長期のホテル暮らしは迷惑?住む上での注意点と対策を徹底解説!
長期出張や住むお部屋が見つかるまでの仮住まいなどで、ホテル暮らしをする方がいます。宿泊が目的のホテルに長期で滞在する際に、「長く泊まると迷惑な客だと思われる?」「どのようなことに気をつけると良い?」など、不安に思う点も多々出てくることでしょう。自分自身がホテルの客室で快適に過ごせるかどうかも懸念材料かもしれません。
今回の記事では、長期のホテル暮らしを検討している方向けに、注意点についてご紹介します。長期のホテル暮らしをする方に対し、運営側はどのように感じているのでしょうか。迷惑だと思われないための過ごし方を知り、長期滞在を少しでも有意義な時間にしましょう。ホテル暮らしよりも快適に過ごせる方法もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
長期のホテル暮らしは迷惑ではない
長期間ホテルで暮らすことを、運営サイドは基本的に迷惑とは思っていないので、まずは安心してください。ただし「どんな利用者でも大歓迎」というわけではありません。運営側からみたホテル暮らし客についてご紹介します。
運営側から見たホテル暮らし客とは
運営側から見て長期のホテル滞在客は常に宿泊費が得られるため、安定した利益が見込める存在でしょう。ただだからといって長期のホテルの暮らし客が、他の滞在客よりありがたいと思っているとは言い切れません。
ホテルの宿泊費は需要に応じて変動しています。ホテルの予約サイトを見てみると、平日は低価格で土日や祝祭日は高めの料金設定になっているケースがほとんどです。高い宿泊費の設定になるのは、ホテル近くでイベントが開催されたときにも発生します。
ホテルの運営のために需要に応じて宿泊費を変動して利益を得ていますが、長期滞在の方に対しては、料金を上げたくてもなかなか難しい状況です。ホテルへの長期滞在は、迷惑ではないものの「大歓迎されるありがたい客」ではないことを覚えておきましょう。
「迷惑」ではないが、マナーは守る必要あり
長期のホテル暮らしは、滞在客としてのマナーとルールを守る必要はあります。「何をしても良い」と思い込まないようにしましょう。ホテルは日々、多くの人が利用するため、自分以外の滞在客に対しての気遣いを忘れないようにしてください。共用スペースにふさわしくない服装でウロウロしたり、大きな物音を立てたりしては、他の滞在客が不快に思ってしまいます。
マナーを守れない方は、ホテル運営側から見ても望ましくありません。宿泊を止めてほしいと思われる恐れもあります。ホテルのルールやマナーに配慮することで、快適に長期滞在を楽しめるでしょう。自分の行動が他の滞在客を妨げないようの思いやりの心を持ちながら過ごしてくださいね。
長期のホテル暮らしで気をつけたいこと
次に、長期のホテル暮らしをする際に気をつけたいことを5つご紹介します。どれも簡単に取り組めるものなので、ホテル側から「迷惑な客」と思われないように意識してみましょう。
ホテルのルールを守る
ホテルに長期滞在をするなら、決められたルールを守ることが大前提です。ルールと言っても何も難しいものではありません。たとえば、ホテルに泊まっていない友人や家族を部屋に入れないでください。客室を利用できるのは、宿泊者だからこそです。
普段から喫煙をする方は、たばこを吸う場所にも気をつけましょう。ホテルの客室は喫煙と禁煙で分けられているケースがほとんどです。喫煙ルームに宿泊しているなら、室内でたばこを吸うのは良くありません。どうしても吸いたい場合は、所定の喫煙所まで移動してから吸うようにしてくださいね。
客室は火気厳禁です。たとえば自炊したいからカセットコンロを持ち込んだり、室内をオシャレにしたいからキャンドルを飾ったりなどで、火を使うことも止めましょう。火災報知器が反応し、大きな騒ぎになる恐れがあります。
「ペット可」と明記されたホテルでない限り、ペットを持ち込むのもできません。滞在中は寂しいかもしれませんが、ペットホテルや友人、実家などに預けてからホテル暮らしをしましょう。
「客室内のものはホテルの所有物」という意識を持つ
客室内に置いてある物は、ホテルの所有物だということも忘れないようにしてください。ベッドやサイドテーブルなど、家具やインテリアのレイアウトは、長く暮らしていると「こっちに置いたほうが使いやすい」と感じることもあるでしょう。
