街歩き「北千住」│現代の宿場町を巡る”銭湯”と”酒場”と、ときどき”カフェ”│vol10
暮らす前に、知っておきたい街のこと。マンスリー48のスタッフが実際に歩いて、住みやすさを紹介する「街歩きシリーズ」。今回は北千住駅の周辺を散策してみました。
北千住という街の歴史と今
東京23区の中で最北端に位置する足立区は、都内にありながら緑も多く、落ち着いた街並みが広がります。どちらかというと一昔前までは治安に対していいイメージのなかった足立区において、今や注目度NO.1の街、それが北千住です。
毎年大手不動産ポータルサイトにより行われる「穴場だと思う街(駅)ランキング関東版」において4年連続1位を獲得するほど、今や注目される街へと変貌をとげています。
そんな密かに注目される街「北千住」の人気の秘密を解き明かすべく、北千住の街を巡ってみたいと思います。
江戸の宿場町の風情を残しつつ、オシャレでエモーショナルな街へ
北千住は江戸から地方へと延びる街道沿いにある、最初の宿場町。古くから旅立ちの場や江戸近郊の人たちの遊び場として栄えた賑わいの街です。どちらかというと宿屋ではなく商家が多く、旦那衆が芸術家を支援していたそう。
都内は再開発により、高層ビルやオシャレな商業施設に様変わりしていますが、ここ北千住では、昔の風情を感じられる場所が街のいたるところにちりばめられているのが特徴です。オシャレな雰囲気のカフェや一軒家ショップも、近代的な建物ではなくあえて古い建物を生かしたエモいお店が多いんです。
蔵を利用したカフェや昭和の佇まいのままの銭湯、オーナー自身が戦前から残る建物をDIYで手掛けた立呑み屋など、ここでしか感じることができない、懐かしいのに新しい街、それが北千住です。
埼玉、茨城、千葉方面からの乗り換えポイント。北千住駅が人気のワケ
北千住駅は、「JR常磐線」「東京メトロ千代田線」「東京メトロ日比谷線」「東武スカイツリーライン・伊勢崎線」「つくばエクスプレス」の5路線が乗り入れ、2020年JRの「乗車人員ランキング」においてトップ10に入るほどの人気路線です。
上野駅10分、東京駅18分、品川駅27分と乗り換えなしでスムーズにアクセスできるため、帰省や遠方への旅行にとても便利。銀座や渋谷などへは、急ぎの場合は乗り換え1回で最短で移動し、飲み会の帰りなどゆっくりと時間があるときは、日比谷線から1本乗り換えなしで座って帰ることもできます。
また埼玉、茨城、千葉方面からの乗り換えポイントでもあるため、朝のラッシュは避けられないものの、始発列車もあるため、少し待てば座って通勤できるのも大きなメリット。
さらに小田急線や上野東京ラインなど直通運転の路線が多く、都心や都心から郊外などの接続も良いのも北千住の人気の理由でしょう。通勤・通学はもちろん、週末のお出かけなどさまざまな用途において便利な路線です。
西口エリアってこんなところ
北千住駅の主な出口は西口と東口2カ所です。北口改札を出た正面にはルミネがあり、駅構内で直結しているため、雨に濡れずそのままお店に入れます。
西口側にはマルイがペデストリアンデッキでつながっているため、ルミネとマルイ両方のお店を行き来でき便利です。反対側が東口です。西口と東口はまるで駅でまったく異なる街が存在するかのように、雰囲気が違います。
西口側がいわゆる繫華街で「酒場」で賑わっているのに対して、東口は落ち着いた雰囲気。東口側には駅のすぐ近くに「東京電機大学」の東京千住キャンパスがあるため、学生さんが利用するチェーン店やお弁当屋さんなどが多いのが特徴です。
こじんまりとした敷地にすべての機能が集約!
