秦野市ってどんな街?住みやすさ・魅力を徹底解説!

神奈川県央の中でも西部に位置する秦野(はだの)市。内陸部に位置しており、厚木市や伊勢原市など8市町村に囲まれています。秦野市は東京からは約60km、横浜からは約37kmに立地。東京や横浜への通勤通学が十分可能なエリアで、それらの地域への通勤通学者が多く暮らす穏やかなベッドタウンが形成されています。
しかしながら、秦野市はただ人が暮らすだけの街ではありません。市内の面積の半分以上が山林に占められています。そのため自然も豊かで温泉や湧き水、様々なアクティビティなど魅力が満載。秦野市を知るにつれ、とても味わい深い街であることを知ることになるでしょう。
今回は自然豊かなベッドタウン、秦野市の住みやすさについてクローズアップしていきます。東京や横浜へのアクセス性の良さに加え、プライベート時間もしっかり大切にしたい方にピッタリな秦野市。それでは、さっそく詳しく見ていきましょう。
秦野市はどんな街?
はじめに、秦野市がどのように現在の形になったのか歴史をたどります。そして特長や交通アクセスについてもご紹介しましょう。
秦野市の歴史
丹沢の麓にある秦野市は水が豊富。古くから人々が暮らしやすい地域であったと推察されます。縄文時代の遺構が市内では見つかっており、この時期には既に人々が住んでいたと考えられています。本格的な開拓が進んだのは古墳時代。農業技術の発達と人口増加に伴い、秦野の地に多くの人々が移り住むようになりました。
平安時代末期から鎌倉時代にかけて、平将門を討伐したことで有名な藤原秀郷の子孫が移り住み、波多野氏として統治。その後、北条氏が収め、さらに江戸時代を迎えました。江戸時代には小田原領となり、徳川家康の家臣・大久保忠世に統治されます。
73箇所目の完全制圧は秦野(はだの)市。小田原市に隣接した、自然の多い市です。
— モチムネ(用宗) (@motimune) September 29, 2024
平将門を討伐したことで有名な藤原秀郷の子孫・佐伯経範がこの地に住んで波多野氏を名乗ったとのこと。丹波の戦国大名波多野氏のルーツはここにあったのですね。
レベルも87になりました。 #信長出陣 pic.twitter.com/R2gCdfMRMl
江戸時代に入ると畑作を中心に秦野の農業は更に発展。畑作を中心に、麦、・栗・稗・大豆などの雑穀類、波多野大根、菜種、そばが栽培されるようになりました。また大山詣の宿場町としても機能しており、人々も多く往来。毎月10日には市が開催され、人や物が集まる地域として成長します。
秦野の歴史を語る際、葉たばこは欠かせません。江戸時代には、葉たばこの産地として名が知れ渡りました。水府・国分と並ぶ日本三大葉たばこのひとつにも挙げられるほど。明治期には国策で「秦野葉たばこ専売所」を設立。
神奈川県秦野市豆知識
— るくちょ (@7Paeppv9NQ1Jk3g) December 19, 2023
秦野は江戸時代の富士山噴火で畑はザクザクの火山灰が積もった。この危機を救ったのが葉たばこ栽培だった。栽培は昭和のうちに終わったが、今でも「たばこ祭り」に名を残している。
たばこで栄えてきた感謝の気持ちかららしい。#秦野市 pic.twitter.com/qeWrXIJMCv
この葉たばこを東海道線の二宮駅に運搬するために、1906年に湘南軌道が開設されます。1927年には小田原急行鉄道(現在の小田急電鉄)が開業し、4つの駅を設置。人や物の往来が益々活発になりました。
戦後、1955年1月1日に中郡秦野町、南秦野町、東秦野村、北秦野村が合併し、秦野市を新設。更に4月15日には大根村(真田を除く)を編入。更に1973年に西秦野町を編入することで、現在の秦野市となりました。
1960年代後半に入ると急速に人口が増え、市街地化が進みます。1981年には東名高速道路秦野中井IC開通。電車のみならず、車での移動も容易に。平地には住宅が多く作られ、東京や横浜へのベッドタウンを形成。現在では、農業の他、4つの工業団地を抱える、人口16万人超の市として成長しました。
秦野市の特長
秦野市の人口は約16万人(2025年1月1日現在)。神奈川県の市町村の中で人口の多さは、鎌倉市に次いで10番目。北・西・東に丹沢山地・南に渋沢丘陵に囲まれた秦野盆地、そして秦野盆地の外、東側に位置する大根地区・鶴巻地区が秦野市の市域です。
秦野盆地は、神奈川県内で唯一の盆地。市の半分が森林で占められており、この秦野盆地と大根・鶴巻地域に多くの人々が暮らしています。秦野市は降霜・降雪が少なく、比較的温暖な気候なので、すごしやすいのも大きなポイントです。