しかし客室内のものは宿泊者の所有物ではないため、位置を変えずにそのままの場所をキープしましょう。勝手に場所を移動させると、どこかにぶつけたり引きずったりして傷をつけてしまう恐れがあります。
衣類や化粧品などの必要最低限の身の回りを持ち込みますが、「持ってくるのを忘れた」という事態も起こることもあるでしょう。爪切りや体温計、アイロンなどの必要なものをフロントに相談すると貸し出してもらえる可能性があります。ただ次に借りたい人が待っているかもしれません。借りたものは長時間借りっぱなしにしないで、すぐに返却しましょう。
大物家具を部屋に持ち込まない
デスクやタンスなどの大きな家具の持ち込みもオススメできません。客室はホテルのスタッフが清掃をおこないますが、備え付けの家具以外に大きな物があると、掃除がしづらくなります。隅々までキレイに掃除ができず、ホコリやゴミが残るかもしれません。スタッフへの配慮を考え、客室内にある家具で生活をするようにしましょう。
家具の持ち込みをオススメしない理由は、清掃のしづらさだけではありません。そもそも、家具の持ち込みを断られるケースもあります。持ち込みが許可されても、自分自身での運び込みや破損などへの保証をしないことを条件にされるでしょう。万が一、破損しても自己負担で対応が必要なため、持ち込むことへのメリットが感じられません。
ニオイ・騒音に気をつける
壁で区切られプライバシーが守られた空間ですが、近隣の客室を利用している方や次に宿泊する方への配慮として、ニオイと騒音に気をつけましょう。大きな音でテレビを見たり、大声を出したりすると、隣の客室に音が聞こえているかもしれません。
フロントに「隣がうるさい」とクレームを入れられる恐れもあります。クレームがあまりにもひどいと、滞在を拒否されることにもつながりかねません。自分以外にも宿泊者がいることを念頭に置き、周囲への配慮を心がけてください。
ニオイへの気遣いは、次に宿泊する方へのものです。ニオイが強いものを客室に持ち込んだり、不衛生な状態からニオイを作り出してしまったり。目に見えないニオイですが、壁紙が吸収し、長期間残り続けます。清掃しても完全に消えるまでに時間がかかるため、次の人を泊めづらくなるでしょう。
清掃の時間帯は退出する
ホテルの客室はスタッフが定期的に清掃をおこないます。スタッフの清掃中は客室を退出しましょう。ただ、ホテルによっては清掃中でも室内にいても良いと言われるケースもあります。できるだけ客室で過ごしたい方は、フロントに清掃中のルールを確認しても良いかもしれませんね。
スムーズな清掃を進めるため、荷物を広げすぎないようにしてください。ベッドの上に荷物を広げたままでは、シーツ交換をしてもらえない恐れも。あちこちに荷物を散らかさないようにすることも大切です。清掃時間を希望したい方はフロントに相談すると、ある程度の融通が利く可能性もあります。ただ必ず希望が通るわけではないことを把握しておきましょう。
長期のホテル暮らしをするデメリット
ホテル暮らしは特に契約の必要がなく、チェックイン手続きだけです。ポットや冷蔵庫など生活するには最低限のものも揃っています。掃除もスタッフがおこなうため、自分でする手間が不要です。しかし長期のホテル暮らしには、デメリットがあります。
家事能力が落ちる
ホテル暮らしでは家事能力の低下が懸念されます。ホテル暮らしを終えたあとに、良くない影響があるかもしれません。
客室にキッチンがないため自炊できず、外食やテイクアウト、コンビニを活用した食生活を送りがちです。料理のスキル低下や栄養バランスの偏りが心配なポイントです。
ホテルの客室はスタッフが清掃をおこないます。自分で掃除をする手間が不要なので、とても楽な日々を送れるでしょう。しかしスタッフ任せの日々で、定期的な掃除や片付けの習慣が薄れるかもしれません。自分の住環境を整える意欲が減るのも心配な点です。
洗濯機も室内にないため、洗濯にはコインランドリーを利用しますよね。洗濯物を干し、乾いたら取り込む作業をしないため、いざホテル暮らしを終えたあとに自分でやろうと思っても「めんどくさい」という考えが過りやすいでしょう。
ホテル暮らしのデメリット②
— わじゅ@ホテル暮らしのミニマリスト (@wajyu1202) June 26, 2021
「家事スキルが上がらない」
料理しないし掃除もしないから、家事のスキルは上がらない。たまに実家に帰って料理や掃除をしたり、キッチン付きの家を数日借りて家事をしよう。久しぶりにやると、適度なリフレッシュになって楽しかったりするよ!
