大阪市の住んではいけない地域・5選。治安を引っ越し前に要チェック!

日本全国の中でもトップクラスの犯罪件数を叩き出している大阪。とくにその中心地である大阪市は、日本一治安が悪い地域というイメージを持たれている方も多いでしょう。しかし大阪全域が怖い場所というわけではありません。街中で困っていれば見知らぬおばちゃんやおっちゃんが声を掛けてくれる、そんな人情味に厚い温かな街も多いのが大阪の魅力です。

そこで今回は、大阪市の中で「住んではいけない」エリアを5箇所ご紹介します。ただし治安に多少の不安はあっても利便性が高く、人によっては住む価値が高いと感じられる地域もありますよ。あくまでひとつの特徴として、お部屋探しの参考にしてみてくださいね。

大阪市西成区①あいりん地区・飛田新地

大阪に住んでいる方なら、治安が悪い街として一番に名前があがる西成区。人口あたりの犯罪発生率自体は中央区や北区より低いものの、あいりん地区と飛田新地あたりは市内の中でも異質な雰囲気が立ち込める場所。交通便が充実していてアクセスしやすい地域であることに加えて、破格の宿泊料金で泊まれる簡易宿が多いことから、最近では海外のバックパッカーたちの宿泊地として人気を呼んでいるそうです。

西成区の中でも、とくに治安に不安があるあいりん地区と飛田新地。その理由と注意点について探ってみましょう。

あいりん地区・飛田新地の治安が悪いといわれる理由

大阪市西成区に位置するあいりん地区と飛田新地は隣り合う街で、JR・南海高野線の新今宮駅、荻ノ茶屋駅、御堂筋線の動物園前駅、阪堺線の今池駅などが最寄駅。日雇い労働者が集まるあいりん地区は、かつてホームレスが街にあふれ何度も暴動が起きた非常に怖い地域でした。しかし隣接する天王寺や新世界の大規模な再開発により、行政や府警による治安環境向上の取り組みがなされ、現在はかなり危険度が改善されています。

とはいっても荒れた街並み、昼間から酔っ払いが多い、身元不明のホームレスや日雇い労働者があふれていることに変わりはなく、観光客や一般の方が不用意に足を踏み入れるのはオススメできません。

また飛田新地は遊郭として栄えてきた場所で、現在も法的にグレーな風俗料亭がエリア内に何軒も営業を続けています。働いている女性たちのプライバシーを守るため、街中での写真撮影が固く禁じられているなどルールがあり、よく知らない方が立ち寄るのは危険でしょう。

西成区の犯罪種別を見ると路上強盗やひったくりの多さが目立ち、暴行・傷害などもほか地域より多いため昼間でも一人歩きは避けた方が無難。一人で出向く際は、海外に来たと思って緊張感を持ちながら歩いてくださいね。

おすすめしないユーザー

強盗や暴行が目立つ同エリアは、一人暮らしはもちろん興味本位で出入りしない方が良い地域です。とくに女性や子供連れは避けましょう。しかしアクセスが良く物価が安くて家賃もかなり格安。身の安全をしっかり確保できる方なら、大阪市内で安く暮らせる穴場かもしれません。

住む場合の注意点

同地区ではひったくりに遭わないよう夜間の一人歩きは避ける、カバンをしっかり持つなどの防犯意識は必須。ですが自転車で天王寺まで行けるなど、便利な立地は魅力的に感じますよね。どうしても西成区に住みたい方は、あいりん地区から少し離れた場所がオススメです。

大阪市中央区②難波・日本橋

大阪随一の観光地であり、日本でも有数の大きな繁華街であるミナミ。華やかで楽しさにあふれている一方で、令和4年度の犯罪件数5,121件という数は大阪府内でも断トツの多さ。犯罪発生率の高さにおいては日本一です。これはミナミが属する中央区の数ですが、中央区のほかエリアは本町や淀屋橋など治安が良いオフィス街が多いことから、同数値を圧倒的に占めているのはミナミ界隈だと考えられるでしょう。

