両国駅の住みやすさを徹底解説!周辺のオススメスポットも紹介。

「両国」と聞くと相撲を連想する方も多いのではないでしょうか。全国的な知名度を誇る両国の街は、墨田区の南西部に位置します。墨田区の中では最も都心に近く、相撲だけではなく、暮らす街としても実はとても優秀です。

2022年の両国駅の1日あたりの平均乗降人数は、JRでは31,301人、都営地下鉄では28,397人。併せて約6万人と都内の駅としては特筆して多いわけではないものの、一定数の利用者がいることが伺えますね。

「両国は観光のイメージが強いけど他に何かあるのかな?」「治安はどうなんだろう」など、実際に暮らしていく上でのイメージがあまりない方も少なくないでしょう。今回の記事では、不安解消に向けて両国駅周辺の住みやすさを詳しく解説します。余暇を過ごすのにオススメのスポットも紹介しますので、住みたいお部屋を見つけましょう。

両国駅の概要

両国駅の住みやすさを把握するには、利便性や治安、家賃相場をチェックすることが大切です。とくに両国には両国国技館があり人々が多く集まりますが、暮らしていく上で便利な施設もあるんですよ。都心へのアクセスや治安も良好。家賃相場情報も掲載しますので、お部屋選びの参考になれば幸いです。

利便性

両国には街を東西に通るJR中央・総武線(各駅停車)、南北に通り清澄通りの真下に位置する都営大江戸線の2社2路線が乗り入れています。どちらの路線を利用しても、新宿駅まで乗り換えなしでアクセスが可能。

山手線を利用したい場合には、JR中央・総武線(各停)を利用し、JR秋葉原駅での乗り換えが便利です。また六本木や青山一丁目などに行く場合には、都営大江戸線で短時間アクセスがかないます。

駅名 両国駅からの所要時間
秋葉原駅 約4分
新宿駅 約23分
東京駅 約12分
品川駅 約23分
六本木駅 約31分

ちなみにJRと都営地下鉄、この2つの両国駅はお互い少し離れており、徒歩8分ほどかかります。

治安

両国駅は国技館でイベント開催時にはとくに街がにぎやかになり、治安面に関して心配される方もいらっしゃるかもしれません。両国駅から徒歩10分圏内(駅を中心に半径800m圏内)にあたる地域の犯罪発生率を見ていきましょう。

強盗 自動車盗 オートバイ盗 自転車盗 ひったくり 侵入盗 その他
発生件数 0 0 0 47 2 6 47

(参照:警視庁 新令和4年 区市町村の町丁別、罪種別及び手口別認知件数)

 

警視庁が公表している犯罪認知件数の資料を読むと、主に両国で発生する犯罪は自転車泥棒。JRと都営地下鉄、それぞれの両国駅のごく周辺で発生しているのが特徴です。ちょっとした用事の際にも、自転車の鍵をかけ忘れないようにしましょう。またケンカや暴力などの粗暴犯も起きておらず、人が集まることに起因するトラブルも起きにくい傾向にあります。

より安全に暮らしたい方は、人目のある通り沿いで物件を見つける、オートロックや監視カメラなどのセキュリティ面を重視する、などするとよいですよ。

家賃相場

両国駅エリアの家賃相場について見ていきましょう。両国駅がある墨田区の平均家賃相場と比較すると、全体的にやや高めに設定されています。これは2駅2路線利用ができること、都心へ直結していることが要因。しかし路線別の家賃相場と比べた場合は、印象が変わってきます。

JR中央・総武線(各停)や都営大江戸線の中では、都心と比較するとかなりリーズナブルに感じられることでしょう。いわゆる下町価格と呼ばれる価格帯で、家賃が設定されています。よりお得な家賃を求める場合は、駅から少し離れた場所を探すとよいですよ。

間取り 家賃相場
ワンルーム 10.5万円
1K 10.6万円
1DK 11.5万円
1LDK 16.4万円

両国駅の魅力

両国駅周辺に住む魅力を3つご紹介します。街なかに住むメリットを思う存分、体感しませんか。両国駅周辺のお部屋を選んで良かったと思えることでしょう。

隅田川沿いの水辺の風景を満喫できる

両国駅は隅田川の右岸にあり、隅田川の風景を堪能できます。隅田川沿いには「隅田川テラス」と呼ばれる遊歩道を設置。散歩をしたり、ジョギングをしたり、ただただ景色を眺めてぼーっとしたり、思い思いにすごせる癒しの場所です。

