名古屋市の住んではいけない地域・5選。治安を引っ越し前に要チェック!

東京と大阪の中間に位置する名古屋市は、新たな生活エリアとして人気です。しかし人がたくさん集まるため治安が良くないとウワサされることも少なくありません。地名だけで、地元住民が「治安が悪い」と言っている地域があるのも事実です。そこで今回は、名古屋市内で治安が悪いといわれる地域の実情を5つご紹介します。

治安状態が良くない地域でも、生活スタイルや周辺環境に求めるもの次第では、住みやすいと思える人も少なくありません。またその近隣地域は治安が良いケースも。ここでご紹介する内容を参考にして、お部屋探しに役立ててくださいね。

名古屋市で治安が悪いといわれる地域①栄・錦

中区は2022年の犯罪認知件数(総数)が16区の中で最多でした。商業施設や飲食店、歓楽街などが多く集まるエリアのため、犯罪認知件数がトップになっている原因と考えられます。2022年の「街頭犯罪等(10種)・刑法犯 区別認知件数」によると、もっとも多いのは自転車盗(827件)です。そして、侵入盗(74件)と車上ねらい(53件)が続きます。総数2,815件は、犯罪が少ない瑞穂区や熱田区の4〜5倍です。

ここでは、中区の中でも特に治安が悪いとされている栄・錦エリアについてご紹介します。なぜ治安が悪いと言われているのか、その理由を見てみましょう。

栄・錦の治安が悪いといわれる理由

中区の中央付近に位置する栄・錦エリア。特に治安が良くないと言われているのは錦3丁目です。この中には、地下鉄の栄駅と久屋大通駅が含まれています。

錦3丁目は多くの飲食店が並び、名古屋市内でも最大規模の歓楽街です。夜はお酒を提供するお店が多いので、とてもにぎやかな印象を受けるでしょう。一方で栄・錦エリアの北は丸の内駅に近く、オフィス街のような雰囲気。夜間でも安心感のある雰囲気ではないでしょうか。

栄・錦には、「PARCO」や「LACHIC」などの商業施設が複数あり、ショッピングやグルメを堪能するには最高の環境です。昼間と、夜間ではまったく雰囲気が異なります。そのため栄・錦近郊に住む場合は、夜間の外出や帰宅に注意が必要ということをしっかりと念頭に置いてください。

おすすめしないユーザー

ひったくりや性犯罪などが多い場所なので、女性の一人暮らしや小さな子どもがいる世帯にはあまりおすすめできません。愛知県警が公開している犯罪発生マップをチェックしたり口コミを見たりして、安心感の高い場所を選ぶと大きな不安なく暮らせるでしょう。

住む場合の注意点

日頃から、個人でできる防犯対策に取り組むことが大切です。ひったくり防止のためにバッグを道路と反対側の手に持ったり、ショルダータイプは肩から斜めに通したりしてください。性犯罪防止には、防犯ブザーの携帯や不審者が対策の後方確認が効果的。お部屋は、防犯カメラやオートロック機能付きを探すようにしてみましょう。2階以上ならベランダからの侵入を抑えられますね。

名古屋市で治安が悪いといわれる地域②亀島・本陣

中区に続いて、2022年の「街頭犯罪等(10種)・刑法犯 区別認知件数」で16区中2位の中村区。中村区にはターミナル駅の名古屋駅があり、多くの人が行き交うため、犯罪認知件数が上位になっているのでしょう。犯罪認知件数で着目したいのは、車上ねらい(53件)、侵入盗(74件)です。この2つの項目は中区よりも多い値で、住宅街の多さが関連しているかもしれません。

ここでは中村区の中でも治安が良くない印象の強い、亀島・本陣エリアについて取り上げましょう。亀島・本陣エリアの治安が悪いと言われる理由や住むのをおすすめしない方についてご紹介します。