鉄道は市の平地部分を、東西を貫くように通っています。その線路の周りには市街地や商業地域、そして比較的駅の近くから住宅街も広がります。生活に必要な店舗や施設などは駅周辺にギュッと集まっているので、とても生活がしやすいです。
また鉄道に並行するように通る国道246号沿いには、ホームセンターの「カインズ秦野店」、ディスカウントストアの「MEGAドン・キホーテ 秦野店」、その他ファミレスや回転ずし、ファーストフード店などのロードサイドタイプの店舗が立ち並びます。
市内を取り囲むように位置する丹沢山地は、水源地域でもあります。丹沢からの水が秦野盆地に地下水として貯まり、市内には湧水地が複数アリ。それらの湧き水は秦野盆地湧水群として名水百選にも選ばれるほど。
水汲み場として整備されているスポットもあり、わざわざ汲みに来る方も少なくありません。また市の東部には温泉も湧き出ており、温泉を楽しめる施設もあるのが魅力です。丹沢山地では、登山などのネイチャースポーツも楽しめます。市内で最も標高が高い塔ノ岳は標高1491m。都心からアクセスしやすいことから、2023年には日本で4番目に登山者が多い山となりました。

サイクリストの聖地として知られるヤビツ峠も、この丹沢山地にあります。他にも登山やハイキングができるルートが設定されているので、山のアクティビティに親しみたい方にオススメです。秦野市は都会の便利さと豊かな自然のバランスがよい、住みよい街なのです。
秦野市の交通
次に秦野市の交通について見ていきましょう。地域間交通には主に鉄道路線と高速道路、市内の交通には路線バスが利用されています。

鉄道は小田急小田原線が乗り入れています。東京都新宿区の新宿駅から神奈川県小田原市の小田原市を結ぶ路線です。市内を東西に通っており、鶴巻温泉駅・東海大学前駅・秦野駅・渋沢駅の4駅が設定されています。すべての駅で通勤急行・急行・各駅停車を利用可能。
また市の中心駅である秦野駅では、一部の特急ロマンスカーが停車するのは大きな魅力と言って過言ではないでしょう。特急ロマンスカーを利用した場合、秦野駅から新宿駅までの所要時間は60分強。快速特急を利用した場合でも、新宿駅までは70分で到着可能です。確実に着席して新宿駅まで行きたい場合には、ロマンスカーを利用することをオススメします。
小田原駅には最速で10分でアクセス可能(秦野駅からの利用時)。小田原駅には東海道新幹線が停車をするので、特に新幹線を利用する場合には、小田原駅まで短時間で移動ができるのはうれしいですね。新横浜・東京方面のみならず、静岡や名古屋方面への旅行にもとても便利です。
秦野市内には、東名高速道路と新東名高速道路の2つの高速道路が通っています。市の南部には東名高速道路、北側を新東名高速道路がそれぞれ秦野市内を東西に通過します。東名高速道路の秦野中井インターチェンジには、高速バスのバス停・秦野バスストップ(東名秦野)が設置。
小田急箱根高速バス乗ってみたけど、悪くない交通手段だった。
— 厚木の乗り鉄 (@nakaon2200) July 27, 2018
新宿→東名厚木まで77分,東名秦野まで85分(いずれも渋滞時)で、ロマンスカー運休時に使いたいと思うルートでした。輸送障害発生時は乗れないかも。#小田急箱根高速バス pic.twitter.com/Sxjc2tDtfX
名古屋や京都・大阪方面の他、新宿や霞ヶ関などの東京都内へのアクセスも可能。東名秦野から霞ヶ関までは67分で結びます。電車だけはなく、高速バスの利用も視野に入れると、よりフレキシブルな移動が可能になりますよ。
小田急小田原線や高速道路など、東西の移動がしやすい秦野。南北の移動は路線バスが便利です。市内にある4つの駅を中心に、路線バス網が形成されています。路線バスもない地域には、秦野市のコミュニティバスが走っています。市内全体的に駅までアクセスしやすいのは大きな利点と言えるでしょう。
秦野市の5つの魅力
秦野市はざっくりと8つの地域に分けられます。どの地域もそれぞれに魅力がたくさん詰まっていますが、特に秦野らしく暮らしやすいオススメの5地域を選出しました。それぞれの地域について、さっそく詳しく見ていきましょう。
その①歴史と都会の利便性を感じる「本町地区」
本町地区は秦野駅の北側、主に水無川と金目川のエリア。「イオン秦野ショッピングセンター」や秦野駅前商店街がある、秦野市内で最も規模が大きな商業エリアで、秦野市の中心市街地にあたります。

