札幌市の住んではいけない地域・5選。治安を引っ越し前に要チェック！

自然豊かでグルメも充実した札幌市は、移住先として全国でも人気が高い街です。比較的に治安が良いといわれるエリアが多いですが、中には評判が悪いところもあります。住んでから後悔しないためにも、札幌市で住んではいけないと地元民から言われているエリアを5つご紹介します。

比較的治安が悪いといっても、住んだら危険というわけではありません。デメリットがある一方で、人によってはメリットと感じる場合もあります。これから挙げるエリアも絶対に駄目というわけではなく、「自分に合っているか？」という観点で参考にしてみてください。

札幌市中央区①すすきの

最北最大の繁華街として名高いすすきのは、札幌市の中でもっともにぎやかな街です。飲食店やショッピングモール、カラオケなどのアミューズメント施設がすべてそろっており、深夜まで営業している店が多いため眠らない街とも呼ばれています。北海道で一番人も店も密集している地域といえるため、面積対比での犯罪発生率は全道の149倍となっています。

2023(令和5)年の中央区の刑法犯認知件数によると、総数2,765件のうち窃盗犯が1,695件ともっとも多く、次点で粗暴犯が519件です。観光客が多いことからスリも多発しています。

すすきのの治安が悪いといわれる理由

札幌市内でも中心部であり人も施設も密集している中央区は、犯罪の発生件数ももっとも多いといわれています。その中でもすすきのは、居酒屋やバーなどのお酒を出す飲食店や風俗街が建ち並んでいるため、特に犯罪が発生しやすいエリアです。

バーやクラブ、風俗店が多いとどうしても治安は悪くなりますが、すすきのは暴力団関係者も集まる場所のため札幌で一番危険といえるでしょう。夜には窃盗や強引な客引き、暴力事件などに遭遇しやすいため特に危険です。

とはいえ、現在のすすきのは暴力団排除や犯罪防止の取り組みが進み、地元住民や観光客が安心してすすきのを楽しめるようになっています。女性だけで飲み歩いていても、よほどのことがない限り犯罪に巻き込まれることはありません。

札幌市の中心部なだけあり、大通駅と札幌駅へのアクセスもよく利便性は大変高いエリアです。大型商業施設も充実しているためお買い物が便利というメリットもあります。大通公園や豊平川寄りになると治安が良くなり、すすきの中でも雰囲気が違います。

住む場合の注意点

すすきのもすべての場所が危険というわけではありません。観光客などの多いエリアでは人の目もあるため犯罪は起こりにくいでしょう。夜道を歩く際は人通りの多い道を選び、客寄せは無視するなど自衛をおすすめします。もし女性がすすきのに住みたいという場合は、女性専用マンションやオートロック付きマンションなどのセキュリティがしっかりした物件を選んでください。

札幌市西区②琴似

札幌市西区は住みたい街ランキングは常に上位で、犯罪件数も少なめの人気がある区です。しかし、そんな西区の中にひとつだけ要注意のエリアがあります。それが札幌の第二の繁華街と呼ばれる琴似です。

2023(令和5)年の西区の刑法犯認知件数の総数は981件と、札幌市全区の中では4番目に少ない犯罪件数となっています。一番多い犯罪は窃盗で682件、次に多いのが粗暴犯の161件ですが、中央区と比べても格段に件数が少なくなっています。

治安が良いとされる西区の中でなぜ琴似は住んではいけないといわれているのか、その理由を詳しくご説明します。

琴似の治安が悪いといわれる理由

琴似はかつて屯田兵が多く移住したところに食堂などが集まり、現在の繁華街になったといわれています。すすきのに次ぐ大きな歓楽街として、さまざまな飲食店が密集したエリアです。居酒屋やスナックなどの酒を出す店が多く、風俗店があることから比較的治安が悪いとされています。琴似駅周辺では、女性に対するわいせつ行為や付きまとい等の迷惑行為もたびたび報告されています。

また琴似のメイン通り周辺は道が車や自転車で混みあっていることが多く、事故も発生しやすいエリアになっています。札幌は街中でもスピードを出している車が多いため、注意が必要です。

繁華街は治安が悪いイメージがありますが、一方で外食や買い物に便利というメリットもあります。特に琴似は、昔ながらの商店街がありさまざまな店がそろっています。地下鉄とJRどちらも利用できてアクセスも抜群。山の手や宮の森などの高級住宅街が近いため、治安もそれほど悪くはありません。

住む場合の注意点

深夜に繁華街を歩く際は男女問わず注意が必要ですが、女性がひとりで歩く際は特に周囲を警戒しましょう。窃盗や不審者が多いため、オートロック付きや管理人が駐在しているマンションを選ぶと安心です。

札幌市白石区③菊水・東札幌

札幌市白石区は、市内で3番目に人口密度が多い区で1㎢あたり約8,500人が暮らしています。2023(令和5)年の西区の刑法犯認知件数の総数は1,150件とワースト4位です。窃盗犯がもっとも多く、空き巣や車上荒らしが発生しています。

白石区は札幌市内でも特に評判が悪いエリアとして有名です。その中でも菊水・東札幌は治安が悪いイメージがあります。白石区の犯罪件数が特別多いわけではないのになぜそのようなイメージがあるのか、その理由を深堀りしてみしょう。

菊水・東札幌の治安が悪いといわれる理由

この辺りは単身向けの安い賃貸が多く、水商売や生活保護の人がよく住んでいることが理由といわれています。菊水駅の周辺には昔ながらの古い居酒屋が多く、独特の雰囲気があることも近寄りがたいイメージの一因となっています。