隅田川には多くの橋が架かっており、散歩をしながら橋を観察するのもオススメ。橋によって建造時期が異なり、江戸時代の物から昭和に入って作られたものまであるので、デザインや構造も異なります。夜になればライトアップされた、昼とは違うムーディーな橋の姿も見られます。川面にも橋の姿が映し出され、それがとても美しいです。

また両国には隅田川・東京湾で運行している水上バスの発着場「両国リバーセンター」があります。乗船すると隅田川の水上から東京の街を眺められます。いつもとちょっと違った視点で見る街はとても新鮮。そのまま乗船すれば、東京湾を経由しお台場や竹芝へのアクセスもできます。

歴史や文化に街中で気軽に触れられる

両国は江戸時代には既に流通の拠点として賑わいを見せており、多くの人々が集まる街が形成されていました。その痕跡を現代の両国の街の中のあちこちで目にすることができます。

丹後宮津藩本庄氏の中屋敷跡の旧安田庭園、赤穂浪士が討ち入りした吉良邸跡、両国花火資料館、すみだ北斎美術館など、江戸時代の両国を忍ばせるスポットが多数アリ。両国国技館に隣接する江戸東京博物館では、江戸時代から現代までの東京の様子をまとめて知ることが可能です。

そして両国と言えば、やはり相撲の街というイメージが強いですよね。両国国技館があり、全国にその名が知られています。両国国技館の近くには相撲部屋も実は多く、春日野部屋や出羽ノ海部屋など8部屋が集結。両国では日常の風景として力士の姿がみられるのですよ。

生活環境もしっかり整い暮らしやすい

相撲や観光などの印象がとても強い両国ですが、暮らすための街、という点でも実は人気が高いです。都心への通勤通学が短時間で済むので、とても便利という立地条件もありますが、もちろんそれだけではありません。生活に直結する商業施設が揃っています。

両国の街の中にはマルエツプチやまいばすけっとのコンパクトスーパー、ドラッグストアが点在。京葉道路沿いには「八百賢両国店」という、地元で愛されているスーパーがあります。生鮮食品やデイリー食品が一通りそろっていますが、特に精肉の評判が高いです。大きな買い物がある場合は、隣町の錦糸町まで行く方が多いです。

駅から離れれば、住宅街が広がります。大通り沿いにはマンションなどの中低層の建物が立ち並び、路地に入ればとても静かな低層の戸建や集合住宅。家賃や駅の距離、雰囲気などの選択肢がとても幅広いことが大きな特徴です。自分にピッタリのおウチを見つけやすいですよ。

両国駅周辺のオススメスポット

最後に、両国駅周辺のオススメスポットを5つご紹介します。日常の生活の中に歴史を感じられるスポットが多い両国の中でも、特に選りすぐりのスポットです。日々の生活のお散歩に、休日のおでかけにぜひ訪れてみませんか。

両国国技館

両国のランドマークと言えば、両国国技館が挙げられます。両国国技館は、大相撲が開催される競技場です。座席は土俵近くのタマリ席、升席、椅子席、ボックス席などがあります。相撲の迫力を間近に感じたい場合は、タマリ席がオススメですよ。ただし力士が土俵から落ちてくることもあるので、飲食禁止。食事を楽しみながら近くで見たい場合には、升席がピッタリです。

国技館は大相撲が開催されていないときにも、様々なイベントが開催されています。コンサートやプロレスの試合などなど。毎年11月には高専ロボコンの全国大会も開催されており、相撲以外でも大活躍です。

国技館の地下には意外なものがあります。それは焼き鳥工場です。2本足の鳥は手を地面につかないので縁起がいいことから土俵の下に工場が作られたのだそうです。タレ味なのですがべたべたしていないので、食べやすいのがポイント。ぜひ相撲観戦のお供にオススメです。

両国区立旧安田庭園

両国駅の北口から5分ほど北上すると、旧安田庭園という素敵な日本庭園があります。江戸時代に作られた大名屋敷の庭園で、隅田川の水をひいた潮入回遊庭園として後に整備されました。明治期に入り、安田財閥の創始者によって購入されたことから、旧安田庭園と現在では呼ばれています。

今では池に隅田川の水は引いていませんが、人工的に潮の満ち引きを再現しており、かつての雰囲気が味わえます。池の周りには木々や散策路が整備されており、庭園の趣を楽しみながらお散歩ができるのは大きな魅力です。日没後にはライトアップもされ、昼間とは違う風景を楽しめます。