店が立ち並ぶエリアですが、いわゆる歓楽街ではなく、ベッドタウンの商業地域ですので安心して歩けるのが大きなポイントです。その他、市役所などの行政機関もこの本町地区に集まります。
本町地区は江戸時代から「矢倉沢往還」や「平塚道」が通る、交通の要衝でもありました。そのため、街を歩くと史跡にも多く出会います。地区内には国登録有形文化財が5カ所12件もアリ。散歩をしながら秦野の歴史を感じられるのは、とても趣深いですね。江戸時代の建物や明治期の建物などが今もなお残されているのです。
その②レトロな商店街に囲まれた丹沢登山の玄関口「西地区」
西地区は東側に本町地区・東地区、西側に上地区が位置します。渋沢駅を中心に、市の最南端と最北端を含む南北に長い地域です。市北部の丹沢山地への登山に訪れる人々が多い地域ではありますが、基本的には昔ながらの穏やかな住宅街が広がるエリア。

西地区の南端には渋沢峠があるなど、気軽にアクセスしやすい山地があるのも西地区の魅力と言ってよいでしょう。天気が良い日に思い立ったらハイキング、というのもよいですね。渋沢駅の北側には「柳町商店会」、南口側には「渋沢駅前商店街」がそれぞれ広がります。
どちらの商店街も、どことなくノスタルジックな雰囲気。庶民的な価格帯で、地域の人々の生活を支える存在。夏にはお祭りが開催されるなど、イベントも楽しめる商店街です。また渋沢駅の改札を出てすぐの場所にはスーパーマーケットの「小田急オックス」もアリ。帰宅前に気軽に生鮮食品の購入ができる場所があるのも、とても便利ですよ。
その③中世の歴史感じる自然豊かな「東地区」
東地区は、本町地区の北側、山間部に至るまでが範囲です。東地区の東側は、伊勢原市と隣接しています。東地区を南北に通る県道70号沿いには「大山阿夫利神社」や「圓通寺」、「熊野神社」などの古刹が立ち並ぶのが特長。

秦野市指定の文化財「源実朝公御首塚」をはじめとする中世の史跡があり、歴史好きの方にとっても楽しめる地域ではないでしょうか。指定文化財以外にも多くの史跡や寺社仏閣があり、まるで歴史の玉手箱のような地域と言って過言ではないでしょう。
東地区は山のアクティビティも楽しめる地域。サイクリストの聖地である「ヤビツ峠」は、大山阿夫利神社の道沿いを先に進むとあります。中級者向けのヒルクライムスポットで、レストハウスもアリ。休日には愛好者でにぎわいます。また市内最高峰の塔ノ岳登山の入口でもあり、登山客の姿も多いです。
東地区南端の国道246号沿いに「カインズ秦野店」や「ニトリ秦野店」などの大型の商業施設があります。その他、田原ふるさと公園内には農作物の直売センターもアリ。秦野の新鮮な野菜やフルーツ、漬物などの加工品などが販売されています。豊かな秦野の実りを、日常的に食生活に取り入れられるのは大きな魅力と言えるでしょう。
その④歴史感じる里山エリア「上地区」
上地区は四十八瀬川の西岸、秦野市の西端に位置する南北に長い地域。上地区の大きな特徴と言えば里地里山。エリア内のほとんどが山や里地であり、自然と共存できる地域が形成されています。戸建住宅がほとんどで、のんびりとした雰囲気。