ミナミと呼ばれる地域の中でも、とくに南側の難波、日本橋は治安が良くないエリア。その理由と注意すべきところをご紹介します。

難波・日本橋の治安が悪いといわれる理由

北は心斎橋、南は難波・日本橋まで続く繁華街のミナミ。インバウンドの復活により外国人観光客が戻ってきた同エリアは、関西弁と外国語が入り混じるインターナショナルな空気感と、大阪のなにわ色が濃い街です。人がたくさん集まればその分、犯罪件数も上がってしまうものですが、ミナミはとくに暴行・傷害や自転車盗・車上ねらいを含む窃盗事件が多発。これは酔っ払い同士のケンカが多いこと、梅田より若い層が集まることが理由でしょう。

24時間眠らない街ミナミで夜通し遊んでも、一度も怖い目に遭ったことがないという方も多いように、必ずしも難波や日本橋が危険ということはありません。しかし心斎橋より以北エリアと違って同地域内には風俗街があり、違法なキャッチセールスや客引きが多いのは事実。繁華街の東エリアには暴力団の事務所もあるため、華やかさに惹かれてよく下調べせず、安易に一人暮らしをするのはリスクが高いかもしれません。

とくに夜間は酔客が多く、終電がなくなった後の深夜帯は一気にガラが悪くなります。女性はもちろん、男性でも一人で街中を歩くのは危ないですよ。

おすすめしないユーザー

日中のミナミは大型の商業施設や飲食店が多く賑わっており、治安の悪さを感じるようなことはありません。ただ夜間から深夜帯はぼったくり店の悪質キャッチ、ナンパ目的の集団に絡まれることもあり、女性も男性も夜に出歩くことが多い方の危険度は高まるでしょう。

住む場合の注意点

大阪万博の開催やIR開業予定によって再開発が活発な難波エリア。治安面の心配はあるものの市内主要地への交通網に優れており、便利な都会暮らしが実現する街です。セキュリティ万全なマンションを選ぶ、夜道が明るい場所を探すなど、防犯意識を持って物件を探してくださいね。

大阪市浪速区③恵美須町・新今宮

大阪市内の犯罪件数においてワースト3位の浪速区。犯罪総数は令和4年時で1,898件と、ワースト1位の中央区(5,121件)、2位の北区(3,995件)と比べてそこまで多くない印象ですが、浪速区は日本一面積が小さい行政区であることから犯罪発生率は2.5~3%台と高め。上記でもご紹介した西成区や難波・日本橋と近接しているエリアなので、治安レベルもそれらと同等と考えられるでしょう。

とくに窃盗犯罪が多い浪速区ですが、中でも恵美須町と新今宮界隈は一人暮らしにオススメできない場所。その理由をご説明していきます。

恵美須町・新今宮の治安が悪いといわれる理由

大阪市浪速区は治安が良くない街としてすでにご紹介した、中央区と西成区にはさまれた約4.4km2の小さいエリア。JR芦原橋駅、今宮駅、新今宮駅、四つ橋線の難波駅、大国町駅、堺筋線の恵美須町駅などが含まれる地域で、再開発されたエリアと昔ながらの古い街並みが入り混じっています。

治安があまり良好ではなく一人暮らしにオススメできないエリアは、浪速区の中でも駅から離れた未開発の地域。今や観光地として街の活性化に成功した新世界とその周辺地、各線が乗り入れるため観光客をはじめ利用客数を伸ばしている新今宮駅周辺などは、警官のパトロールや防犯カメラ設置が進み、日中であれば女性の一人歩きでも心配はいりません。

また危険な街のイメージがあった大国町も、違法風俗店の取り締まり強化によって、現在では一人暮らしをオススメできる安全な街として生まれ変わっています。

浪速区はアクセス環境が良く、ミナミや天王寺まで自転車で行ける便利な街。住む場所さえしっかり見極めれば、決して怖い地域というわけではありませんよ。

おすすめしないユーザー

浪速区はお隣の西成区と並んで、単身男性の流入が加速し続けています。利便性の高さと、都心部より家賃が安いことが理由でしょう。しかし女性の単身者は変わらず増加していないことから、たとえ安くても浪速区は女性や子供がいる家庭には避けた方が良さそうです。