西口のバスターミナルには、「京浜急行」「東急バス」「都営バス」「コミュニティバス」と4つのバス会社が利用できバス路線も充実。マルイとルミネのスイーツやお土産などを扱う食品街は1F。バスを乗り過ごしたら時間潰しに自分用のご褒美スイーツをついつい買ってしまいます。車でお迎えする際にはバスやタクシーの邪魔にならないよう、注意してくださいね。
さらに羽田空港へのリムジンバスがとても便利!本数は少ないものの、乗り換えが必要な電車よりもバスの方が快適に移動できますよ。
マルイとルミネ、商店街と酒場!最強タッグで離れられなくなる街
北千住駅の西口といえば、改札を出ると「ルミネ」さらに階段を降りてペデストリアンデッキを渡ると「マルイ」と大きな商業施設が並び、そこからさらに進むと北千住の象徴とも言える、活気ある商店街が連なる便利なエリア。
商店街は駅前のオシャレな雰囲気とは、ガラリと変わりレトロな雰囲気漂うノスタルジックなエリアへと様変わりします。まずはそんなさまざまな顔を持つ西口エリアから散策してみたいと思います。
この道は「千住ほんちょう商店街」や「宿場町商店街」へとつながるメインストリート。いきなり!ステーキなどのファミリーレストランやドラッグストア、餃子屋さんなどさまざまな種類のお店が軒を連ねます。どの時間帯も人通りが多いため、この地を良く知る住民は、路地裏から各目的地を目指します。
路地裏もなかなか奥深い…。
ー千住ほんちょう商店街で気になるお店をチェック!―
千住ほんちょう商店街には、飲食店の他にお豆腐屋さんや八百屋さん、お惣菜屋さんなど、日常のお買い物に便利なお店が集まっています。北千住に住むなら押さえておきたい、千住ほんちょう商店街のお店をチェックしてみましょう。
ふわっと甘い香りが広がる純生食パン工房「HARE PAN」
日本人の舌に合うよう和食の職人が監修した、卵を使用しない純生食パン。まずは生で食べるのがオススメです。バターやはちみつ、練乳の甘い香りがふわっと口の中いっぱいに広がりますよ。
かつ丼もうまい!お蕎麦屋さん「柏屋」
こちらは、昭和23年創業の千住の歴史あるお蕎麦屋さん。客席は1階と2階の2フロアありますが、週末は満席になることも多いそう。 肉厚のとんかつが入ったお蕎麦屋さんのかつ丼も人気のようです。そばうどんの他に丼ものがあり、ボリュームもしっかりしていてとても満足感がありますよ。
千住ほんちょう商店街の台所 !惣菜「かざま」
安くて、美味しい!北千住のお惣菜屋さん「かざま」。忙しい主婦の方や一人暮らしの学生さん、お散歩途中の老夫婦など、さまざまな年代の方が立ち寄ります。
お惣菜一つ一つも安いのですが、お弁当が270円(2021年12月現在)と破格のお値段。「今日は疲れて作る気しないな…」という日は、かざまのお惣菜で美味しく安く簡単にお食事を済ませ、ゆったり時間を確保しませんか?
ほっとできるコーヒースタンド「マメココロ」
こちらは、コーヒー豆を焙煎して販売する「マメココロ」。豊富なコーヒー豆を取り揃えていて、迷ったらスタッフの方が丁寧に説明してくれます。
豆を買うと、コーヒーを無料でいただけるのも嬉しいポイントです。店内に小さなイートインスペースがありますが、オススメはテイクアウト。なんとブレンドが180円で飲めちゃいます。(2021年12月現在)
お買い物の休憩にふらっと立ち寄りたくなるお店ですよ。
オシャレだけど味は実力派「まるいち青果」
こちらは、とてもオシャレな八百屋さん。店舗左が青果店で右側はなんとフルーツサンドを販売。まるいち青果のフルーツサンドは、宝石のような美しさと八百屋さんの仕入れる新鮮なフルーツ、甘さ控えめの生クリームが特徴です。
フルーツサンドを目当てにまるいち青果を訪れる人もいるほどの人気ぶり。お野菜も品揃え豊富で、どれもおいしいと評判のお店です。なんでも揃うスーパーマーケットもいいですが、こんなこだわりの八百屋さんがあるのも北千住ならではですね。
素朴なおいしさを日替わりでどうぞ
ここはテレビで人気に火が付いたお豆腐の名店「むさしや」。このお店の人気のひみつはその豊富な品揃えにあります。
真っ白なお豆腐だけでなく、「チーズがんも」「カレーがんも」「豆腐メンチ」などなど…。普通のお店では見られないほどのさまざまな種類のがんもやお豆腐が食べられます。北千住に住んだら、日替わりでいろいろな味を楽しんでみたいですね。
タワーマンション1Fのオシャレなスーパー
千住ほんちょうのレトロな街並みを歩くと見えてくる、オシャレなタワーマンション。その1Fにこれまたオシャレな「東武ストア」がお目見えします。
できたばかりでとてもキレイな上、品揃えも豊富!商店街のお店と併用できるのが、とても嬉しいですね。
ー宿場町通り商店街で気になるお店をチェック!―
お次は「千住ほんちょう商店街」から「きたろーど1010」を挟んで反対側「宿場町通り商店街」にやってきました。
現役大学生によるこだわりの東ティモールコーヒー専門店
