田端駅の住みやすさを徹底解説!周辺のオススメスポットも紹介。

田端駅は東京都北区の東南部に位置する街。東京の主要都市を環状に結ぶJR山手線30駅のうちのひとつです。2021年の田端駅の1日あたりの利用者数は69,832人。山手線に所属する駅の中では4番目に少ない数字です。

これは田端駅の周辺に人が集まるオフィスや学校が他の駅と比べると少なく、住宅がメインであることが要因に見られます。朝、田端から出発し、夜になると田端駅に帰ってくるというパターンが多く、住宅街としてニーズがしっかりあることが伺えますね。

田端駅は利用者数が少ないので「そもそもどんな雰囲気の街なのかわからない」など、実際に田端で暮らしていく際の具体的イメージがわかない方も多いのではないでしょうか。今回の記事では、そんな田端の街に関する情報をお届けします。田端ならではのオススメスポットも紹介しますので、実際に生活する際のお役に立てれば幸いです。

田端駅の概要

田端駅の住みやすさを把握するには、利便性や治安、家賃相場をチェックすることが大切です。特に田端の場合は住宅街の性格が強くありつつも、東京の主要路線山手線の所属駅ということもあり、治安面もしっかりチェックしたいですね。家賃相場についても詳しく解説いたしますので、おウチ選びの参考にしてくださいね。

利便性

田端駅にはJR山手線と京浜東北線が乗り入れています。山手線は東京の多くの主要駅を環状に結ぶ路線。京浜東北線は大宮駅から東京駅を経由し、横浜駅方面へ至る路線です。田端駅から品川駅までは山手線と京浜東北線は並行して運行していますが、平日昼間の京浜東北線は快速運転を実施しています。山手線は、東京が初めての人でもとてもわかりやすい路線です。

駅名 田端駅からの所要時間
池袋駅 約9分
東京駅 約16分
新宿駅 約19分
渋谷駅 約26分
品川駅 約29分

JRの2路線しか乗り入れていないですが、都内どこに行くにも便利な山手線が乗り入れているのは大きなアドバンテージと言えるでしょう。

治安

東京の主要路線・山手線沿線ということもあり、治安に関して不安になる方も多いのではないでしょうか。令和4年の田端駅まで徒歩15分圏内の犯罪発生数は以下の通りになります。

強盗 自動車盗 オートバイ盗 自転車盗 ひったくり 侵入盗 その他
発生件数 0 0 1 30 0 3 38

(参照:警視庁 新令和4年 区市町村の町丁別、罪種別及び手口別認知件数)

この表からもわかる通り、田端はとても治安がよい街と言って過言ではありません。「山手線の治安のよい駅ランキング」でも4位にランクインしています。女性の一人暮らしでも安心して暮らせる街と言っていいでしょう。自転車盗が多いですが、これは駅に近いエリアで多く発生しています。駅から離れれば犯罪発生数は激減しますが、日ごろからの防犯意識は忘れないようにしたいですね。

治安のよい街ではありますが、更に安心を求めたい場合は、お部屋選びで工夫をしましょう。防犯カメラやオートロックなどがついている、2階以上の部屋、人通りが多い道沿いの物件などを選ぶとよいでしょう。

家賃相場

田端駅の家賃相場は、立地する北区の平均家賃相場と比較すると1〜2万円ほど高く設定されています。ただし山手線に所属する駅の中で比べた場合、西日暮里駅と並んで最も安い家賃相場が設定されています。

東京駅や品川駅、新宿駅など東京の主要駅へ乗り換えなしでアクセスできる好条件ながらこの家賃相場は、かなり魅力的ではないでしょうか。都心へのアクセスにも家賃にもこだわりたい方に、特に田端はオススメです。

間取り 家賃相場
ワンルーム 10.0万円
1K 10.1万円
1DK 11.0万円
1LDK 16.8万円

田端駅の魅力

田端駅周辺に住む魅力を3つご紹介します。この街に住むメリットを思う存分、体感しませんか。田端駅周辺のお部屋を選んで良かったと思えることでしょう。

繁華街がなく落ち着いた雰囲気

山手線に所属する多くの駅は、駅の近くに飲み屋街などの繁華街がありとても賑やかな場合が多いです。ところが田端駅には、駅の周辺には繁華街がありません。個人商店やチェーン店などの飲食店はありますが、飲み屋など繁華街にあるような店は少ないので、客引きの姿も見られないです。

