家族の入院。付き添いは必要?宿泊はどこにする?親や子供など様々なケースを紹介
子供や配偶者、高齢の親など、家族の入院はほかの家族にとっても一大事。精神的、肉体的に苦痛を強いられる患者本人にとって、適切な治療はもちろん、家族の精神的なサポートが何より大切です。コロナ渦は入院中の付き添いや面会が厳しく規制されていましたが、現在は多くの病院で患者やその家族から要望があった場合は付き添いが許可されています。
しかし患者と同じ病室で寝泊まりする24時間態勢の付き添いは、思っているよりハード。食事は病院のコンビニ、簡易ベッドでの就寝、浴室も思い通りの時間には使用できず、こんな日々がいつまで続くか分からない不安感。入院が長引くほど、健康なはずの付き添い人が体調を崩しかねません。
そこで今回は、病院以外で宿泊しながら家族の入院に付き添う方法をご紹介。短期であればホテルも良いですが、長期間の付き添いにはマンスリーマンションがオススメ。その理由も後ほど詳しく解説いたします。大切な人の闘病を支え続けるために、ぜひ付き添う側の体調管理や心のケアを大事にしてくださいね。
家族の入院に付き添いが必要になるケースとは?
家族が入院した際、付き添いが必要になるのはどんな場合でしょうか。患者の年齢や病状、家族との関係性など、厚生労働省の調査結果をもとに詳しく見てみましょう。
家族が入院に付き添うのは、小学生以下の子供と70歳代以上が大多数
厚生労働省の令和3年度「家族などによる入院患者の付き添い調査」によると、家族が入院に付き添う患者の年齢層は1歳未満が23.1%と最も多く、次いで3歳未満と70歳代以上が20.5%。小学生以下の子供は乳幼児を含めて全体の約70%を占めています。
一方、付き添う家族は患者の母親が64.1%と半数以上。家族の入院付き添いは、小学生以下の子供とその母親が一番多いようです。
出典:厚生労働省「入院患者の家族等による付き添いに関する実態調査」
また中高生以上の子供や成人の場合でも、病状や精神状態によって付き添いが必要になるケースも。容態の急変が考えられる場合や、患者の精神的な不安が強い場合などは病院側から付き添い入院を求められることもあるでしょう。
病院側から入院の付き添いを要請される場合も
まだ小さい我が子が入院したら、自主的に付き添いを申し出る親が多いでしょう。しかし家族が希望しなくても、患者の状態によっては病院側から付き添いを要請されるケースもありますよ。特に患者本人が看護師や医師とうまくコミュニケーションが取れない場合、代わりに話を聞ける付き添い人が必要になってきます。
<入院の付き添いを病院側から要請されるケース例>
- 0~2歳児
- 認知症の高齢者
- 容態が急変する可能性がある
- 患者の精神的な不安感が強い
- 転倒・転落のリスクがある
- 食事や入浴などの介助が必要
- 手術の前後
出典:厚生労働省「入院患者の家族等による付き添いに関する実態調査」
入院の付き添いは想像以上につらくて過酷!
大切な家族が入院した時、24時間付き添ってサポートしたいと思うのが心情ですよね。しかし病院での付き添い生活は、思っているよりとっても過酷でストレスフル! どんな現状なのか調べてみました。
睡眠や食事もままならない! 病院での付き添い入院の現実
家族の付き添い入院は、半数以上が小学生以下の子供とその母親。とくに乳幼児の場合、ほとんどの小児科で親が病院に泊まり込んでの付き添いが求められます。
しかし子供が幼いほど治療と経過観察に慎重をきたすため、入院が長期間に渡ることが多く、付き添う親は睡眠も食事も満足に摂れず疲弊しきってしまいます。そのうえ自宅に残してきたほかの子供や自身の仕事など心配事が重なり、ストレスは溜まる一方のようです。
出典:厚生労働省「入院患者の家族等による付き添いに関する実態調査」
<付き添い入院で肉体的につらかったこと>
- 子供サイズのベッドで一緒に寝るため、しっかり眠れない
- 同室の患者の機械音やアラームが24時間鳴り響いていて寝られない
- 夜間も認知症の親のケアで熟睡できない
- 三食すべて病院内のコンビニや売店
- 入院期間中、ほとんど温かい物が食べられない
- 付き添いの入浴時間が決まっていて、都合が悪いとその日は入れない
- 入浴はせまい浴室でシャワー15分内
娘は生後0ヶ月から3ヶ月半まで入院していて、そのうち2ヶ月間は付き添い入院でした。
— 四月さよなら (@suika_apr) October 4, 2021
めちゃくちゃつらいけど知らない人は本当に知らない世界なのでぜひ知って欲しいと思います。#病院の付き添いを考える pic.twitter.com/gG8n0Xp84x
<付き添い入院で精神的につらかったこと>
- 残してきた子供の世話やケアができず心配
- 長期間、母親が家に居なくてほかの兄妹が不安定に
- 退院のめどが立たず長期間となり、退職に追い込まれた
- 個室の代金が高く大部屋に変えたら、ストレス増大
- 同室患者の付き添い家族とトラブルに
- 患者の容態に一喜一憂して心が疲れ果てた
- 病院にこもりっぱなしで外の様子が分からずつらかった
付き添い入院してると病院の外との時間の流れが本当に違う
— *77 (@JA2i6z) August 27, 2023
兄弟を家に残している場合そっちも気がかり
夜は足が伸ばせないベッドと点滴などのアラーム音で疲れが溜まる
精神的に参る
病気の子どもがいるだけでも辛いのに取り巻く環境もひどくて本当に壊れる
早急に環境改善してほしい
#24時間テレビ
病室に泊まり込んでの付き添い入院生活については、あまりに過酷で各メディアでも取り上げられ社会問題になっているほどです。病院の説明不足、付き添いに対する設備や配慮の無さ、終わりが見えないなど、様々なストレスが重なって体調やメンタルを壊してしまう付き添い人も多いのが現状です。
家族の入院に付き添う場合、病院以外の宿泊も選択肢のひとつ!