南部の丘陵地には「丹沢百景」と言われる景勝地があります。塔ノ岳や大山など丹沢山系の山並みを一望できます。天気の良い日に眺めると、その素晴らしい景色に圧倒されるでしょう。2022年大河ドラマ「鎌倉殿の13人」ゆかりの地が、この上地区にも多く残されています。
孫佛山観音院、柳川山不動院、源頼朝を慕う里人が築いた「頼朝はん」などです。ドラマ放映後、訪れる人々が増えたそうです。この地域には電車も路線バスもありません。しかし「行け行けぼくらのかみちゃん号」、通称かみちゃん号と呼ばれる乗合自動車が運行されています。
渋沢駅北口から湯の沢・八沢柳川循環・みくるべ循環の3系統を運行。料金は、大人は距離に応じて200円・250円・300円、子どもは一律100円で乗車可能。お得な回数券も車内で販売しているので、オススメです。里山ののどかな地域ではありますが、しっかり交通面も整備されているのは、暮らしていく上で大きなポイントです。
その⑤丹沢の山や水の恵みを感じる「北地区」
秦野市の中央北側に位置するのが「北地区」。羽根・菩提・横野・戸川・三屋の5つの町がこの北地区に属します。北地域の殆どが山地、そして麓には畑やとてものどかな住宅地がアリ。いい意味で田舎、という雰囲気。秦野駅から路線バスでのアクセスが可能ですので、都市部への通勤通学も十分可能です。

秦野戸川公園は水無川河畔にあります。公園の北地区側には森の観察ゾーンや神奈川県立山岳スポーツセンター、山里庭園などを設置。自然の中でゆったりとリフレッシュできる空間が広がっているのが魅力。また北地区には「表丹沢野外活動センター」もあり、丹沢の自然をたっぷりと享受できる環境です。
数字で見る秦野市
これまで秦野市の概要や交通、オススメの地域をご紹介してきました。次に統計資料などのデータから読み取れる秦野市についてクローズアップしていきます。人口・治安・家賃相場について数字という観点から考察していきます。
人口
秦野市の人口とその推移について見ていきましょう。今の形になった1963年には、人口が6万人弱だった秦野市。その後、人口は順調に増えていき、2010年の170,145 人をピークに減少に転じます。2023年には161,278人まで減少しています。人口が減少しているのは秦野市だけではなく、日本全体で起きていること。減少しているからと言って、特別なことではありません。

出典 : 「令和5年度版 統計はだの」より一部(抜粋)
秦野市の人口を0~14歳の年少人口、15~64歳の生産年齢人口、65歳以上の老年人口と3区分にわけて見ていくと、年少人口は若干減少しています。そして老年人口は若干増加、生産年齢人口が大幅に減少しているのです。
これはいわゆる少子高齢化。日本全体で見られる現象が、この秦野でも見られます。ただ生産年齢人口の減少率と比較すると、年少人口の減少率はとても緩やか。子育て世代が転入等で増えている可能性が高いです。
転入と転出
次に秦野市の転入と転出について見ていきましょう。1988年以降、人口が増加している時期には転入数は転出数よりも多く見られました。しかし2000年代に入ると、転入数と転出数の数は拮抗。しかもそれぞれの数自体が少なくなっているのが見て取れます。

