自宅のリフォーム中はどこに住む? 仮住まいの候補を徹底比較!

築年数が数十年を超えると、老朽化により自宅のリフォーム工事が必要になってきますよね。中古住宅を購入して耐震強化やスマート住宅、バリアフリー化など自分好みにリノベーションする方も多いでしょう。孫を連れた子供が戻ってきたり、身体が不自由になった家族の介護など、家族構成が変化した時もリフォームのタイミングです。

浴槽の取り換えや外壁の塗装など、自宅に住みながら短期間で工事できるものもありますが、建て替えや部屋の増築といった長期間かかる大規模なリフォームなら、家族で住みながら工事を進めるのは困難。工事期間中の仮住まいが必要になってきます。

そこで今回は、自宅をリフォームする際に仮住まい先の候補として考えられるホテル・賃貸住宅・マンスリーマンションの3つを選択。それぞれのメリットとデメリット、費用などを徹底比較いたします。ぜひ最後まで読んで、リフォーム中の仮住まいを決める参考にしてみてくださいね。

自宅のリフォームはなぜ増加? 工期や費用は? 仮住まいは必要?

近年、需要が高まっているリフォーム工事。戸建てとマンションで工期や費用は異なりますが、平均はどれくらいでしょうか? 需要増加の理由や仮住まいの必要性とともに、詳しく見てみましょう。

コロナ渦のお家時間と中古住宅の購入増で、リフォーム需要が上昇中

コロナ渦の経済不安や建築資材の高騰が影響し、最近は新築住宅の購入が減少。代わりに中古物件を購入する若い層が増え、好みの設備や仕様にリノベーションするのが人気です。また日本は建築技術が高いことや、在宅ワークなどコロナ中のお家時間が増えたことで、お金をかけてでも自宅をもっと快適に住みやすくする需要が高まっています。

費用相場はマンション60~300万円、戸建ては500~2000万円!

リフォーム工事にかかる費用は範囲の広さや内容で大幅に変わりますが、設備の交換や収納の増設など小規模な工事が多いマンションは平均して60~300万円程度。壁や天井など工事の規模が大きくなる戸建ての場合は500~2000万円が目安です。新築同様の建て替えはもっと高額になることもあります。

工事期間はフルリフォームで1~4カ月が目安

こちらも内容や範囲の広さで異なりますが、水回りを含む居室全体を工事するフルリフォームの場合、マンションで約1~3ヵ月間、戸建てで約1~4ヵ月間が工事期間の目安。しかし工期は延長することがよくあるため、少し長めに余裕を持っておくと良いでしょう。

居住スペース全体、間取り変更など大規模工事は仮住まい必須

建て替えやフルリフォームはもちろん、居室の一部以上を施工するリフォーム工事は長期間かかるため、その間の仮住まいは必須。とくにアレルギーや喘息を持つ家族がいる場合、工事中のほこりや塗料で病状が悪化してしまう可能性も。騒音や振動をずっと体に受け続けると、体調不良の原因にもなるそうです。

自宅リフォーム中の仮住まいはどこを選ぶ? ホテルや賃貸住宅のメリットとデメリットとは

リフォーム工事中に自宅を出て仮住まいすることになった場合、どこを選べば良いでしょうか。ここではホテルと賃貸住宅を選んだ時のメリット&デメリットをご紹介します。

ホテルのメリット:少人数かつ数日間なら手軽で快適

夫婦や親子2人など、少人数であれば仮住まいにホテルを選択するのが快適かもしれません。短期間なら、連休や有給を利用して旅行するのも楽しいですね。家具家電を準備する必要や生活に関する細々とした手続きもなく、ホテルはもっとも手軽な仮住まいの方法でしょう。

ホテルのデメリット:大人数・在宅ワーク・長期間には不向き

快適そうに思えるホテル住まいも、3人以上の家族数になるとビジネスホテルには宿泊できない可能性大。そうなればホテルを探すのも一苦労、費用も高額になってくるでしょう。

また滞在期間中に在宅ワークを考えている場合は、せまいホテルで一日中こもって仕事すればストレスが溜まってしまいます。時期や場所によっては宿泊費用が高騰し、長期間になるほど仮住まい費用がどんどんはね上がっていきますよ。

賃貸住宅のメリット:ファミリーでの仮住まいに不自由感が少ない

賃貸住宅を借りて仮住まいすれば、家族の人数や暮らし方で物件が選べるので不自由な思いを最小限にすることができるでしょう。子供の校区内や住み慣れた街なら、生活環境を大きく変えることなく暮らせるため家族みんなのストレスが軽減できますね。自宅の家具家電とともに引っ越した場合、トランクルームなどを借りる費用がかからずにすみますよ。

賃貸住宅のデメリット:短期での解約違約金や初期費用が高額

一般的な賃貸契約は2年間なので一ヵ月間や三か月間といった短中期間で借りられる賃貸物件は非常に少ないのが現状です。もし契約期間内に解約した場合は違約金が発生することも。

また賃貸には解約予告期間や退去日の申告が必要になるため、予定より工期が延長してしまった時に賃貸の延長ができない可能性もあります。賃料自体はホテルやその他より安いものの、敷金礼金といった初期費用や引っ越し代など、総費用は高くつくかもしれません。

