街歩き「神保町」|カルチャーとグルメの発信地!個性豊かな趣味人が集う|vol.130
暮らす前に、知っておきたい街のこと。マンスリー48のスタッフが実際に歩いて、住みやすさを紹介する「街歩きシリーズ」。今回は神保町駅の周辺を散策してみました。
ー 本・グルメ・音楽…まるで宝箱のような街・神保町 ー
千代田区の北部に位置する神保町駅エリア。出版社など、多くの企業が集まる神保町は、オフィス街としての面もあります。でもそれだけではありません。学生街・カレーの街・喫茶店の街・中華料理の街・スポーツ店街・楽器街などなど…様々な面を有する奥深い街です。趣味人にとっては、「住みたいくらいに楽しい」と思えるような楽しい空間が広がります。
皇居や靖国神社に比較的近いエリアであることから、普段から警備の警察官の人数も多く、かなり治安は良好。夜の一人歩きでも、特に危険は感じることはないでしょう。
ー メインストリートは靖国通り!裏通りや裏路地も味わい深い ー
神保町エリアの中心を東西に貫く「靖国通り」。この靖国通りがメインストリートで、様々な店舗や企業が建ち並んでいます。西から専大前交差点・神保町交差点・駿河台下交差点があり、それぞれの交差点には南北に通る道があります。
神保町エリア内は、東西方向の道・南北方向の道と明確に分かれているので、とても分かりやすいです。初めての場合でも目的地にたどり着きやすいでしょう。
「さくら通り」や「神田すずらん通り」は、靖国通りに沿って南側に並行している通りには、名店が立ち並んでいます。またもっと小さな裏路地もあり、そちらにも隠れた名店があったりします。さて次に神保町に乗り入れる路線を見ていきましょう。
ー 渋谷・大手町までたった数分!「東京メトロ半蔵門線」ー
神保町に乗り入れる路線のひとつ目は東京メトロ半蔵門線。渋谷区の渋谷駅から墨田区の押上駅までを結ぶ路線です。ほとんどの列車は、渋谷駅から先は東急田園都市線、押上から先は東武スカイツリーラインと直通運転を実施しています。二子玉川や北千住にも乗り換えなしで直行可能です。
大きなオフィス街がある大手町駅には1駅3分、東京武道館がある九段下駅も隣駅。1分でアクセス可能。東京の主要駅のひとつ渋谷駅には13分、スカイツリーがある押上駅には19分で直行可能です。その他、青山一丁目駅や表参道駅などオシャレな街にも乗り換えなしで行けるのは、大きな魅力ですね。
駅ホームの壁は”本の街・神保町”らしく、積み上げられた本をイメージしてデザインがされています。
ー 東京最大のターミナル駅・新宿に7分で直結「都営新宿線」ー
神保町に乗り入れる路線2つ目は、都営新宿線です。都営新宿線は東京最大のターミナル駅である新宿駅から千葉県市川市の本八幡駅までを結ぶ路線。各駅停車と急行列車が設定されていますが、急行は1日数本のみの運用。神保町駅からは急行・各停どちらの種別も利用が可能です。新宿駅から先は、京王新線経由で京王線にも乗り入れています。
始発駅の新宿駅へは急行で7分、各駅停車9分で直行可能です。10分かからずにアクセスできるのは大きな魅力。新宿エリアでも商業地域が集まる新宿三丁目駅には各停で8分、市ヶ谷駅にも4分で直結。通勤通学にとても便利な路線と言えるでしょう。
ー 三田・大手町…名だたるオフィス街まで直行「都営三田線」ー
神保町に乗り入れる路線3つ目は都営三田線です。都営三田線は「目黒」駅から「西高島平」駅までを結ぶ路線。目黒駅から先は、東急東横線や相鉄線と直通運転を実施しています。列車の種別は各駅停車と急行がありますが、基本的に三田線内はすべて各駅に停車し、東急線や相鉄線内で急行として運行するタイプです。
都営三田線は、都内の主要オフィス街へ直結しているのが大きな魅力です、「大手町」駅には1駅3分、日比谷駅には5分、三田駅に12分、目黒駅には19分でアクセス。野球の試合やコンサートが開催される東京ドームがある水道橋駅には1駅2分で直結。ビジネスもプライベートも充実させることができるでしょう。