病院と自宅が車や電車で往復できる距離なら良いですが、遠方の場合だと毎日気軽に行き来するのは難しいですよね。そうなると、誰か一人が病院に寝泊まりする付き添い入院の一択になりがち。しかしなるべくストレスを溜めず付き添い人の体調や精神面の健康を維持するには、病院以外の宿泊も選択肢のひとつです。どんな使い方があるのでしょうか。
親が付き添い入院し、残された家族が病院近くに滞在する
子供が入院した際、半数以上の家庭では母親が付き添い入院しています。ですが患者の兄弟姉妹がいてまだ幼い場合は、その子の世話や心のケアをどうするか、お母さんたちは不安で一杯。夫や祖父母と残された子供が病院近くに宿泊してくれていたら、いつでも会えてお互い安心です。その間ほかの大人に付き添いを交代してもらえ、良い気分転換にもなりますね。
急変時にもすぐに駆けつけられる病院近くに宿泊
配偶者や親が入院した場合、認知症などでない限り病院から付き添いの要請はありません。しかし「容態が心配」「毎日顔を見せて安心させたい」など、なるべく家族の近くにいたいと考える方も多いでしょう。そんな時は病院近くの場所に宿泊していれば万が一の場合もすぐに駆けつけられて安心。仕事や生活に支障をきたさずに寄り添うことができますね。
病院近くの宿泊先を拠点に、夫や兄弟と交代しながら付き添う
入院した家族が子供でも親でも、誰か一人が入院期間中ずっと付き添うのは負担が大き過ぎますよね。病院近くの宿泊先を拠点にして、ほかの家族と交代で付き添いを行えば負担軽減となり、患者の状態をこまめに共有することもできるでしょう。病院によっては感染症対策のため付き添い人が一人と決められている場合もあるので、まずは相談してみてくださいね。
宿泊先はホテルや賃貸マンションよりマンスリーマンションがオススメ!
病院以外に宿泊しながら入院した家族のサポートをする場合、宿泊先候補にはホテル、賃貸マンション、マンスリーマンションがあるでしょう。その中でオススメしたいのはマンスリーマンション。その理由をご紹介します。
オススメポイント①ホテルや賃貸より安く借りられる
入院期間が短期間ですむ場合はホテルが割安ですが、一ヵ月間以上ならかなり高額に。また長期間になることを考えて賃貸マンションを借りた場合、敷金礼金がかかる上に短期間で解約すれば違約金が発生することもありこちらも高額。入院が長期間なら、マンスリーマンションがお得です。自炊すれば生活費も抑えられますよ。
<それぞれの宿泊費用目安>
宿泊先 | ホテル | 賃貸マンション | マンスリーマンション |
---|---|---|---|
初期費用 | なし | 約77万円 (家賃7か月分) |
約3万円 |
一ヵ月間の宿泊費用 | 約45万円 (1日15,000円のツインに宿泊した場合) |
約11万円 (首都圏1K物件の場合) |
約30万円 (首都圏1K物件の場合) |
三ヵ月間の宿泊費用 | 約135万円 | 約110万円 (返金・解約違約金は入れず) |
約93万円 |
※マンスリーマンションは2人利用の場合、追加料金が発生する可能性あり。運営会社に要確認。
オススメポイント②自宅と同じように生活できる
せまいホテルでは在宅ワークも思うようにできず、また三食すべて外食となるため長期間の生活には不向き。子供連れの場合は走り回って周囲に気を遣うほか、窮屈な空間でストレスが溜まります。
マンスリーマンションなら普通の賃貸マンションと同じ構造なので、自宅に近い生活環境が整いますよ。防音やセキュリティ、入居可能人数やペットの可否など、設備仕様が選べるので安心です。
オススメポイント③家具家電付きで面倒な手続きもなし
賃貸マンションを契約する場合、家具や家電を自宅から移動させたり買い揃えたりしなければいけませんが、マンスリーマンションならほぼすべての家具家電が揃っているのですぐに生活がスタートできますよ。
また電気やガス、インターネットなどのライフラインも開通済みなので、自分たちで手続きすることなく入居当日から使えます。契約や解約もネットでできるので、家族の入院で慌ただしい時に助かりますね。
病院近くのマンスリーマンションを探すならポータルサイトがオススメ!
家族の付き添い入院の負担をなるべく軽くするために、病院近くに宿泊する方法をご紹介いたしました。二度と経験したくないという方もいるほど、病院に寝泊まりする付き添い入院生活は過酷。費用はかかってしまいますが、家族全員で入院期間を乗り越えるためには必要な出費でしょう。
病院近くのマンスリーマンションを探す時は、詳細な条件で検索できるポータルサイトがオススメ。エリアや駅からの距離、設備や入居できる人数など、家族にとって必要な項目が絞り込み検索できますよ。物件内容で気になることがあれば、サイト内から運営会社に問い合わせてみてくださいね。ぜひ付き添い人の健康管理やケアも大事にしながら、家族の入院をサポートしてください。