(出典 : 「令和5年度版 統計はだの」より一部抜粋)
しかしながら、令和に入って以降は毎年、転入超過。人口そのものは減りつつも、転入そのものは増えているのです。先の人口の項でも触れましたが、年少人口の減少が緩やかなことから、若いファミリーの転入が多いことが見て取れるでしょう。
都市部の不動産の高騰やテレワークの広がり、多くの自然の中での子育て環境など、秦野市の魅力が若い層に伝わっている証左ではないでしょうか。
治安
秦野市はとても治安が良い街であることで知られています。他の湘南地方の市町村の中でも、特に良いと言ってもよい数字。犯罪発生率は0.34%です。隣接する伊勢原市や平塚市などと同程度。しかも凶悪犯が少ないことが大きな特徴と言えるでしょう。
空き巣 | 自転車盗 | オートバイ盗 | 自動車盗 | 強盗 | 暴行 | 特殊詐欺 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
発生件数 | 4 | 12 | 3 | 0 | 0 | 1 | 1 |
(出典 : 「令和6年 事件発生状況 秦野警察署HP」より)
「令和5年度版 統計はだの」の地域別犯罪認知件数データによると、最も犯罪認知件数が多いのは、東海大学前駅周辺の大根地区。しかも目立つのが自転車盗という軽犯罪です。身体に危害を及ぼされるような事件はほとんど起きません。自転車盗を防ぐには、きちんと施錠すること、そしてできれば鍵は2つつけることを推奨いたします。
侵入盗も多くはないですが、普段から気を付けるに越したことはないですよね。防犯を重視する方は、防犯カメラやオートロックがついているなど、セキュリティ系の設備が充実した物件を選択するとよいでしょう。
家賃相場
秦野市の家賃相場を見ていきましょう。市全体の平均家賃相場は、神奈川県内の他の市町村と比べると、極めて低く抑えられています。湘南地域の市の中では最も安く、周辺の村や町と同程度。
小田急小田原線沿線であり、しかも市内に4つも駅が設置されながらこの価格帯は、とてもコスパが良いと言って過言ではないですね。また単身者向けの物件のみならずDINKS向けやファミリー向けの物件も、お得感がある家賃が設定されていることが多いです。
間取り | 家賃相場 |
---|---|
ワンルーム | 5.03万円 |
1K | 5.32万円 |
1DK | 5.91万円 |
1LDK | 7.16万円 |
全体的に家賃相場が低い秦野市ですが、4つの駅周辺は住宅が密集しており、他の地域と比べると家賃が高めに設定されている様子が見受けられます。家賃を低く抑えたい場合には、駅から少し離れた地域を選択する、築年数がある程度経った物件を選ぶなどがポイントです。
秦野市で人気の街
これまでは大きく分けた地区を見てきましたが、今度はもう少し細かい地域を見ていきましょう。中でも特に人気がある駅が立地する街を3ヶ所ピックアップいたしました。さて、どの街が選ばれたのでしょうか。
秦野駅
小田急小田原線の秦野駅は、秦野市の代表駅。各駅停車・急行・快速急行が停車する他、一部の特急ロマンスカーも停車する主要駅です。特に朝はロマンスカーを通勤ライナー的に利用する乗客が多く、都心の新宿駅まで60分強ほどで座って通勤できることで好評。

快速急行を利用した場合、海老名駅まで19分、町田駅まで32分、下北沢駅には63分、新宿駅には70分で直行可能。横浜駅へは海老名駅で相鉄本線に乗り換えてアクセスができます。横浜駅への所要時間は60分ほどです。
駅の北側には中心市街地があり、秦野市の中でもっとも賑わいを見せています。駅ビルの小田急マルシェ秦野、中心市街地にあるイオン秦野ショッピングセンターや秦野駅前商店街など、買い物環境が整い、飲食店が多く外食がしやすい街です。