東京メトロ半蔵門線、都営新宿線・三田線の3路線が乗り入れる神保町駅。新宿や渋谷、目黒、大手町など都内の主要駅へほんのわずかな時間でアクセスできるのが最大のメリットです。また東京ドームや東京武道館など、コンサートやスポーツ観戦ができる施設が近いのもうれしいですね。
それでは次に、神保町の街をもっと詳しく見ていきましょう。
ー 神保町カルチャーのはじまりは”学生街”から!? ー
神田神保町の文化が花開き、グルメタウンとして充実しているのは、周辺に多くの大学があることが理由に挙げられます。大学が集まることから、学術書を扱う書店や古書店が集まり、学生向けの喫茶店や飲食店も増え、学生のスポーツや音楽サークルで扱う用具を取り扱う店も充実してきました。神保町カルチャーの礎には多くの大学の存在があるのです。
明大通り沿いには、明治大学と日本大学があり、多くの学生の姿があります。明治大学にはシンボル的な建物リバティータワーがあり、この界隈では特に目立つ存在です。日本大学は附属病院もこの通り沿いにあり、歯学部の附属病院も近隣に立地します。
神保町交差点の付近には専修大学があります。1880年にこの地に開校した、とても歴史ある大学です。この神田キャンパスでは、法学部、商学部、国際コミュニケーション学部の学生が学んでいます。
神保町の中でも竹橋に近いエリアには共立女子大があります。こちらも1886年開学の、とても歴史ある女子大です。4年制大学の他に、短大、そして付属中高もこの一画にあり、華やかな雰囲気なんですよ。
神保町界隈の大学のキャンパスは、高層ビルタイプがメイン。郊外の大学のように広い敷地、芝生広場などというような雰囲気とは異なり、都会的な雰囲気が漂います。またこの辺りには大学だけではなく、専門学校や高校も充実。放課後の時間帯は、多くの学生がお茶をしたり、本屋に立ち寄ったりを神保町の街を楽しむ姿を見ることができるでしょう。
ー 出版社や書店が集まる日本最大級「本の街・神保町」ー
神保町は、日本最大の「本の街」として知られています。その中でも代表的なものは「神田古書店街」。周辺に学生街があることから由来し、発展してきました。でも古書店街だけではなく、本にまつわるものが他にもたくさんあります。
神保町界隈には、有名出版社が集まっています。小学館や集英社など、多くの人々に知られるような企業はもちろんのこと、法律関係の出版で有名な有斐閣、数学の参考書で有名な数研出版などなど、専門性の高い出版社も多くあるのです。
古書を扱う店だけではなく、大型の書店も神保町にはあります。書泉グランデは、鉄道やアイドル、プロレスなどの書籍が充実していることで有名です。それだけではなく、物理や数学の専門書もマニアックなものまであり、研究者も足しげく通います。
神保町には日本を代表する書店の三省堂書店・神田神保町店があります。駿河台下交差点に面している場所です。現在は店舗の建て替え工事中のため、仮店舗で営業中。新たに生まれ変わる神保町本店の姿が、今からとても楽しみですね。
ー 専門性が高い古書店が集結!昔の情報に古書でアクセス「神田古書店街」ー
神田古書店街を散歩していきましょう。神田古書店街のお店は、ただただ古い本を集めている古本屋ではありません。世界最大の古書店街で、それぞれのお店に得意分野があります。端的に言えば、専門書の古書を取り扱っていると言えばいいでしょうか。中でも特徴的なお店をいくつかご紹介しましょう。
矢口書店は映画や演劇関連の書籍、雑誌を専門で取り扱う書店。舞台などのシナリオがあることもあり、演劇や映画が好きな方にとってはまるで宝箱のような空間です。一昔前の雑誌もあるので、以前の情報が知りたいときにも重宝するお店と言えるでしょう。
ブンケンロックサイドは、ロック・アイドル・サブカルチャーの専門書籍や雑誌を専門に取り扱います。店内はきちんとカテゴリー別に本が集められているので、多くの本の中からお目当てを見つけやすいですよ。今では大御所のロックバンドの若かりし姿も見つけられるかも!?