さらにこのエリアの問題は、菊水駅と東札幌駅の横を通る南郷通に暴走族がよく出没することです。夏場にはものすごい爆音ともに猛スピードで深夜の道路を走行しています。また、幹線道路はスピードを出す車が多く、交通事故も多発します。

菊水は戦後まで赤線地区と呼ばれた遊郭の跡地であったことから根強く悪いイメージがありました。しかし、現在は駅周辺に高級マンションが増えたことで、治安はかなり向上してきています。都心が近く利便性が高いため、一人暮らしの方の需要は高いエリアです。

住む場合の注意点

部屋を選ぶ際は南郷通から離れていて、高級マンションに近いエリアがおすすめです。幹線道路近くの道路はスピードを出す車が多いため、歩行の際は事故に巻き込まれないよう注意してください。南側はお店も多く住みやすいエリアといわれています。

札幌市北区④北24条・北34条

北区は札幌市内でも一番人口の多い区で、2023(令和5)年の西区の刑法犯認知件数の総数は1,785件と中央区に次いで市内で2番目に犯罪が多く発生しています。ほかのエリアと同様に窃盗犯がもっとも多いですが、内訳としては自転車盗などの軽微な内容が主となっています。

北区は面積が広くエリアによって雰囲気がかなり異なるため、治安が良い場所も多いです。しかし、北24条と北34条はよく評判が悪いといわれています。その理由は何なのでしょうか。

北24条・北34条の治安が悪いといわれる理由

北24条は古くからの飲み屋街で、違法な風俗店も残っているエリアです。そのため反社会的な人物も集まりやすく、酔っ払いが多いことから治安が悪いという評判があります。北海道大学の最寄り駅でもあるため、学生が多いのも特徴です。学生も多く住んでいることからすべてのエリアが危険なわけではありませんが、全体的に騒がしいというマイナスイメージが強くあります。

北34条駅はそのような北24条駅の隣ということもあって飲み屋が多いという点と、夜になると急に人通りが少なくなる道があるため物騒な雰囲気があります。特に地下通路は夜に女性ひとりで通らないほうがいいといわれています。とはいえ、さらに北側に行くと閑静な住宅街になっているため、そこまで治安は悪くありません。

北区は道路が広く平坦で高速道路が近いため、住宅街でもスピードを出す車が多いです。そのため交通事故の発生率が高く、運転する方も歩行者も注意が必要です。新道では暴走族を見かけることもよくあります。

住む場合の注意点

治安を気にする場合は北海道大学寄りがおすすめですが、騒がしいのは苦手という方であれば駅から少し離れた住宅街寄りに住むのがよいでしょう。車通りの少ない道で急に車が飛び出してくることも多いので、ながらスマホやイヤホンをせずに気を付けて歩いてください。女性が夜に歩く際は、街灯や人通りが少ない道は避ければ特に心配はいりません。

札幌市東区④環状通東・元町

札幌市東区は、白石区に並んで札幌市民が治安の悪い場所としてまず思い浮かべるエリアです。古い家が多く街並みが雑然として、なんとなく悪いイメージを持つ人も多くいます。地下鉄東豊線だけ大通駅やさっぽろ駅のホームが遠いため、人気が低いというのもマイナスイメージの一因でしょう。なんとなく全体的にイメージの悪い東区ですが、特に環状通東駅と元町駅付近は治安が悪いとされています。

東区は市内で北区に次いで2番目に人口が多く、同じく北区に次いで3番目に犯罪件数が多い区です。2023(令和5)年の西区の刑法犯認知件数の総数は1,450件で、一番多い窃盗のうち空き巣と自転車盗が同じくらい多く発生しています。

環状通東・元町の治安が悪いといわれる理由

環状通東・元町の治安が悪いといわれている理由は、菊水・東札幌エリアと同じく低所得者や生活保護の住民が多いためです。また、このエリアには札幌刑務所があることもイメージが悪い原因でしょう。環状通東駅も元町も居酒屋が多く、飲み屋街らしい喧騒があります。酔っ払いが道を歩いている光景がよく見られるため、治安が悪いとされています。

近くにある伏古公園は不審者がよく出没するスポットとして有名です。広くて昼間は子どもたちが遊ぶのどかな公園ですが、夜になると暗くて木々が目隠しをする物騒な場所になります。周辺の住宅街も夜になると人通りが少なく、女性のひとり歩きは危ないと感じる雰囲気です。

夜道は危ないですが明るい時間帯は特に危険はありません。駅から少し離れると子育て世代も多く住んでいるエリアです。街中に比べると郊外の閑静な雰囲気があるため、開放感を求める方にはおすすめでしょう。

住む場合の注意点

駅周辺は居酒屋が多く酔っ払いがたむろすることもあるため、物件を選ぶ際は駅から少し離れた場所がおすすめです。男女ともに街灯や人通りの少ない通りは避けましょう。空き巣も多いため、オートロック付きのマンションを選ぶと安心です。

犯罪件数の少ない区でも油断は禁物！

札幌市は全国でも比較的治安が良いといわれている街です。治安が悪いとされているエリアでも、普通の防犯意識を持っていれば心配はありません。普段は危険がなくても、住んでいて毎日行き来をしていればトラブルに巻き込まれる危険性は高まります。この記事に挙げた評判の悪いエリア以外でも、もしもの事が起こらないよう注意しなければなりません。

深夜に出歩くのはなるべく控える。風俗店などの物騒な店の近くには行かない。人通りが少なく暗い道を通るのは避ける。男女ともに基本的な自衛を行いましょう。オートロック付きのマンションを選ぶなどの空き巣対策も重要です。