亀島・本陣の治安が悪いといわれる理由

名古屋駅はJR線や地下鉄線など複数の路線が止まり、新幹線も利用できます。遠方から訪れる方も多く、駅周辺はとてもにぎやかな雰囲気です。亀島・本陣エリアは、中村区の東寄りに位置し、名古屋駅の北西に広がっています。名古屋駅まで徒歩や自転車でアクセスできる距離にあり、利便性の良い住環境です。昔からの住宅街が広がり、穏やかな暮らしができそうな印象を受けるのではないでしょうか。

ただ残念ながら「亀島・本陣周辺はあまり治安が良くない」という声をチラホラ耳にします。やはり、本陣駅から西へ約1.2キロの位置に「名古屋競輪場」があるからでしょう。「ファンが怖そう」というイメージから、治安が良くないと言われている可能性があります。また「暴力団の事務所がある」「風俗店がある」という昔からのイメージが定着しているため、長く住んでいる人ほどあまり良い印象を持っていません。

居酒屋などのお酒を提供するが多いことも、亀島・本陣駅は治安が悪いと言われています。酔った人に出会うと「怖い」と思う方も多いのではないでしょうか。

おすすめしないユーザー

亀島・本陣は周辺環境に不安を持ちやすく、女性の一人暮らしや子育て世代のユーザーにはあまりおすすめできないエリアです。しかし、亀島・本陣の名古屋駅へのアクセス性の良さは捨てがたいポイントですよね。お部屋選びの際には、最寄り駅に近い物件を探してみましょう。駅からお部屋までの移動距離が短いと、それほど大きな不安は持たないはずです。また駅に近いお部屋は、街灯のない暗い道を通るリスクも減らせるでしょう。

住む場合の注意点

お部屋の周辺環境をチェックし、駅からお部屋までのルートを確認してください。侵入盗も多いため、オートロック機能や防犯カメラ付きを条件に、お部屋探しをすることをおすすめします。自転車盗被害に遭わないよう、鍵を2ヶ所にかけることを心がけましょう。

名古屋市で治安が悪いといわれる地域③当知

港区は名古屋市の北西に位置し、名古屋港に面しています。2022年の「街頭犯罪等(10種)・刑法犯 区別認知件数」が16区の中で4番目に多く、総数が1,326件でした。港区に住む人口数は突出して多くないため、犯罪認知件数が目立ちます。

港区は外国籍の居住者が名古屋市内でもっとも多く、一番少ない瑞穂区の約4.5倍の約9,000人(2021年時点)が暮らしています。外国籍が多く暮らすエリアで、以前は文化の違いや言葉の壁からトラブルが多かったのも事実です。日本語教室や日本のルールを教える場ができ、安心して暮らせる街へと変わってきました。ただ港区の中では当知エリアの治安の悪さが有名です。ここでは、当知エリアの評判が良くない理由をご紹介します。

当知の治安が悪いといわれる理由

当知は港区の北部に位置し、スーパーや大型の書店も充実しているため、日常生活は特に不自由なく送れるでしょう。当知エリアの治安が悪いという印象があるのは、インターネット上で素行の悪いグループに関する話題が過去に取り上げられたことが考えられます。バイクの暴走行為についても口コミもあり、治安の悪いイメージが定着。しかし、また当知の治安が悪いとは思わないという方もいるため、エリアとの相性もポイントです。

港区中央付近を縦断する東海通を中心に街が発展。東海通沿いに、地下鉄線や名古屋高速道路、大型複合商業施設の「ららぽーと名古屋みなとアクルス」があります。当地エリアは東海通からは4キロほど離れているため、不便さを感じる方がいるかもしれませんね。

おすすめしないユーザー

当地エリアは、子どもの教育に力を入れたい方や電車移動をメインにしたい方向けの環境とは言い難いでしょう。素行の良くない子どもを見かけるといった口コミもあり、学力や生活面で不安を覚える方もいます。東海通沿いに地下鉄線の駅があるため、電車の利用をメインで考えている方には駅に近い場所を選ぶようにしましょう。

住む場合の注意点

治安状況や教育環境に不安がある方は、学校の様子を口コミでチェックしたり、近隣住民の様子を事前に見たりして、不安軽減にできることを取り組んでみてくださいね。自転車盗難被害が、2022年に260件以上発生しています。自転車から離れる際には、鍵を2ヶ所かけると盗難防止効果が高まりますよ。