海南堂書店は歴史書や社会学の専門書を取り扱っています。学者っぽい方の姿も多く見掛け、研究の参考文献探しには欠かせない古書店です。歴史マニアの方にも楽しめるのではないでしょうか。
ー 本を片手に喫茶店でコーヒーはいかが?神保町は老舗喫茶店のメッカ ー
神保町は喫茶店が多いことでも有名です。学生街であることが、その理由に挙げられます。買ったばかりの本を読みながら、コーヒーを楽しむのが神保町スタイル。最近ではレトロブームということもあり、若い人々も神保町の喫茶店に訪れます。
神保町を代表する喫茶店のひとつ”さぼうる/さぼうる2”。さぼうるではサンドウィッチやトーストが食べられるタイプ、さぼうる2はスパゲティなどの軽食も楽しめる喫茶店です。レトロな雰囲気が漂い、マスコミにも多く取り上げられています。さぼうる2のスパゲティは量がかなり多いので、腹ペコ男子も大満足ですよ。
靖国通りとすずらん通りを結ぶ道沿いにあるミロンガヌオーバ。老舗の音楽喫茶で、店内にはアルゼンチンタンゴなどの音楽が流れています。ドリンクや軽食はどれもおいしく、世界のビールの取り揃えも充実。アルゼンチンタンゴのライブが開催されることもありますよ。
ミロンガヌオーバのはす向かいには、神田伯剌西爾(ぶらじる)があります。ストレートコーヒーの種類が豊富。手作りのケーキはどれもおいしく、コーヒーにもベストマッチ。コーヒー豆のテイクアウトもできるので、お気に入りのコーヒーをおウチでも楽しめます。
ー 老舗からニューフェイスまで400軒ものカレー店が集まる街! ー
神保町を代表するグルメのひとつにカレーが挙げられるでしょう。神保町をはじめとする神田エリアには、約400軒にものぼるそうです。それでは、いくつかの人気店を紹介いたします。
明大通り沿いにあるマジカレー神田神保町本店は、毎年開催されるカレー神田グランプリで2018年・2022年と2度も優勝をした人気店。ハンバーグとチーズソースがかかったグランプリカレーがオススメですよ。
スマトラカレー共栄堂は、大正13年創業の老舗。日本で唯一スマトラカレーが食べられるお店です。創業者がスマトラ島でのカレーの作り方を学び、日本人に合うようにアレンジしたそうです。さらりとしたカレーソースですが、奥行きのある味わいが楽しめます。
明大通り沿いにあるエチオピア神田本店は、昭和63年創業と神保町界隈では長く営業するカレー店のひとつ。野菜をたっぷり煮込んだカレーが特徴。辛さが細かく選択できるので、辛い物が好きな方だけではなく、苦手な方も気軽に立ち寄れますよ。
ー 欧風カレーの発祥の店!奥深い辛さが感じられるボンディ神保町本店 ー
本日のランチは、神保町のカレーの名店ボンディ神保町本店にしましょう。神田古書センターの2階にあるボンディの店への入口は、古書センター裏手の南口になります。
開店時間11時ピッタリに行ったのですが、既に行列ができていました。未だ全く衰えぬボンディの人気が伺えますね。
ボンディは日本の欧風カレーの発祥の店です。フレンチのシェフが出すカレーで、深い味わいが大きな特徴。お店のオススメメニューはビーフカレーです。この他に、プリンや焼きりんごもデザートとして大人気なんですよ。
私は今回ビーフカレーの辛口をチョイス。注文を済ませるとまず、前菜としてじゃがバターが出てきます。神保町にはじゃがいもを出すお店が多いですが、実はこのボンディが茹でたジャガイモを一番最初に出したお店です。そのままバターと食べるもよし、カレーと混ぜて食べるもよし、気分に合わせて食べてください。
そしていよいよビーフカレーが到着。ビーフは写真だけでは伝わりにくいですが、大きな塊の牛肉がゴロゴロとたくさん入っており、かなりボリューミー。ライスには予めチーズがかけられており、カッパ漬けと小梅が添えられています。
ルーは最初ピリッと辛さを感じますが、その辛さはすぐに消え、野菜の甘みやコクの深さが感じられました。チーズがかかったライスと共に食べると、香りやマイルドさも加わり、食べていてとても楽しかったです。
ー 神保町は実は元祖中華街?中華料理も激戦区 ー
神保町は中華料理も激戦区です。その理由も学生街にあります。神保町周辺の大学に明治維新を学ぼうと中国から多くの留学生がやってきました。その中国人留学生向けのお店として、中華料理の店も多く集まったとのこと。「神保町中華街」と呼んでも過言ではなく、その歴史は100年以上もあります。
裏通りにある萬楽飯店は、明治45年創業という老舗中華料理店。手ごろな価格帯で提供されており、近隣オフィスのサラリーマンの支持を得ています。ワンタンやレバニラ、ラーメンなどなど、スタンダードなメニューがどれもきちんとおいしいお店です。
さくら通りの入口にある中華成光。昔ながらの町中華が味わえる人気店です。ラーメンやチャーハンなどが人気。大きな個性はないですが、その代わり誰でもおいしく感じる味わいです。レトロな佇まいの店は、ドラマやファッション誌のロケでもよく利用されるそうです。
中華料理社員の家は、ランチの種類も多い、コスパが良いお店です。夜には食べ飲み放題が2980円で提供されているので、ちょっとした宴会での利用もできますよ。味はもちろん、折り紙つきです。