住む場合の注意点

浪速区の中でも千日前線の桜川駅やJR難波駅、湊町リバープレイスが建つ難波の西エリアは治安も街の景観も良く、女性や大阪初心者の一人暮らしにもオススメ。駅から近い場所なら夜間でも自宅までの道が明るいので、安心して住めますよ。

大阪市生野区④鶴橋・今里・北巽

市内24区の中で、犯罪件数の多さは真ん中あたりに位置している生野区。決して犯罪が多発する治安の悪い街というわけではありませんが、外国人比率がもっとも高い行政区であり、その比率は東京の新宿区の倍近い割合です。

カルチャーの違い、人の気質や宗教、経済的なバックボーンが異なることなどから、トラブルが生まれるのは必然。また観光地の表面部以外は街中の落書き、ゴミの散らかり、自転車の放置などが目につく場所も多く、安心して暮らせる美しい街とはいいがたいでしょう。

生野区の中でも治安が良くないといわれる鶴橋・今里・北巽エリアについて、その理由を解説。同じ生野区の中でも治安が良好で、一人暮らしにオススメの街もご紹介しますよ。

鶴橋・今里・北巽の治安が悪いといわれる理由

コリアンタウンでおなじみの鶴橋と、その隣町である今里は大阪メトロ千日前線が通る街。在日韓国人、中国人、ベトナム人など多くのアジア系外国人が暮らしており、時折ヘイトスピーチなどが聞こえてくる異文化エリアです。中には言葉が通じない、生活習慣や常識基準が違う方もいるため、同じマンションで暮らせばトラブルが発生することもあるでしょう。犯罪発生率が断トツ高いというわけではありませんが、騒音や匂い、衛生面が気になる人は避けた方が良い地域です。

同じ千日前線で今里駅から2駅離れた北巽も、生野区の中では一人暮らしがオススメできないエリア。駅周辺でたびたび不審者が目撃される、路地が細くて暗い、駅周辺の乱雑な駐輪といった街並みの無秩序感が理由です。ただ場所によっては閑静な住宅街もあり、必ずしも北巽全体が治安的に不安というわけではありませんよ。

一方、生野区の中でもJR環状線の桃谷駅や寺田町駅は天王寺にも近く、下町感はあるものの戸建て住宅やマンションが建ち並ぶ安心して暮らせる地域。とくに単身女性の場合は、千日前線よりも環状線沿線の方がオススメですよ。

おすすめしないユーザー

犯罪数の多さよりも生活環境や街の景観が気になる方は、鶴橋・今里エリアはオススメできません。多国籍な雰囲気やディープ感を好まれる方なら、交通便もよく韓国グルメが堪能できる同エリアはぴったり。生野区の中でも好き嫌いが分かれる地域でしょう。

住む場合の注意点

治安が圧倒的に悪いわけではない鶴橋・今里・北巽は、アクセスの良さや家賃の安さから住みたいと考える方も多いはず。その場合は物件のセキュリティや防音設備、住人の情報、繁華街の騒音が聞こえない地域かなど細かな確認が大切ですよ。

大阪市淀川区⑤十三

梅田と淀川をはさんだ向かい側に位置する淀川区、十三。阪急線の全路線が停車するため梅田へ向かう電車が頻回で、通勤通学に大変便利なエリアです。大阪でもっとも観客を集める淀川花火大会の最寄り地として有名で、淀川の堤防をきれいな夕陽や水辺の自然を感じながら散歩できる環境も魅力。しかも犯罪総数は24区中12位、犯罪発生率は2%前後と市内の中で治安がとても悪い街というわけではありません。

ではなぜ十三での一人暮らしがオススメできないのでしょうか。治安面も含めて十三のダークポイントをより詳しくご紹介していきましょう。

十三の治安が悪いといわれる理由

阪急線の十三駅は明治43年に開業した歴史ある古い駅。再開発めざましい都会的なエリアがある一方で昭和感漂う地域も残っており、とくに西側にはキャバレーやピンクサロン、パチンコ店、風俗店が軒を連ねる歓楽街があります。