繁華街がないため酔っ払いの姿も少なく、1日を通してとても落ち着いた雰囲気。日が落ちても、女性も安心して歩ける環境が整っています。田端の街の治安が良いのも、繁華街がないという要素も大きいのかもしれませんね。

商店街や駅周辺で買い物がしやすい

田端の街は、駅ビルや商店街など買い物スポットが街の中に点在しています。街のどのエリアに暮らしても、買い物は比較的しやすいです。駅近辺の買い物スポットは田端駅北口に併設されている駅ビルの「アトレヴィ」、街全体に点在する都市型コンパクトスーパーの「マルエツプチ」などがあります。

線路の北東側を見ていきましょう。スーパーマーケットは、線路沿いには0時まで営業する「マルエツ田端店」、「エネルギースーパー田島田端店」、「業務スーパー田端店」などがあります。個人商店でにぎわう「田端駅下仲通り商店街」もこちら側にアリ。カレー屋やイタリアン、洋品店など地域で愛されている店が軒を連ねています。

今度は南西部を歩きます。駅前から動坂方面に「田端駅前通り商店街」、駒込方面に「田端銀座商店街」など、複数の商店街があります。特に田端銀座商店街はテレビや雑誌でもよく取り上げられる、田端の名物商店街です。昔から営業している店も多いですが、最近ではニューフェイスもちらほら見られます。お気に入りの店を探しながら散策するのも楽しいですよ。

みどころが多く散歩が楽しい街

田端という街は一見、とても地味なイメージなのですが、実は街の細かなところに見どころが多いです。その昔、東京美術学校が上野にできた際、上野に近いということから多くの文人や芸術家が田端に移住してきました。

芥川龍之介、正岡子規、室生犀星などなど。これらの文人が暮らした家の近くには目印の看板が設置されており、どのような暮らしをしていたかが解説されています。文人の元居住地を散策する散歩は、文学好きにオススメです。

田端の街の中でも動坂と呼ばれる方面には、寺院も集まります。それぞれ由緒ある寺院なので、お寺巡りをするのもオススメです。最近は御朱印を求める方が多く参拝しているとか。お寺巡りにも様々な目的があるようです。

散歩が終わったら、ひと風呂浴びてさっぱりするのはいかがでしょうか。下町の香りが残る田端には、実はいくつかの銭湯が今も営業しています。広々としたお風呂で散策の疲れを癒すのもオススメですよ。

田端駅周辺のオススメスポット

最後に、田端駅周辺のオススメスポットを5つご紹介します。

アトレヴィ田端

田端駅の周辺には商店があまりありません。そんな中、田端の人が頼るのは駅ビル「アトレヴィ田端」です。アトレヴィは小型タイプのアトレにつけられています。小型ではありますが、ポイントをおさえたジャンルのテナントが揃っているのでとても便利に利用できますよ。

1階には成城石井・とんかつさぼてん・ベーカリーショップ・スイーツショップ・コンビニが入っています。食料品を取り扱い、主に持ち帰りを目的とした店舗がそろっています。ベーカリーショップのフレーバーフィールドでは、店内でパンを焼成。焼き立ての良い香りが店の中に漂います。

アトレヴィ田端にはその他にも、カフェ、レストラン、デンタルクリニック、マッサージ店、ドラッグストアがあります。どれも生活する上であったら便利だな、と思う店ばかり。駅ビルとして規模は小さくとも、きちんと街の人々に頼られる立派な商業施設です。

田端ふれあい橋

田端駅に停車する列車はJR山手線と京浜東北線のみですが、実は様々な列車が田端駅の脇を通過していきます。東北新幹線などの新幹線、高崎線、宇都宮線、上野東京ラインなどです。数々の線路を超えるために、田端駅と線路の反対側は人道橋で結ばれています。田端ふれあい橋という橋です。

この田端ふれあい橋は、元々は自動車も通るようなしっかりした橋でした。なんと軍艦建造技術で作られた、当時では全溶接橋として東洋では最大級のものだったそうです。老朽化した現在は、隣に自動車用に新たな橋が作られ、こちら側は歩行者専用の橋としてリニューアルされました。

この橋は列車が多く見えるということから、鉄道好きの人々に人気のあるスポットとなっています。鉄道関連のオブジェも橋の上には飾られています。また弾き語りなどのパフォーマンスをする人もいるなど、地域の人々にとても親しまれているんですよ。