ホテルと賃貸住宅のメリットとデメリットまとめ

ホテルのメリット

  • 掃除や料理をしなくてすむ
  • 旅行気分で楽しい、快適
  • 家具家電の準備が必要ない
  • ライフラインなど手続きが不要

ホテルのデメリット

  • 中長期間になると費用が高額
  • 部屋がせまくて窮屈
  • 2人以上の仮住まいには不向き
  • 時期や場所によって費用が高騰、延泊できない場合もあり

賃貸住宅のメリット

  • 通勤通学圏内など住み慣れた街で探せる
  • 大人数のファミリーでも宿泊できる
  • 自宅と同じような環境で暮らせてストレス軽減

賃貸住宅のデメリット

  • 三か月間や半年間など短中期で契約できない場合がある
  • 初期費用や引っ越し代が高額
  • 契約やライフラインの開通など手続きが面倒
  • 家具家電の準備が必要

リフォーム中の仮住まいはマンスリーマンションが有力候補!

ホテルや賃貸住宅での仮住まいは、期間や費用でのデメリットも多く選びにくい一面がありますよね。それならマンスリーマンションはいかがでしょうか。メリットとデメリットを解説します。

マンスリーマンションのメリット:家具家電付き。面倒な手続きなく入居すぐから暮らせる

家具家電が備え付けのマンスリーマンションなら、大掛かりな引っ越しが必要なく、身の回りの物だけ持参すればすぐに暮らせます。また電気やガス、インターネットなど生活に必要なライフラインも開通済みなので、面倒な手続きを自分で行う必要がありません。初期費用もほとんどかからず、自宅と同じように暮らせるため高齢者や子供にとってストレスなく過ごせるでしょう。

マンスリーマンションのデメリット:条件によっては高額に

マンスリーマンションは手軽に暮らせる代わりに、普通の賃貸マンションに比べると賃料が割高。都心エリア、家族全員に個室を用意できる広さ、築浅できれいな物件など、条件によってはかなり高額になってくるでしょう。

またほとんどの物件で入居前の内覧ができないので、設備や仕様についてはネットで事前確認を。リフォームの規模によっては自宅の家具をトランクルームなどに預ける必要があり、そちらの費用も考慮しなくてはいけません。

マンスリーマンションのメリット

  • 家具家電付きだから引っ越し作業や買い替えの必要なし
  • 電気、ガス、インターネットなどが開通済み
  • 間取りやエリア、ペットの可否など設備仕様が選べる

マンスリーマンションのデメリット

  • 広さやエリアによっては費用が高額に
  • 入居前に部屋の内覧ができない
  • 自宅の荷物をトランクルームに預ける必要も

仮住まいにかかる費用目安をチェック!

例えば家族4人(両親と子供2名)でホテル、賃貸住宅、マンスリーマンションで仮住まいをする場合、費用の目安は以下の通りです。料金だけでなく、快適さやストレスも考慮して決めたいですね。

<一ヵ月間~三ヵ月間の宿泊費用目安>

宿泊先 ホテル 賃貸マンション マンスリーマンション
初期費用 なし 約119万円
(家賃7か月分)
約3万円
一ヵ月間の宿泊費用 約105万円
(4名1泊35,000円の場合)
約17万円
(首都圏ファミリータイプ物件の場合)
約47万円
(首都圏4名入居可物件の場合)
三ヵ月間の宿泊費用 約315万円 約170万円
(返金・解約違約金は入れず)
約144万円

※マンスリーマンションは2人以上利用の場合、追加料金が発生することもあるため、詳細は運営会社に要確認。

マンスリーマンションでの仮住まいの費用を抑える方法とは

上記の通り、どの方法での仮住まいも三ヵ月間に及ぶと高額になってしまいますね。そこでマンスリーマンションを選択した場合に、なるべく費用を抑える方法をご紹介します。

キャンペーン物件を選ぶ

マンスリーマンションの中には、普段よりも格安になるキャンペーンを実施している物件がありますよ。期間限定で利用料や初期費用が割安で借りられるほか、清掃代金が半額になるなどお得感満点。物件を探す際は必ずチェックすべきポイントです。

築古物件を選ぶ

誰しも築浅できれいなお部屋に住みたいと思うものですが、賃貸住宅と同様、そういった人気が集中する物件は金額も相応。リフォームが完了するまで期間限定の仮住まいと割り切って、築年数が古い、または駅から遠いお部屋を選ぶと利用料も抑えられるでしょう。

短期間と覚悟してせまい部屋を選ぶ

物件の築年数と同じく、間取りが広くて優雅な物件ほど利用料は高額になってしまいます。家族で住む場合でも、リビングで寝起きしたり子供と同じベッドで寝るなど工夫しながら、短期間のみの我慢と思って希望よりせまいお部屋を選べば節約になりますよ。

困ったことはすべて運営会社に相談がベスト!

リフォーム中の仮住まいをマンスリーマンションに決めたら、早速ポータルサイトで条件を絞り込み検索してみましょう!

エリアや間取り、必要な設備仕様で検索したら、それぞれの物件詳細ページでペットの可否や入居可能人数、細々とした費用をしっかり確認。気に入った物件でも条件に合わない箇所があれば、運営会社に直接連絡して色々と相談してみてくださいね。自分たちにぴったりのお部屋で快適な仮住まい生活を送ってください。