ー 初心者からプロ仕様まで何でもそろう「神田スポーツ店街」ー
神保町エリアには、スポーツ用品店が多く集まり”神田スポーツ店街”とも呼ばれています。主に靖国通りの北側のエリアにスポーツ用品店は立地しています。
神田スポーツ店街の老舗のひとつであるカンダハー。コアな用具を扱う店として名高いです。この本店のほかに登山用品を扱う”山の店”、レース系のウェアを扱う”ウェアー店”、”アウトレット店”、バックカントリーに特化した”K-VILLAGE店”があります。全体的に上級者向けのお店が多いのが特徴です。
石井スポーツは神田スポーツ店街を代表する店のひとつ。”神田本館”の他に、”登山本館”や”カンダコンペカン”もアリ。プロも御用達のお店で、メンテナンスの相談もできます。もちろん初心者の道具選びの相談にも親切にのってもらえますよ。
都内にあるスポーツゼビオの中で、最も規模が大きな「スーパースポーツゼビオ 東京御茶ノ水本店」。個人スポーツ用品を主に取り扱うA館、団体スポーツ用品を取り扱うB館で構成されています。ただし野球・ソフトボール用具はA館での取り扱いです。
ウォーキングやランニングのシューズ、水泳、ラグビー、ラクロスなど、多くの競技の用具を取り扱っています。
ヴィクトリア 御茶ノ水本店は、ウィンタースポーツ、トレッキング、キャンプ、自転車の用品を取り扱っています。上級者向けのモデルがあるのはもちろんのこと、初心者向けのお得なセットなどもあり、初めてでも気軽に入りやすいです。わからないことがあれば、気軽にスタッフさんに相談してみましょう。
神田スポーツ店街は、元々スキーやスノーボードなどのウインタースポーツや登山用品が強い店が多く集まっていました。近年のキャンプ・アウトドアブームに伴い、登山用品を拡大する形でキャンプ用品などの取り扱いを行う店舗も出現。またランニングや自転車ブームもウェアやシューズの面でスポーツ店街は支えています。夏・冬だけではなく、1年中にぎわうように進化したのが、現在の神田スポーツ店街です。
ー 販売からメンテまで面倒見がよい店が多い「御茶ノ水楽器街」ー
明大通り沿いには楽器店が多く集まり、「御茶ノ水楽器街」と呼ばれています。以前は御茶ノ水駅に近いエリアに楽器店が集中していましたが、神保町に近いエリアにもその範囲は広がっています。
御茶ノ水楽器街を代表する店舗のひとつ「クロサワ楽器」の「クロサワ楽器店 G-CLUB TOKYO」。靖国通りと明大通りが交差する、駿河台下交差点に面してあります。世界最大規模のギター専門店と銘打っており、その名に違わぬ充実の品ぞろえです。
「イシバシ楽器」も御茶ノ水楽器街を代表する店舗のひとつ。いくつかの支店があり、赤い外観が目印のギブソン専門店「Finest Guitars」も人気があるお店です。ギブソン・フェンダーのカスタムショップで、周辺機器も充実しています。プロも訪れるお店です。
御茶ノ水楽器街は、神保町周辺にある大学がきっかけに形成されました。60年代のエレキブーム、70年代のフォークソングブームだけではなく、大学のオーケストラの楽器やバンドブームなど、学生の音楽シーンを支えてきました。今では学生だけではなく、プロも訪れる規模にまでなり、音楽を愛する人々のニーズに応えています。
ー グルメやカルチャーだけではない!実は暮らしやすい街「神田神保町」ー
神保町と言えば本の街であり、グルメの街であり、そしてオフィスも多く構えている街であるなど、様々な性格を持っていることをお伝えしてきました。実はこれら以外にも、もう1つ特徴があります。それは住宅街として素晴らしい面も持っていることです。
中央大学リバティータワーの裏手エリアには、マンションが建ち並ぶ静かな住宅街が形成されています。小学校もあり(2023年現在、お茶の水小学校は改修工事中)、単身者からファミリーまで様々なタイプの方々が暮らしているのです。
神保町には24時間スーパーの成城石井神保町店、ミニスーパー、ドラッグストア、クリーニング店、クリニックなどなど、生活に必要な店舗や施設も揃っているので、暮らしていく上で困ることはないでしょう。何よりもグルメの街なので、食事を作るのが面倒な時には気軽に外食できるのはとてもいいですね。
ー 知的好奇心を刺激する神保町!食やカルチャーを満喫しよう ー
今回は千代田区北部にある神保町を歩きました。本、グルメ、音楽、スポーツなどなど、カルチャーがたっぷり詰まった宝箱のような街でしたね。また治安が良く、スーパーマーケットやクリニック、ドラッグストアも揃うことから、意外にも住んでいる方が多くいることが伝わったのではないでしょうか。
この記事をきっかけに、神保町駅エリアの魅力を更に知りたくなった方もおられるでしょう。そんな方にオススメなのが、マンスリーマンションでのお試し住みです。マンスリーマンションでお試し住みすれば、通勤・通学へのアクセス性や気になるお店も、じっくりチェックできますよ。
もちろん、敷金不要で必要な家具家電はすべて揃っていますので、面倒なお引越しも必要ありません。お部屋探しからお引越しまで2日あれば完了します。気になる街のマンスリーマンションもぜひ、チェックしてみてくださいね。