駅の南側にはほぼ駅前から住宅街が広がります。秦野市内は湧水地が多い街として知られていますが、秦野駅南側にある「弘法の清水」は、秦野の湧水地で特に有名なスポット。おいしい水を汲めるため、遠方からも多くの人々が訪れます。
長い歴史がある秦野には多くの史跡がありますが、秦野駅エリアには近代のものが多く見られるのが特徴。秦野市駅前商店街の中には「立花屋茶舗店舗兼主屋」や「旧澤良商店店舗兼主屋」など、国指定の文化財が4ヵ所もあります。
どれも江戸時代や明治時代などの木造建築。このような貴重な建築物が今なお街の中で息づいているのは、大きな魅力と言えるでしょう。
鶴巻温泉駅
鶴巻温泉駅は、秦野市の東端に位置する駅。伊勢原市や平塚市との市境も近い、秦野市の玄関口的な街です。駅名に「温泉」と入る通り、鶴巻温泉郷という小規模の温泉街が駅の北側、徒歩圏内に位置します。
カルシウムイオンを多く含む、弱アルカリ性の泉質。「陣屋」などの老舗温泉旅館の他、スーパー銭湯の「弘法の里湯」もアリ。気軽に温泉が楽しめる環境です。
#鶴巻温泉
— ジナン (@jinan_jinan_) March 2, 2025
#弘法の里湯
いい湯でした♨
塩化物温泉でした✌ pic.twitter.com/46tHp8YlDA
現在の鶴巻温泉駅は、駅の周辺に多くのマンションが建てられています。鶴巻温泉駅には小田急小田原線が乗り入れており、各駅停車の他に快速急行や急行も利用可能。東京や横浜への通勤通学をする人々が多く暮らしています。

快速急行を利用した場合、海老名駅まで15分、町田駅まで26分、下北沢駅まで53分、新宿駅まで60分でダイレクトアクセス。横浜駅には海老名駅乗換え・トータル50分ほどで移動できます。鶴巻温泉駅エリアには、「NITTANパークおおね(秦野市立おおね公園)」もあります。
スポーツ施設が集まる公園で、温水プールやトレーニング施設、テニスコート、スケーティング場、ジョギングコースなどが設置されています。体を動かしたいときに、リーズナブルに、そして気軽にできる場所があるのはうれしいですよね。レンタル用品やショップもあるのもおすすめポイントです。
渋沢駅
渋沢駅は、秦野市内で最も西側に位置する小田急小田原線の駅。穏やかな住宅街が広がるエリアにある駅です。小田急の中で最も標高が高い場所に立地する駅でもあります。快速急行・急行・各駅停車に乗車可能。

快速急行を利用した場合、海老名駅へ25分、町田駅には39分、新宿駅には69分で直結。またくだり方面は、小田原駅に18分で移動できます。通勤通学にも、休日のおでかけにも便利に利用できる路線です。
駅の周辺には「渋沢駅前商店街」や「柳町商店街」、「堀川商店会」など5つの商店街が集結。あたたかな人情味のあるお店ばかりで、地域の人々の生活を支えます。飲食店の他、食料品店、金融機関、ドラッグストア、クリーニング店、ヘアサロンなど、生活に関わる店舗が多く見られることでしょう。
駅から徒歩数分には「パントリー渋沢店」という、地域密着型のリーズナブルなスーパーマーケットもあります。買い物環境が整っているので、日常の買い物は渋沢の街の中で完結します。駅の北側には水無川が流れています。水無川にかかる平和橋から秦野戸川公園の間には、遊歩道を設置。

遊歩道沿いにはオカメザクラの木が植えられており、「おかめ桜の遊歩道」として親しまれています。特に春先には濃い桜色の花が満開となり、華やかな雰囲気に一変。多くの人々が訪れる絶景スポットになります。人出が少ない早朝の散歩では、ゆったりとオカメザクラを楽しめますよ。
秦野市で人気のおでかけスポット
都市の利便性と丹沢山地の豊かな自然が共存する秦野市には、ステキなスポットがたくさんあります。今回はその中でも、特にオススメしたいおでかけスポットを3ヶ所選出いたしました。お休みの日のおでかけの参考になれば幸いです。それでは早速見ていきましょう。
秦野戸川公園
神奈川県立秦野戸川公園は、渋沢駅からバスで15分ほどにある都市公園。36ha超もある広大な敷地を貫くように、丹沢山地から流れる水無川が流れます。東西に分かれた川の両岸を公園のシンボルである「風の吊り橋」が繋ぎます。