こちらは現役大学生による、新しくオープンした東ティモール産のコーヒーに特化したカフェ。細長いスペースながらもイートインコーナーも3席あり、ナチュラルウッドの内装に癒されます。天気のいい日は外にベンチやテラス席もできるのため、宿場町通りの人の流れを眺めながら、息抜きできそうですよ。
煮込みの名店「大はし」
「東京の三大煮込み」とも呼ばれる「大はし」は、営業時間前から列ができるほどの人気店です。名物は「肉豆腐」。しっかりと煮込まれただし汁は食べてみると以外とあっさりしていて、何杯もいけちゃいます。寒い日は肉豆腐を食べてほっこりとあたたまって帰りたいものですね。
どこへ行くか迷ったらココ「千住 街の駅」
もとは魚屋だった建物をお休み処としてリノベーションされています。大千住マップやマンホールカードの配布もしていますよ。私もこちらで、大千住マップをゲット!先にもらいにくるつもりが、街歩きが楽しすぎて、すっかり忘れていました。
店内を見渡しているとおばちゃんが気さくに話しかけてくれ、なんだかほっこり。暑い日はこちらで、涼んでいく方も多いようです。
斬新すぎるエモイカフェ「エスディ コーヒー」
ここは喫茶店か、はたまた雑貨屋さんか?正解は銭湯をモチーフとしたカフェでした。店内には桶が山積みにされていたり、富士山の壁画があったり…。
メニューや器もとっても斬新で、電球形のボトルの中にコーヒーが入っていたり、牛乳瓶にシェイクが入っていたり、木桶に特大のチーズのふとんが掛けられたチーズドッグがあったりと、他では見られない斬新すぎるメニューの数々!北千住に来たら行かずにはいられない、インスタ映え必須のお店ですよ。
少し遠いけど、押さえておきた素敵な銭湯「タカラ湯」
こちらは、北千住駅からは徒歩で20分の住宅街にある銭湯「タカラ湯」。なんと銭湯では珍しい縁側付の銭湯で、美しい日本庭園を眺められます。またその美しさから「キングオブ庭園」や「キングオブ縁側」とも呼ばれ、テレビや雑誌でも大注目!
実はこの日も何かの撮影で3日間貸切だそう。さみしそうに帰って行かれる常連さんの姿をお見かけしました。縁側のあるお風呂は基本男湯ですが、水曜日は男女のお風呂が入れ替わるそうなので、女性の方は水曜日に訪れることをオススメします。
昭和レトロな宿場町の雰囲気「千住の酒場」
北千住駅近くまで戻ってきました。やはり宿場町北千住に来たら、ここは立ち寄っておきたいエリアです。
オシャレな居酒屋やカフェもありますが、やはり街全体から感じられる昭和レトロな雰囲気がたまらない。ここでは、昼間からお酒を飲めるお店も多数あり、日中もたくさんのお客さんで賑わいます。
まだまだ紹介したりないですが、そろそろ東口にも行ってみましょう。ルミネの下、青山フラワーマーケットの左横に東口へ抜ける高架があります。
ー東口エリアも楽しい!学生の街の隠れた魅力とは?ー
東口といえば、「東京電機大学」たくさんの学生さんが通います。
東口のバスターミナルからは、南千住駅東口行きのバスとタクシー乗り場があります。こちらのロータリーは、人通りも少なく落ち着いた雰囲気です。
サクッと利用できるお店が多い東口
北千住東口にある「千住旭町商店街」。西口ほどのインパクトはありませんが、こちらにも普段使いに便利でお値打ちなお店が勢ぞろい!ロータリーは静かでしたが、商店街はたくさんの方で賑わっています。
東京電機大学があることから、商店街の入口付近はチェーン店やがっつり系ラーメンなど、学生さんが入りやすいお店やサクッと立ち寄れるお店が多く見受けられます。少し奥まってくると、北千住のディープな香りが漂うお店が増えてくる印象。東口と西口は、気分や用途に合わせて楽しみたいですね。
毎日通いたくなる東口の便利な銭湯「梅の湯」
銭湯の街でもある北千住には、もちろん東口方面にも住民から愛される素敵な銭湯があります。こちら梅の湯は、昭和2年創業、移転などを経て現在の建物は昭和30年に建てられたものだそう。
外観からしてお気づきかもしれませんが、内装や使われている設備もかなりの昭和レトロ。それが今は新鮮かつ北千住の土地柄にもピッタリ。ドラマなどのロケに使われることもあるそうですよ。
また北千住駅徒歩1分という立地の良さから、営業時間は午後4時~深夜0時まで(令和3年12月現在)というありがたい時間設定です。これなら仕事やお出かけの疲れをすっきりと流して帰れますね。また駅から徒歩1分なので、西改札側の方も利用できそう。
こんなに便利で居心地良さそうな銭湯が近場にあったら、毎日でも通いたくなっちゃいます。
駅周辺をぐるっとまわる街歩きシリーズ「北千住編」はいかがでしたか?宿場町だった北千住が昔の風情を残しつつ、若者から中高年層までを虜にする人気のエリアと呼ばれる理由がわかった気がします。
実は北千住の近くに住んでいて何度も訪れていたのに、こんなにたくさんの魅力を見落としていたなんて…と今とても猛反省しています。私のように何度も訪れていても実際の住み心地は、見えてこないもの。
どうせ住むなら自分で住みたいと思える好きな街、通勤・通学に便利な街、趣味が生かせる街など、優先順位を定めつつじっくり選びたいですよね。
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