名古屋市で治安が悪いといわれる地域④柴田本通

港区に隣接した南区は2022年の「街頭犯罪等(10種)・刑法犯 区別認知件数」は1,020件で、16区の中で8番目でした。2022年の認知件数は侵入盗51件・自転車盗200件で、それほど治安が悪く見えません。ただ前年からの変動数を見ると、犯罪認知件数が240件も増加。16区の中でもっとも多い増加数のため、防犯への意識を高めて暮らす必要があるエリアです。

南区の西側を縦断する国道247号線沿いは、クリニックや飲食店、高校、大学などが並んでいます。名鉄名古屋本線も国道に沿って通り、人が多く集まるエリアです。しかし名鉄線の柴田駅近くの柴田本通エリアは、治安が良くありません。ここでは柴田本通エリアの治安が悪いと言われる理由をご紹介します。

柴田本通の治安が悪いといわれる理由

名鉄名古屋本線が通る柴田駅近くには複数の風俗店があり、住環境が良くないと判断する方が多数見受けられます。柴田本通周辺は歓楽街として有名です。風俗店やパチンコ店がいくつも並んでいるため、治安への不安を持ちやすいエリアでしょう。特に女性が夜間に一人で歩くのは、「怖い」と感じる恐れも。お酒を提供するお店があることから、酔っ払いの騒ぎや喧嘩への警戒も必要です。

大きな通りで夜間でも車の通行量があるため、明るい中を帰宅できる声もあり、一概に治安が悪いとは言い切れません。周辺環境との相性により、柴田本通は住みやすいと感じる方もいます。

おすすめしないユーザー

風俗店やパチンコ店が多く見かける街並みなので、女性の1人暮らしには向いていないでしょう。柴田本通エリアは、幹線道路に近いためマイカーでの移動に便利な環境です。車での移動が多く、街なかを夜間に歩くことがほとんどない方は住みやすいと感じることも。ライフスタイルをよく考え、住環境を選ぶことが大切です。

住む場合の注意点

侵入盗が増加傾向なので、セキュリティ対策がお部屋選びでは重視したいポイントです。オートロックや防犯カメラ付きのお部屋を選ぶようにしましょう。また2階以上のお部屋は外からの侵入を抑えられるので、安心感が高まりますよ。ひったくりも発生していることから、バッグの持ち方にも注意が必要です。道路側の手には持たずに、反対側で持ちましょう。バッグを斜めがけにするのも効果的です。防犯ブザーを持ち歩き、自分でできる防犯対策に取り組んでくださいね。

名古屋市で治安が悪いといわれる地域⑤金山

熱田区は2022年の「街頭犯罪等(10種)・刑法犯 区別認知件数」は611件なので、16区のなかで3番めの少なさでした。しかし熱田区の人口約6.7万人に対して611件なので、割合を見ると名古屋市で4番目に認知件数が多い区なのです。認知件数の割合を見てみましょう。

侵入盗被害が2021年は9件に対し、2022年は31件発生した点も気になる所。2倍以上の増加率は、熱田区内に住むのをためらう原因になる方も多いのではないでしょうか。ここでは、熱田区の中でも金山エリアの治安が悪いと言われる理由をご紹介します。

金山の治安が悪いといわれる理由

金山エリアは多くの複合商業施設が集まっていますが、夜間の通りが薄暗いところもあるため、不審者が出現しやすいと言われています。お酒で酔いすぎた方を見かけることも治安が悪い印象に。痴漢が多いことも指摘されるエリアなので、治安への心配を持ちやすいのです。治安面で金山エリアは不安な点があるものの、暮らしやすいと感じる方もいます。

複数の路線が利用できる金山駅は、名古屋駅に次ぐターミナル駅。駅周辺には商業施設がそろっているため、買い物や外食に便利な環境が整っています。大きな通りは夜間でも車の交通量があり、明るいので安心感があるという方もいます。住みやすいかどうかは、街の雰囲気との相性次第かもしれませんね。