田端文士村記念館

明治時代、上野に東京美術学校ができたことがきっかけに、近隣の田端に多くの芸術家が移り住んだことは前述の通り。作家の芥川龍之介・室生犀星・堀辰雄、詩人のサトウハチロー、陶芸家の板谷波山・濱田庄司などなど、様々なジャンルの芸術家が田端に暮らしました。お互いに行き来があり、交流が盛んでした。いつしか田端文士村と呼ばれるようになったのです。

そんな田端文士村の文化を後世に残そうということで、田端文士村記念館は作られました。田端駅から徒歩1分、田端アスカタワーの1階に記念館はあります。入場料は無料。芥川龍之介が暮らした家のジオラマや、文士同士の交流、そして素顔についてなどが展示されています。

常設展もありますが、芸術家ごとにフィーチャーした企画展も見ごたえがあります。この企画展は年3回ほど開催。その他にオリジナル映像コーナーなどもあります。国語や美術の教科書でしか知らなかった文士の人となりを知ると、次にその作品に触れたときに見え方が変わってくるかもしれませんね。

田端八幡神社

田端には、源頼朝が起源の神社があります。それは田端八幡神社です。源頼朝が奥州征伐の際にこの地に立ち寄り、その時に鶴岡八幡宮から勧請したとか。創建が1189年ということですので、800年以上もの歴史があるということになります。

以来、鎮守として田端の街を見守り続けました。2月には節分8月にはお祭りを開催されており、今でも地域の人々との結びつきがとても強いです。鳥居をくぐると、右手には各町内会のお祭り用のおみこしの倉庫が並ぶ姿は壮観ですよ。

最近は御朱印ブームですが、田端八幡神社でも御朱印があります。田端八幡神社の御朱印は、他の神社と異なるユニークなものがあります。それはセルフ式の御朱印であるということ。御朱印用のスタンプが設置されていて、自分でカスタマイズが可能。御朱印にもいろいろとあるのですね。

東覚寺

東覚寺は、田端の街きってのパワースポットである寺院。田端駅北口を南側に下っていき、坂が終了した地点付近に立地します。大通りよりも1本路地に入った場所です。

境内に入ると珍しい光景が目に入ることでしょう。本殿の前に2つの赤い紙がたくさん貼られている物体があります。これは阿像・吽像と呼ばれる一対の仁王像です。通称・赤紙仁王と呼ばれています。自分の体の悪い箇所と同じ場所に赤紙を貼ると、その箇所の病気やケガが治るとされています。健康を祈願する人々が多く訪れるスポットなのです。

東覚寺は東京の七福神巡りで最も歴史ある「谷中七福神」の内のひとつでもあります。こちらでは福禄寿を祀っています。毎年元旦から1月10日まで谷中七福神めぐりが開催されており、この期間限定のスタンプを押すことが可能です。ウォーキングがてら、開運を求めて七福神巡りをするのもオススメですよ。

田端駅周辺の住心地チェックはマンスリーマンションがオススメ!

田端駅は主要駅へダイレクトアクセスできるのに、治安良好で家賃相場も低めに設定されているという、穴場的な街であることがお伝えできたのではないでしょうか。昔ながらの住宅街なので、街として成熟しており、全体的に暮らしやすいのが魅力。魅力的な商店街には、元気な個人商店も多く、田端ならではの魅力が最大限に発揮されています。

初めて住むエリアは、本当に住みやすいのか不安になるものです。住心地は実際に住んで、体感しましょう。「お試し住み」をするには、短期契約可能なマンスリーマンションがオススメです。

家具家電付きなので、自分で色々用意する手間が不要に。大掛かりな引越し作業もないので、気軽に新生活をスタートできます。田端駅周辺の環境を自分の目で見てから、本格的なお部屋探しでも遅くはありませんよ。

この記事を書いた人

千葉みなと

フリーランス歴15年以上の40代ライター。大学生と高校生の一男一女の母。東京在住。
子どもの手が離れつつあり、今では自分の時間を満喫しています。趣味は散歩、乗り鉄、料理、スポーツ観戦、謎解きイベント参戦。夏は野球(プロアマ問わず)、冬はラグビーを観戦。
青春18きっぷが発売されている期間は、あちこちの列車に乗りに行っています。お気に入りの路線は、JR大糸線・木次線・水郡線など。山越えの列車にロマンを感じています。