丹沢の山々を一望できる、絶景の公園です。敷地内にはビジターセンター、山岳スポーツセンター、クライミングウォール、バーベキュー場、レストハウス、農園、山里庭園、茶室など様々な施設が集まります。
「山岳スポーツセンター」は、その名の通り山にまつわる施設。専門家による登山の正しい知識の普及活動を実施しています。登山の初心者からレベルアップしたい方まで、多くの方が研修に訪れます。宿泊施設もあるので、部活動の合宿や丹沢登山のベースとしても利用可能です。

室内クライミングやクライミングウォール、トラバースウォールなどのトレーニング施設も充実。本格的な登山にチャレンジしたい方は、山岳スポーツセンターに訪れてみてはいかがでしょうか。
公園の北側には「自然観察の森」があります。自然観察の森は、様々な生き物のすみかとなる植樹林や竹林、雑木林などを里山として保全している施設です。森林の中を散歩するだけではなく、植物の観察やバードウォッチングも可能。動植物の自然そのままの姿に接することで、心が癒されることでしょう。
秦野市カルチャーパーク
秦野市カルチャーパークは、秦野盆地のほぼ中央部に位置する、水無川沿いの公園。秦野駅や渋沢駅からアクセスできます。日本の都市公園100選にも選出されている、秦野市を代表する公園です。カルチャーパークと名づけられていることもあり、秦野市文化会館や秦野市立図書館など、文化的な施設が敷地内には設置されています。

秦野市カルチャーパークは、スポーツ施設も充実しています。陸上競技場や野球場、屋外プール、庭球場、総合体育館、ジョギングコースなどアリ。特に陸上競技場は、第3種公認陸上競技場に認定されている本格的なものです。また総合体育館内にはメインアリーナやトレーニングルーム、弓道場、武道場などがあり、競技大会なども開催されています。
今日は久しぶりに秦野市カルチャーパーク陸上競技場で審判員をさせて頂きました。
— 秋山めぐみ (@Megus1971) October 22, 2023
時折肌寒い風が吹く中、トラック種目で好記録が出ました。
日頃皆様が一生懸命練習され、努力の成果を発揮される場所に間近で携われる審判員になって本当に良かったと思います。 pic.twitter.com/B1XXSBicMy
ジョギングコースはAコース1280m、Bコース790m、Cコース720mの3つのコースが用意されています。内側はランニング用、外側はウォーキング用なので利用しやすい環境です。ジョギングコースの舗装素材にはゴムチップが混ぜられています。
ランニング時の衝撃が適度に吸収されるので、とても走りやすいですよ。園内には無料で利用できるランニングステーションも用意されています。シャワーやロッカールーム、トイレ、ストレッチスペースもあるのはうれしいですね。
大山
大山(おおやま)は秦野市と伊勢原市・厚木市の市境にある山。標高1252メートルの独立峰です。関東屈指の霊峰であり、日本三百名山や関東百名山でもあります。東京からもアクセスしやすいことから、関東屈指の人気登山スポットです。大山登山には様々なコースがありますが、秦野市側からのコースも人気があります。

秦野市内から大山へのぼる場合には、ヤビツ峠からのぼることになります。ヤビツ峠へは秦野駅から路線バス50分ほどでアクセス。バスを降りてすぐの場所には「ヤビツ峠レストハウス」があり、登山前の準備等ができるスペースが確保されています。
ヤビツ峠から大山山頂までは1時間半ほどで到着します。道は整備されており、とても歩きやすいですよ。途中にはベンチなども備え付けられており、休憩しながら登れるのもうれしいポイント。

