街歩き「神田」│東京のビジネス拠点に最適の立地。老舗グルメや神社巡りも魅力。│vol.142
暮らす前に、知っておきたい街のこと。マンスリー48のスタッフが実際に歩いて、住みやすさを紹介する「街歩きシリーズ」。今回は神田駅の周辺を散策してみました。
ー オフィスが立ち並ぶサラリーマンの街・神田 ー
千代田区の北東部に立地する「神田」。駅周辺にはオフィスビルやビジネスホテルが建ち並ぶことから「サラリーマンの街」とも呼ばれており、街全体がオフィス街です。そしてサラリーマンのランチや仕事後の一杯に最適な飲食店が多いことが特徴に挙げられます。
JR神田駅を中心として、いくつもの商店街が取り囲んでおり、サラリーマンの胃袋を支えるお店が軒を連ねています。
街は東西・南北それぞれの道がきれいに直交し、碁盤の目のようになっています。南北の中心的な道は中央通り、東西の中心的な通りは神田警察通り・神田金物通り。大通り沿いには中層でも比較的高い建物が多く、賑やかなオフィス街が形成されています。1階に飲食店が入っていることも多いです。
一方、路地のような細い通りには10階以下の建物が並んでおり、こちらもオフィスや店舗で構成されています。大通りとは少し雰囲気が異なり、とても落ち着いた様子。このように、神田には様々なタイプのオフィスがあります。同じくサラリーマンの街と呼ばれる新橋と比較すると、神田の方に中小企業が多い印象です。
千代田区内には外神田や神田神保町など”神田”と名がつく街がとても多いです。今回は少し範囲を絞り、純粋にJR神田駅周辺の街を散策していきます。さてオフィス以外にはどのようなものが街の中にはあるでしょうか。さっそく出発です。
ー 東京の主要路線で移動がラクラク「JR神田駅」ー
神田には2社4路線の路線が乗り入れています。そのうちの1社はJR線です。山手線、京浜東北線、中央線快速の3路線が利用可能。東京駅と比べて神田駅の方がコンパクトな分、山手線・京浜東北線から中央線快速の乗り換えがしやすいのが特徴です。
山手線は、東京の主要駅を環状に結ぶ中心的な路線のひとつ。東京・品川・新宿・池袋・上野などに乗り換えなしで移動が可能です。東京の電車に慣れていない人でもわかりやすく、迷うことはないでしょう。
東京駅には1駅2分、品川駅には13分、渋谷駅に23分、池袋駅には22分でアクセス。山手線は1周60分、すべての駅に30分以内にアクセスができます。
京浜東北線は大宮駅から横浜駅を経由し、根岸線と直通運転を実施している路線。神田から大宮方面は北行、品川・横浜方面は南行と呼ばれています。田端駅から品川駅間は、山手線と並行運転を実施。並行区間は、平日日中は京浜東北線で快速運転を行います。快速運転中でも神田駅には停車するので、便利に利用できますね。
京浜東北線を利用した場合、川崎駅まで27分、横浜駅まで42分、大宮駅まで43分でダイレクトアクセス。埼玉や神奈川のビジネスの中心地まで、1時間かからず乗り換えなしで到着できるのは、大きな魅力と言えるでしょう。
中央線快速は、山手線を東西に貫くように運行する路線。中央線自体は東京から長野を経由し、名古屋に行く路線ですが、神田駅から発着する列車は、高尾駅や青梅駅(青梅線経由)、豊田駅など東京西部の市部へ向かいます。快速の中でも更に快速運転をする”中央特快”という種別もアリ。
神田駅から御茶ノ水駅までは1駅2分、新宿駅までは12分でダイレクトアクセスが可能。新宿駅へのアクセスは、山手線を使うよりも中央線快速の方が15分ほど時間を短縮できます。
神田駅は北口・東口側と、南口・西口側の2カ所に改札を設置。北口・東口側は神田警察署通りに、南口・西口側は神田金物通りにごく近い場所にあります。改札内外に小さなコンビニや立ち食いそば店などはありますが、他の駅と比べると店舗はとても少なく感じられます。ですが駅の周囲にはコンビニや飲食店が多くあるので、生活に困ることはないでしょう。
