッドタウンとして発展してきました。とても穏やかな街で、子育て世帯も多く暮らします。そんな越谷市ですが、意外にも犯罪認知件数が埼玉県内でさいたま市・川口市に次いでワースト3位。
特に新越谷駅・南越谷駅の2駅が隣接するエリアは、東武スカイツリーライン・JR武蔵野線が交差し、乗り換えの人々も多いことから犯罪が起きやすい状況です。新越谷・南越谷エリアはどのような部分に注意が必要なのでしょうか。さっそく見ていきましょう。
新越谷駅・南越谷駅(越谷市)の治安が悪い理由
新越谷駅・南越谷駅エリアは、越谷市南部に位置します。南北に通る東武スカイツリーラインと、東西に通るJR武蔵野線の交差地点で、新越谷駅は東武鉄道の駅、南越谷駅はJRの駅です。この2駅は隣接して設置されています。

乗り換え客が多く、商業施設や酒を提供する店舗を含む飲食店などが集まるとても賑やかなエリア。賑やかである、ということは治安面でも不安になる要素が出てきます。
この地域で特に多い刑法犯は自転車盗、そして万引きです。自転車盗は犯罪認知件数の3割を占めています。特に駐輪場ではなく、道端に停めている場合に盗まれてしまうことが多いとのこと。
また、無施錠の自転車が狙われやすいそうです。万引きが多いのは、商業施設が集まっていることと大きな関連があるでしょう。その他、置き引きやひったくりなども発生しています。
新越谷駅・南越谷駅周辺は、見るからに際立って雰囲気が悪い、など一見して治安が悪いとは感じられません。しかし目に見えない部分で気を付けなければならない部分があるのです。
おすすめしないユーザー
駅前は賑やかで、特に雰囲気も悪くないので特に避けるべき方はいません。ただ居酒屋なども集まる地域もあるので、夜間の飲み屋街の女性の一人歩きは気を付けた方がよいでしょう。
居住する場合の注意点
自転車は店舗や越谷市が設置した駐輪場に停める、施錠をしっかりする、2重ロック(できればワイヤーロックなども併用)するなどするとよいでしょう。当エリアは都心へダイレクトアクセスできる街。利便性を求める方には特にオススメなので、基本的な防犯対策をしっかりとり、暮らしていきましょう。
浦和美園駅(さいたま市)

浦和美園駅は埼玉高速鉄道の終点駅。埼玉高速鉄道は東京メトロ南北線と相互直通運転を実施しているため、都心まで乗り換えナシでアクセス可能。しかも折り返し始発の列車に着席して乗車ができるため人気を集めています。
「イオン浦和美園店」もあり、買い物は生鮮食品から雑貨・アパレルに至るまでなんでも揃います。まだまだ空き地も多く、ベッドタウンとして成長中ののどかな住宅街です。そんな浦和美園ですが、実は注意が必要な場合もあります。それはどのような場合なのでしょうか。
浦和美園駅(さいたま市)の治安が悪い理由
一見、とても治安が良さそうに見える浦和美園駅エリア。確かに何もない時にはとても治安が良いのですが、あるイベントが開催されたときには、ガラッと雰囲気が変わります。そのイベントとはサッカーの試合です。
浦和美園駅から徒歩15分ほどの場所に「埼玉スタジアム2002」があります。Jリーグのチームの本拠地であり、試合開催日には駅とスタジアムの間は人で埋め尽くされるほど。普段とは雰囲気が変わり、よく言えば賑やか、あえて言うならば騒がしく感じられるでしょう。

Jリーグの中でも、特に熱心なサポーターが多いことで知られるチームの本拠地である埼玉スタジアム2002。試合の結果によっては、感情が高まり騒ぐサポーターもいます。大切な試合で勝利の際には道端で祝勝会、負けた際にはサポーター同士のトラブルが起こることも。警察が出動する場面もあるため、サッカーに興味のない方は怖く感じることもあるでしょう。
またサッカーに限らず、埼玉スタジアムでイベントが開催されると、浦和美園駅自体に入場規制がかかり、とても利用し辛くなります。急いでいる際には困ってしまいますね。
おすすめしないユーザー
都心への通勤通学が便利な為、単身者からファミリーまで様々な人々が暮らす浦和美園。イベント開催時には、オラオラした雰囲気が苦手な方やお子さんは、外出を避けた方がいいかもしれません。
居住する場合の注意点
普段とイベント開催時のギャップが激しい浦和美園駅。荒れると予想されるイベントの際には、外出をしない、イベントの前後の混み合う時間帯を避けるなどの対策が必要となってくるでしょう。
川越駅・クレアモール周辺(川越市)
江戸時代の風情を残し、小江戸とも呼ばれる川越。都心に近い観光地として多くの人々が訪れます。江戸を思わせる建物が立ち並び、街の散策や食べ歩きがとても楽しい街として人気を集めているのです。一方、都心へのアクセスがとても優れており、ベッドタウンも広がる街としての機能も持ち合わせています。
そんな川越ではありますが、川越駅北側にあるクレアモールという商店街は治安が心配である、という声があります。どのような商店街なのかを解説いたします。
川越駅・クレアモール周辺(川越市)の治安が悪い理由
クレアモールは、川越駅(JR・東武東上線)を起点に北上し、本川越駅(西武新宿線)まで続く商店街です。川越の街の中心地にある商店街のひとつ。居酒屋などの飲食店が多く、よく言えば活気がある、見方を変えれば雑多な雰囲気の商店街です。