おすすめしないユーザー

不審者情報の数が多いため、女性の一人暮らしや子どもがいる世帯に、金山エリアはあまりおすすめしません。また駅前のにぎやかさがあるため、穏やかで落ち着いた暮らしを望む方も、金山エリアを選ばないほうが良いでしょう。駅南側は、閑静な住宅街が広がっているため、金山エリアすべてが住みにくい環境ではありません。金山駅周辺で暮らすなら、おすすめは治安が比較的良い南側です。

住む場合の注意点

夜間に歩くときは防犯ブザーを携帯し、後ろを振り返り不審者の確認をしたり、街灯で明るい通りを選んだりしてください。増加傾向の侵入盗対策も必要です。オートロックや防犯カメラ付きのお部屋を選び、安心できる暮らしを送りませんか。ベランダの鍵をうっかり閉め忘れることもあるので、外出や就寝時には、戸締まりチェックをしましょう。

名古屋市内で治安が良いといわれる地域は?

治安が悪い地域ばかり紹介したので、「名古屋市は危険な街」と不安に思っていませんか。最後に、名古屋市内で治安が良いと言われる地域を3つご紹介します。

堀田(瑞穂区)

瑞穂区は治安が良く、犯罪認知件数と人口との比率の両方がもっとも低い区です。瑞穂区の堀田駅は地下鉄名城線が通り、金山駅へ約8分でアクセス。北へ約400メートル離れたところに名鉄名古屋本線の堀田駅もあり、名鉄名古屋駅や知立駅などへのアクセスが可能です。駅のすぐ近くには小学校があり、治安面では特に不安はないでしょう。病院も近隣にあるため、暮らしやすい環境が整っています。

藤が丘(名東区)

名古屋市の東に位置する名東区は、2022年の犯罪認知件数(総数)は、16区のなかで2番めの少なさ。千種区のベッドタウンとして開けたエリアで、街全体が新しくキレイな印象です。転勤族や子育て世代などの若い世代から「住みやすい」と人気があります。藤が丘駅は地下鉄東山線が通り、栄駅や名古屋駅へ乗り換えなしでアクセス。またリニモの始発駅で、沿線上には愛・地球博記念公園があります。余暇のお出かけがしやすく、おすすめの街です。

御器所(昭和区)

昭和区にある御器所駅も治安が良く、安心感がある街です。大学や私立中学校、高校もある昭和区は、名古屋市内でも有数の文教地区です。治安が良いと評判なので、女性の一人暮らしや子育て世帯も安心して暮らせるでしょう。御器所駅は地下鉄鶴舞線と桜通線の2路線が通っています。久屋大通駅まで約9分でアクセスできる利便性が魅力の駅です。大型の商業施設も徒歩圏内なので、住環境が整っています。

治安の確認はマンスリーマンションのお試し住みがおすすめ!

名古屋市内で治安面を重視したお部屋を探すなら、瑞穂区・名東区・昭和区の3つのエリアから探すと良いでしょう。またマンスリーマンションを活用した「お試し住み」もおすすめの方法です。

実際にその街で住んでみて、把握できることも多々あるのではないでしょうか。マンスリーマンションなら短期契約ができるので、お試し感覚で生活するにはピッタリの住まいです。家具家電付きでしかも敷金礼金が不要なので、初期費用の負担を大幅に軽減できます。お試し住みで住環境をチェックしてから、本格的なお部屋探しをすると、より安心できるエリアに出会えるでしょう。

この記事を書いた人

澤田なつ/Webライター

2016年2月までCADオペレーターとして自動車部品の図面作成をしていました。2019年からフリーランスのWebライターとして活動しています。
執筆するときは「読者が知りたいことに寄り添える内容になっているか?」を意識しています。資格は、2級ファイナンシャル・プランニング技能士と簿記3級、図書館司書を持っています。
小学生の娘が2人います。趣味は裁縫で、娘たちが好きなアニメのコスプレ衣装を作ることが好きです。
着付け師範の資格を2012年に取得しており、講師経験もあります。最近では着付けの様子を動画で撮って、Instagramに投稿することにはまっています。