旧安田庭園の入場料は無料。9時から16時半まで開園しています。年末年始のみ休園。手入れが行き届いた素晴らしい日本庭園に、気軽に訪れることができるのはとても素晴らしいですね。

すみだ北斎美術館

「すみだ北斎美術館」は、都営地下鉄両国駅から徒歩5分ほどの場所に立地。江戸時代後期を代表する浮世絵師・葛飾北斎をテーマにした美術館です。葛飾北斎は墨田区を中心に生涯を送ったことから、この地に美術館が誕生したそうです。

常設展では、葛飾北斎の生涯を丁寧に解説。修業時代のことや、肉筆画なども取り上げています。北斎の作品の精密なレプリカも展示。常設展は一部を除き、撮影が可能です。企画展はテーマを設けて北斎や門人などの作品に迫っており、見ごたえはバツグン。

すみだ北斎美術館の1階には、図書室とミュージアムショップがあります。図書室は北斎に関する資料を収集。一般の人も利用できます。

またミュージアムショップは、北斎の作品に出てくるキャラクターをフューチャーした、かわいらしい物が多いです。ちょっとした贈り物にもピッタリのものが多いですよ。

刀剣博物館

旧安田庭園の敷地内、両国公会堂跡地に2018年に作られた「刀剣博物館」。日本国内でも珍しい、日本刀を専門とする博物館です。公益財団法人日本美術刀剣保存協会により運営されています。愛好家から寄贈されたものや、委託保存・管理された刀剣を展示。中には国宝を含む、名刀と呼ばれるものもあります。

刀剣だけではなく、刀装、刀装具、甲冑、金工資料なども併せて展示されており、刀剣にまつわるすべてに関して知ることができます。刀剣は美しさも追求して造られており、細部までその魅力をこの博物館は伝えようと工夫が凝らされています。

月に1度、実際に刀剣を手に取って鑑賞ができるイベントを開催。学芸員による解説などもあり、知識をより深められますよ。そして何より、なかなか手に取ることができない刀剣に触れられるのは、一般の人にとっては刀剣博物館以外なかなかない貴重な機会。ぜひ参加されてはいかがでしょうか。

両国江戸NOREN

「両国江戸NOREN」は、両国駅の旧駅舎を利用した複合飲食施設です。なんと建物の中央部には土俵が設置されており、両国ならではの雰囲気が出ています。この土俵を取り囲むように、様々な店舗が集まっております。

月島名物のもんじゃ焼き、元霧島・陸奥親方のちゃんこ店、江戸前寿司、築地の海鮮などなど、東京ならではのグルメが集まります。観光客向けかと思いきや、駅にあって便利な為か、地元の人々にも人気です。東京名物を気軽に食べられるのは嬉しいですよね。

両国江戸NORENでは、イベントも積極的に開催されています。特に両国ならではのイベントとしては相撲甚句でしょうか。相撲独特の甚句は、聞いていてもとても楽しいですよ。その他に土俵をステージとした演奏会も行われます。今度はどんなイベントなのか、ワクワクしてしまいますね。

両国駅周辺の住心地チェックはマンスリーマンションがオススメ!

両国駅はJR中央・総武線(各停)や都営大江戸線の2社2路線が乗り入れる、都心へのアクセス性に優れている駅です。電車のみで都内様々な街へ通勤通学できます。しかも街の中には食料品店やドラッグストア、飲食店も充実。観光色が強い両国ですが、実は通勤通学が便利な暮らしやすい街でもあるのです。お休みの日のお散歩スポットにも事欠きませんよ。

初めて住むエリアは、本当に住みやすいのか不安になるものです。住心地は実際に住んで、体感しましょう。「お試し住み」をするには、短期契約可能なマンスリーマンションがオススメです。

家具家電付きなので、自分でいろいろ用意する手間が不要に。大掛かりな引越し作業もないので、気軽に新生活をスタートできます。両国駅周辺の環境を自分の目で見てから、本格的なお部屋探しでも遅くはありませんよ。

この記事を書いた人

千葉みなと

フリーランス歴15年以上の40代ライター。大学生と高校生の一男一女の母。東京在住。
子どもの手が離れつつあり、今では自分の時間を満喫しています。趣味は散歩、乗り鉄、料理、スポーツ観戦、謎解きイベント参戦。夏は野球(プロアマ問わず)、冬はラグビーを観戦。
青春18きっぷが発売されている期間は、あちこちの列車に乗りに行っています。お気に入りの路線は、JR大糸線・木次線・水郡線など。山越えの列車にロマンを感じています。