ー 下町から最先端の街までアクセスできる「東京メトロ神田駅」ー
神田駅に乗り入れるもう1つの路線は、東京メトロ銀座線です。銀座線は渋谷駅から浅草駅までを結びます。途中、表参道駅や青山一丁目駅などトレンド感たっぷりの街、銀座駅や日本橋駅など伝統的なお買い物の街、溜池山王駅や虎ノ門駅・新橋駅などのオフィス街など、沿線には様々なタイプの街が集結します。そして休日のおでかけにピッタリの浅草駅や上野駅も銀座線にはあるので、オンにもオフにも活用できるのが大きな魅力です。
神田駅から銀座線を利用した場合、所要時間は浅草駅に11分、上野駅に6分、日本橋駅に3分、銀座駅に7分、表参道駅に20分、渋谷駅に22分です。渋谷駅への所要時間は、山手線とほぼ同じ。気分に合わせてどちらに乗るかを選択してもいいかもしれませんね。
ー 神田を代表する賑やかな商店街「神田西口商店街」ー
神田には多くの商店街があります。今回はその中でもいくつかの商店街を紹介いたします。
神田西口商店街は、神田の街を代表するとても活気がある商店街です。飲食店も多いですが、サラリーマンにとってあると嬉しいお店もアリ。それではどんな店があるのか、見ていきましょう。
「マルトクチケット」は、神田の街の中にいくつかある金券ショップ。神田西口商店街にもあります。株主優待券や図書券、ビール券などの金券などが、定価よりも安く販売されています。特に鉄道会社の株主優待券の場合、安く移動ができるのでサラリーマンに人気があるそうです。
神田淡平は、明治17年創業の煎餅・あられの専門店です。1枚1枚、昔ながらの製法で作られた煎餅は、とても香ばしくてパリッとしています。特にオススメなのがゴマ煎餅です。贈答用としても人気ですが、本当においしいので自分のご褒美用にもピッタリです。
都内に6店舗ある、おいしいと人気の立ち食いそばチェーン「かめや」は、この神田西口にもあります。温泉卵と天ぷらが乗った天玉そばが人気。しっかりと鰹節の出汁が効いた、香り高い蕎麦が楽しめます。朝6時から営業しているので、朝ごはんに立ち寄る方もとても多いです。
「ハングリーカレー」は、第4回・第6回の神田カレーグランプリで2回もグランプリに輝きました。焼肉がトッピングされている、ボリューム満点のカレーが名物。お腹いっぱいにカレーを食べたいときに、ハングリーカレーはオススメですよ。
ー 高架下にも名店がひしめく「神田駅前商店街」ー
さて、今度は神田駅南口から線路沿いに北上するような形である「神田駅前商店会」を見ていきましょう。線路沿いにあるので、高架下のお店も商店街に加入しているんですよ。
「神田精肉店」は、高級な肉をお手軽に食べられる焼肉店です。黒毛和牛A5ランクのカルビが680円から注文が可能。厚切りの牛タン食べ比べも人気です。ドリンク類もお手軽な価格帯なのは魅力ですね。リーズナブルなので気軽に立ち寄れるのもうれしいものです。
ランチタイムには行列ができる洋食店「美味卵家(うまたまや)」。特にオムライスが人気のお店です。ノーマルタイプだけではなく、オムハヤシやグラタン乗せ、期間限定メニューなど様々なソースやトッピングでオムライスが楽しめます。その他にも、ポークソテー定食など、洋食の定番メニューもとてもおいしいです。
神田でお得にステーキを食べよう、というときには「神田の肉バルランプキャップ」がオススメ。ステーキが食べられる店は多いですが、品質と価格を考えるとこちらはかなり高レベルなのではないでしょうか。
元々リーズナブルな店ですが、ランチの時間帯は更にお得なランチセットが用意されています。数が限定されているメニューもあるので、お目当てのものがあるときにはお早めに!