昼間は安くておいしいお店が多いので、グルメを求めて訪れる人も多いクレアモール。しかしながら日が暮れると、治安の悪さが感じられるようになります。年齢問わず酔客も多く、ケンカなどの揉め事もアリ。また客引きなどもいるのも、独特な雰囲気を形成している要因のひとつです。
商店街の中に交番がないため、余計にこのような雰囲気になるのでしょう。最近は防犯カメラの設置も進んでいますが、雰囲気改善には現状ではあまり寄与していないように感じられます。
おすすめしないユーザー
女性はもちろんのこと、強引な客引きなどもいるため、気が弱い男性も避けた方がよいでしょう。もちろん、特に夜間のお子さん連れはオススメしません。
居住する場合の注意点
通りを歩く際には、きちんと緊張感を持っておくことが必要です。住居はオートロックや防犯カメラがあるセキュリティがしっかりした物件を選ぶとより安心ですよ。
犯罪発生率が低い街でも防犯対策を!
これまで治安が悪いとされている地域を紹介してきました。これらは埼玉県内でもごく一部の地域で、基本的には治安のよいベッドタウンが広がり、とても暮らしやすい街ばかり。しかしながら、住宅地では住宅地ならではの犯罪も起きる可能性もあります。
窓や玄関のカギはきちんと施錠する、歩く際には壁側にかばんを持つ、自転車はダブルロックするなど、基本的な防犯対策は必須。また防犯カメラやオートロックが設置されている物件を住まいに選択する、なども安心して暮らすための有効な手段です。
埼玉県内で治安がよいと言われる地域は?
ここまで治安が良くないとされる場所をピックアップしてきました。今度は逆に治安が良いといわれるエリアについてもあげてみました。さっそく見ていきましょう。
さいたま市浦和区

さいたま市浦和区は、旧浦和市の中央部エリアに相当。浦和駅を中心としており、その浦和駅にはJR京浜東北線・宇都宮線・高崎線・上野東京ライン・湘南新宿ラインが乗り入れています。都心へのダイレクトアクセスが叶いつつも、調宮神社など歴史ある建造物も多く、とても落ち着きある住宅街です。
治安も良好な文教地域であることから、単身者や教育に熱心なファミリーに特に人気があります。利便性を求めつつも、落ち着いて暮らしたい方にピッタリの地域です。
レイクタウン駅(越谷市)
レイクタウン駅は越谷市南西部、JR武蔵野線沿線の駅。先ほどご紹介した南越谷駅の隣駅です。調整池を中心に、近年開発された住宅街で、とても明るく爽やかな雰囲気の街並みが広がります。レイクタウンのランドマークと言えば、日本最大級の規模である超大型ショッピングモール「イオンレイクタウン」。

あまりの広さに、スターバックスコーヒーが7店舗もあるほど。食料品や日用雑貨から、アパレル・コスメ・シネマコンプレックスなどに至るまで、様々な業種の店舗が集まるのも大きな魅力と言えるでしょう。そのような商業施設が近所にあり、気軽に利用できるのは便利ですよね。
和光市駅(和光市)
和光市は埼玉県南部に位置し、東京都と接している市です。その和光市の中心駅は和光駅。東武東上線と東京メトロ有楽町線・副都心線の3路線が乗り入れます。池袋駅や渋谷駅、有楽町駅などへ直行可能。

有楽町線・副都心線の起点駅であり、当駅始発の列車も多く設定。着席して東京23区内への通勤通学ができます。駅から少し離れれば、畑も点在する穏やかな住宅街がアリ。都心から20キロ圏内とは思えないほど、ゆったりとした時間が流れます。
本格移住の前にマンスリーマンションでお試し住み!
一般的に治安良好とされる自治体においても、部分的に安全性の課題を抱えるエリアが存在します。特に、新規に埼玉県内での一人暮らしを開始される方や、子どもと共に地域より転居されるファミリーは、詳細な情報がないまま住居の選定を迫られるケースも散見されます。
このような場合、マンスリーマンションの利用によるお試し住みが有効です。実際にその地域に居住することで、その街の真の状況を把握することが可能となります。
家具・家電完備のマンスリーマンションであれば、一定期間のお試し住みを通じて実際の治安状況を確認し、その後の居住判断に繋げることができます。是非ともマンスリーマンションを積極的に活用し、安全な居住環境の確保にお役立てください。