大山は丹沢大山国定公園に指定されており、様々な種類の植物が目を楽しませてくれます。春にはスミレや桜、秋には紅葉がとても美しいです。また山頂からの景色も圧巻。相模湾や江ノ島、三浦半島が見渡せますよ。帰りはケーブルカーを使って伊勢原側に下山するのもよいですが、来た道を戻り、鶴巻温泉まで移動して日帰り温泉で登山の疲れを癒すのもオススメです。
秦野市のおすすめイベント
歴史も自然もある秦野では、様々なイベントが年間を通じて開催されています。出雲大社相模分祠の福迎祭や節分、秦野丹沢まつり、瓜生野百八松明など。中でも特に有名なイベントは「秦野たばこ祭」です。名前だけではあまりイメージがわきにくい秦野たばこ祭とは、いったいどのような祭なのでしょうか。詳しくご紹介いたします。
「秦野たばこ祭」
「秦野たばこ祭」は、例年9月最終土・日曜日の2日間に開催されるお祭り。前述の通り、秦野はかつて葉たばこの名産地であり、全国三大銘葉のひとつにも数えられていました。たばこ祭は、この葉タバコに関連する事業者の慰労会として1948年に始まったのが由来です。
【秦野市】第77回秦野たばこ祭
— 観光かながわNOW (@kanagawa_kankou) August 27, 2024
/
昭和23年に1回目が開催され、今年で77回目を迎えます。
\
葉たばこ耕作者の労をねぎらうとともに、産業の発展を願う祭りです!#秦野市 #たばこ祭 #イベント #パレードhttps://t.co/BuhU5BXFUQ pic.twitter.com/yr2RpONF1c
秦野市内の宅地化など時代の変化に伴い、1984年には葉タバコの生産は終了しました。しかしながら、秦野の発展の礎のひとつである葉タバコの歴史を現在に伝えるため、秦野たばこ祭は引き続き開催されることとなりました。
毎年約36万人もの人々が集まる秦野たばこ祭。秦野市役所を中心とした街全体がお祭りの会場です。オープニングパレードや御輿パレード、たばこ音頭パレード、はだのよさこいパレード、らんたん巡行(手作りらんたんとフロート車のパレード)など、2日間に渡り様々なパレードが行われます。

昼から夜まで様々な衣装やダンスが見られるのは、正に圧巻です。その他に、ジャンボ火起こし綱引きコンテストなども開催。1日目の夜には、仕掛け花火と大かがり火、そして和太鼓の演奏がコラボレーションする「花鳥風月」があります。
幻想的な雰囲気の中での迫力ある和太鼓は、心を打つものがあるでしょう。そして2日目、最終日の夜には打ち上げ花火が夜空を彩ります。賑やかな秦野たばこ祭にふさわしい、華やかなエンディングですね。子どもから大人まで、みんなが楽しめる秦野たばこ祭。興味のある方は足を運んでみてはいかがでしょうか。
秦野市への住み心地チェックはマンスリーマンションがオススメ!
最短60分ほどで新宿駅へアクセスできるという利便性を持ちながら、丹沢山系の豊かな自然を楽しめる秦野市。ハイキングや登山、サイクリングでのヒルクライム、おいしい湧き水、新鮮な野菜など、秦野市ならではの恵みが享受できるのは、大きな魅力と言って過言ではないでしょう。
また古い寺社仏閣や中世の史跡など、歴史を感じさせるスポットが多くあるのもステキですよね。一方、4つの駅周辺にはショッピングモールや商店街などが立ち並び、買い物環境が整っています。便利な都市生活も感じられるのも、秦野市がベッドタウンとして根強い人気を保つ理由に挙げられるでしょう。
しかも治安も良好で家賃もお得ならば、いうことはないですね。自然をほどよく感じながら、利便性が高い市街地が広がり快適に暮らせる、それが秦野なのです。そんな秦野市の実際の住みやすさを確認するためには、マンスリーマンションがオススメです。
「お試し住み」を通して、治安や買い物環境、通勤通学などの実際の様子を、興味のある地域のマンスリーマンションで暮らしながら確認できます。本格的に暮らしたときに後悔しないために、しっかりとチェックしていきたいですよね。通常の賃貸物件と違って、家具や家電がすべてそろっています。
だから引っ越しの手間や費用がかかりません。敷金や礼金も不要ですし、契約期間も自由に選べます。しかも、お部屋探しからお引っ越しまで最短2日で可能です。遠方でなかなかお部屋探しができない方は、ひとまずマンスリーマンションへの入居はいかがでしょうか。今回の情報が、お部屋選びの参考になれば幸いです。