私はこの日は限定10食のMIXステーキを注文しました。ライスとサラダ、スープ付き。MIXステーキには様々な部位の肉が入っており、それぞれに味わいが異なっていて、とても楽しかったです。肉はきちんと処理されているのか、とてもやわらかかったですよ。
ー 北東側のサラリーマンの味方「神田駅東口一番街」ー
JR神田駅の北西側の線路沿いにある「神田一番街」。こちらもサラリーマン向けの店が充実した商店街です。チェーン店ではない、個人経営の飲食店が比較的多く立ち並んでいます。
「立ち飲み大松」は、その名の通りスタンディングタイプの飲食店です。おいしい鮮魚が売りのお店。握りずしもおいしいと評判ですよ。お酒も通好みのものもそろっています。ランチの時間帯はいわし丼やマグロ丼など、海鮮系のどんぶりが充実。しかもリーズナブルなので、サラリーマンのお財布にもとても優しいです。
「神田伊勢本店」は産直の名鶏を使用した焼き鳥がおいしいお店です。1階はスタンディング、2階は椅子席なので、好みに合わせて選択するとよいでしょう。ランチの時間帯には、リーズナブルに名物の親子丼が食べられるのは魅力。ちょっと濃い目の味が、食欲をそそります。
煮干しが香るスープに、細麺が特徴のラーメン屋「自家製麺伊藤」。落ち着いた味わいにホッとする方も多いのではないでしょうか。ランチの時間帯はセットも用意されています。特にオススメは中華そば 中+しらす丼のCセット。ラーメン屋でしらす丼は珍しいですよね。
ー 生鮮食品を買うならココ!地域一番の大型スーパー「肉のハナマサ」ー
神田駅周辺で最も大きなスーパーマーケットは「肉のハナマサ神田店」。JRの高架下にある店舗で、意外と店の中は広いですよ。業務用ということもあり、量が多くコスパが良いのが特徴です。中には豆腐や牛乳など普通サイズの食品もあるので、一般の人も利用しやすい商品もありますよ。
朝7時から夜22時までの営業。現金以外にもクレジットカードやSuica、PASMO、QUICPay、iD、楽天Edyが支払いで利用可能です。
ー 老舗からチェーン店まで揃う本格コーヒーの街 ー
神田の街にはカフェや喫茶店が多くあります。サラリーマンが一息つけるオアシス的存在として、カフェや喫茶店のニーズはとても高いのです。安くておいしいチェーン店のカフェも多いですが、本格的なコーヒーが味わえる老舗の喫茶店も健在です。それでは神田駅周辺の喫茶店を見ていきましょう。
「神田珈琲園 神田北口店」は、JR神田駅の北口を出てすぐの場所にある自家焙煎の喫茶店。煎りたて・挽きたて・淹れたての「三たて」をモットーとしています。ネルドリップ方式で淹れられた珈琲は、コクが深く感じられます。ホットドッグやトースト、サンドウィッチのモーニングもありますよ。
神田駅南部のビル群の中にひっそりと佇む「コーヒーハウスロフト」。創業40年以上という老舗喫茶店です。喫煙はOKですが、パソコンはNG。7時から16時までが営業時間で、モーニングの時間帯は特に近隣に勤める人々が朝食をとるために立ち寄り、とても賑やかです。
ブレンドかアメリカンコーヒーにバターたっぷりの厚切りトースト、茹で卵がついて550円。朝の忙しない時間に、おいしいコーヒーでホッとしたひと時をロフトで過ごせることでしょう。
JR神田駅西口から徒歩数分、1971年創業の「珈琲専門店エース」は神田の街でも特に老舗の純喫茶です。世界中から厳選されたコーヒー豆を自家焙煎し、サイフォンで丁寧に淹れています。40種類のコーヒーが気分によって選べます。
そしてエースの名物と言えば「海苔トースト」を忘れてはいけません。バターと海苔と醤油の風味がおいしい、開店当初からの人気メニューです。おいしいコーヒーと海苔トーストの組み合わせは絶品ですよ。
自宅や職場でおいしいコーヒーを楽しみたい、そんな方にオススメの店があります。それは「斉藤コーヒー店」。焙煎したてのコーヒー豆の販売を行っています。創業は1948年。近年、生産量が減少しつつあるブルーマウンテンにもこだわっているのが特徴。中でも高級とされているブルーマウンテンNo.1には自信があるそうですよ。
ー 都会らしい神社の在り方。神社めぐりもオススメ ー
神田の街を歩いていると、意外とあるものが多いことに気が付くと思います。それは「神社」です。神田の街は江戸時代も含めて古くから神社が多い街でした。関東大震災、東京大空襲等もありましたが、街の人々の力でその姿を現代まで残しています。
ビルとビルの狭間にあるのが神田らしい神社の在り方。ではどのような神社があるのか、代表的なものをいくつか見ていきましょう。
神田駅西口の出世不動通り商店街沿いにある「出世稲荷神社」。出世不動尊とも呼ばれています。今では小さな神社ですが、東京でも屈指の由来のある神社として知られています。一橋家が鬼門除けとして奉ったのが由来。東京大空襲で大きな本堂は焼失しましたが、疎開していた本尊をもとに現在の形になったそうです。