「しょんべん横丁」と呼ばれる路地裏通りには昼間から呑める大衆居酒屋が集まっていて、その密集度の高さから2014年には大火災が発生しほぼ全焼。その後、以前と同じ形で再建し、現在も多くの飲食店が営業しています。

また駅前を中心に数多くの商店街が集合している十三は、きれいで一般的なアーケードもありますが古い商店街も多く、錆びた看板やビニールカーテンの仕切りなどごちゃごちゃ感満点。時折、普通の店舗が並ぶ中に個室ビデオ店などが混じっていて、随所に漂うネオンピンクな雰囲気に初めて十三を訪れた女性は少々腰が引けてしまうかもしれません。

おすすめしないユーザー

十三は一部エリアの雰囲気に圧倒される街ですが、住めないほど治安が悪いエリアではありません。しかし昼間から酔っ払いがいて風俗店の呼び込みを見かけることが多いため、それらが苦手な方は避けた方が良いでしょう。

住む場合の注意点

梅田まで約3分で到着する交通便の良い十三は、駅近くにタワーマンションが建つなど再開発が活発化。大型のスーパーや医療施設が充実し、住みやすい街へと変化しつつあります。これらのエリアであれば、女性や初めての一人暮らしでも安心ですね。

犯罪件数の少ない区でも油断は禁物!

大阪は日本一犯罪数の多い街です。ケンカやひったくり、凶悪犯罪も多く、自転車盗においては大阪にお住まいの方なら一度や二度は被害経験済みでしょう。しかしこれらは大都会大阪の特色のひとつであり、一人一人が防犯意識をしっかり持つしかありません。たとえ治安が良いといわれる地域であっても犯罪数は0ではなく、運が悪ければ誰もが遭遇する可能性があるものです。

夜間は無防備に一人歩きしない、財布の入ったカバンをかごに入れたまま自転車に乗らない、大人でも防犯ブザーを携帯するなど、意識を高く持てば大阪はそれほど危険な場所ではありませんよ。悪質な勧誘の声掛けも、完全無視できる強い心を持ちましょう。

大阪市内で治安が良いといわれる地域は?

これまで治安が良くないとされる場所をピックアップしてきましたが、逆に治安が良いといわれる地域についてもあげてみました。

大正 (大正区)

お隣の此花区と並んで、市内でもっとも犯罪件数の少なさを誇る大正区。犯罪発生率もわずか1.5%前後と低い数値です。駅がある区の北部はJR環状線と長堀鶴見緑地線が通っていて、梅田や心斎橋への交通便が良好。海と川、運河に囲まれた自然美あふれる穏やかな街ですよ。

深江橋・京橋 (城東区)

人口密度が全国2位の城東区は、ターミナル駅の京橋駅をはじめ各路線が走る大阪市内の東部エリア。ファミリーが多く暮らし大阪城公園も近いため、犯罪発生率は市内で一番低いですよ。城東区は犯罪抑止活動に力を入れており、痴漢やひったくりがとても少ない地域です。

玉造・天王寺・四天王寺夕陽ケ丘 (天王寺区)

西成区や中央区に隣接する天王寺区は、同様に治安面で不安があるように思われがちなエリア。しかし再開発で安心安全なターミナル駅へと生まれ変わった天王寺駅をはじめ、私立校が多く建つ玉造・四天王寺夕陽ケ丘は防犯意識が高く治安も良好。ファミリー層も多いオススメの街です。

マンスリーマンションのお試し住みで、治安チェックもバッチリ!

大阪市内での一人暮らしは、安全性に不安を感じてしまいますよね。治安が良いといわれる地域でも、細かなエリアによってはそう感じられないこともあるでしょう。

そんな時はマンスリーマンションでのお試し住みがオススメ。実際に住んでみないと夜道の暗さなど本当の安全面は分からないもの。家具家電付きのマンスリーマンションなら、一週間や一ヵ月間お試しで住んでみて、実際の治安を確認してからその街に住むかどうか決めることも可能ですよ。

とくに初めての大阪一人暮らしなら、住む場所は慎重に決めたいところ。ぜひマンスリーマンションを活用してみてくださいね。