神田駅南口から徒歩3分ほど、ビルとビルの間に本当にひっそりと佇む「豊川稲荷神社」。江戸時代末期に創建されたそうですが、記録はないそうです。ただ明治に入ってから手入れが放棄された際、近隣で火事が続いたのをきっかけに丁寧に手入れがされるようになったそうです。石材で作られた鳥居が目印です。
こちらも創建時期が不明の神社。明治期には青物市場関係者を中心に崇敬されていたそうです。何度か移転をしつつ、戦火も逃れ、今も昔の姿を残しています。
こちらも創建年代不明。秋葉原にある神田明神とほぼ同時期に、伏見稲荷から勧請されたそうです。朱色の鳥居とのぼりが、かなり狭い路地のビルの間に彩りを与えています。
どの神社も本当によく手入れがされていて、地域の人々が必死に守っているのが伝わってきます。私が撮影した日にも、氏子さんによって大掃除がされている神社もありました。この姿を後世までぜひ引き継いで欲しいですね。
この小さな神社を巡りながら散歩をするのもオススメ。それぞれの違いを見つけながらめぐるときっと新たな発見があるでしょう。
ー 平日はサラリーマンのオアシス!?「千代田区立神田児童公園」ー
神田駅周辺は、オフィスや店舗は多いのですが、公園の数が他の街と比べて少なく感じられます。その中で唯一、広々としている公園は「千代田区立神田児童公園」です。土日は親子連れが遊んでいますが、平日の昼間は周りのオフィスに勤める人々のオアシス的存在として愛されています。ベンチも並んでいるのでランチをしたり、その後は少しお昼寝をしたりと思い思いの時間を過ごされているようです。
ー 気軽に体を動かしたいならココ!「千代田区立スポーツセンター」ー
仕事や勉強を頑張っていると、たまにはしっかり体を動かしたくなる時がありますよね。その際にピッタリのスポットが「千代田区立スポーツセンター」です。区立のスポーツジム的な施設です。
プール、トレーニング室、ゴルフレンジ、週間プログラム(スタジオレッスン)が個人で利用できます。しかも千代田区民以外でも参加できるのです。特にゴルフレンジがあるのは、区営のスポーツ施設としては珍しいですよね。しっかり体を動かして、身も心もリフレッシュできます。
ー 人気の「皇居ラン」の拠点にもぴったりな神田 ー
神田は皇居の内堀まで徒歩10分ほどの場所にあり、皇居ランと呼ばれる内堀のランニングも盛んなエリアです。内堀は1周5キロ、信号はなくノンストップでランニングできるのが魅力です。反時計回りで走るのがルールです。
「ラフィネランニングスタイル」は、1回あたり600円で利用できるランニングステーション。荷物をロッカーに預けて、着替えをして、ランニングに出発できます。レンタル品も充実しているのも特徴。ランニングレッスンなども開催されているので、ランニング初心者の方にオススメの施設です。
神田駅周辺にある唯一の銭湯「稲荷湯」では、荷物の預かりサービスがあります。仕事帰りにさっと寄り、荷物を預けてランニングができます。ランニング後は、広いお風呂でゆったりリラックスするのもいいですね。レトロな雰囲気の銭湯なので、純粋に銭湯カルチャーを楽しみに来る方ももちろん多いです。
ー有形文化財の和風町家「松本家住宅主屋」ー
神田の街は戦災で多くの建物が焼けてしまい、古くからの建物はほとんど残っていません。この「松本家住宅家屋」は、関東大震災後に復興の一環で作られた震災復興町家。国の指定登録有形文化財に認定されています。戦火から逃れた、昔の神田の街を偲ばせるレトロな建物。味わい深い建物は、見ているといろいろな想いが湧き出てくることでしょう。
ー 建て替えでマンションに。住民が増えつつある神田 ー
神田駅の近隣では、雑居ビルが新たに建て直される際、マンションになるケースが見られます。飲食店やオフィスが目立つ神田ですが、実は住民が増えつつあるという変化を見せているのです。神田で勤めている人ならば、職住近接が可能。飲食店も多いので、食事にも困りません。しかも朝の東京の混雑する電車に乗らなくていいのは気が楽ですよね。神田暮らしは、仕事に集中したい方にとてもオススメです。
ー 外食の選択肢が豊富! 職住近接ができる街 ー
今回はサラリーマンの街・神田駅周辺を街歩きしました。オフィスやビジネスホテルが立ち並び、安くておいしい飲食店もこの街には多くあります。でもただそれだけではなく、実はビルとビル、路地と路地の間には歴史を感じさせる、とても味わい深い街であることをお伝え出来たのではないでしょうか。神田をただのオフィス街と言い切るのは、なんだかもったいないですよね。
この記事をきっかけに、神田の魅力を更に知りたくなった方もおられるのではないでしょうか。そんな方にオススメなのが、マンスリーマンションでのお試し住みです。
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