コストがかかる
ホテル暮らしは、宿泊費以外のコストが発生する点もデメリットです。自炊や洗濯ができないため、出費がかさみます。1日3食の食事代にコインランドリーの利用料金などを含めた滞在費を考えてみましょう。
<1ヶ月の費用の目安>
1日あたり | 1ヶ月(30日) | |
---|---|---|
宿泊費 | 5,000円 | 150,000円 |
食費 | 2,000円 | 60,000円 |
コインランドリー | 500円 | 15,000円 |
合計 | 7,500円 | 225,000円 |
宿泊費を抑えても食費とコインランドリーの利用料金で、プラス7万円以上の金額が必要ですね。ホテル暮らしをするなら、必要な金額をシミュレーションすることをオススメします。
設備が「生活」向きではない
ホテルの客室には冷蔵庫や照明器具など、さまざまな設備が備え付けられています。自分で買いそろえる手間を省ける点が魅力ですが、ホテルは宿泊施設なので生活上の利便性は劣る可能性があるでしょう。
冷蔵庫が小さく、食材や飲み物は限られたスペースしかありません。コンビニやテイクアウトで購入したストック品を保存しようにも制限があるでしょう。ペットボトルも大きいサイズが入らない可能性もあります。
ホテルはリラックスできる空間を提供しているため、照明のうす暗さが気になるところです。テレワークでのパソコン作業や読書など、明るい照明の下で過ごしたいときでも明るさの変更は難しいでしょう。
また空調を一括で管理しているため、窓を開けたりエアコンで細かく温度調整したりすることが難しい点もデメリットです。客室内が乾燥しすぎて喉が痛くなる方もいるため、加湿器を借りたり濡れタオルを干したりして、自身で調整が必要です。
ホテル暮らしのデメリット
— Gonta (@gonta67gonta) December 13, 2021
冷蔵庫が小さい問題 pic.twitter.com/eCxFnhpJXu
ホテルよりも快適さを重視するならマンスリーマンション
長期の出張や仮住まいのためのホテル暮らしは気軽に始められるメリットがあり、悪くない選択肢でしょう。しかしコストがかかったり、設備に不満が出やすかったりするデメリットも気になるところです。快適さを重視するなら、ホテルよりもマンスリーマンションを検討してみませんか。
マンスリーマンションは、賃貸物件とホテルの両方の良いところを兼ね備えた住まいです。通常、賃貸物件で暮らすなら家具家電を自分で準備が必要ですよね。しかしマンスリーマンションは、家具家電付きです。ホテルの客室にはなかったキッチンで自炊もでき、賃貸物件のような暮らしができます。マンスリーマンションの中にはペットと住めるお部屋もあり、ホテル暮らしよりも選択肢が充実しています。
「滞在費が割高なのでは」と心配する方もいることでしょう。期間限定で家賃50%オフや家賃が一定期間無料になるフリーレントなどキャンペーンもあります。1ヶ月以上の滞在期間なら、ホテルよりマンスリーマンションのほうが安くなるでしょう。
マンスリーマンションはホテルと賃貸の良いところ取りの住まい!
長期のホテル暮らしは、運営側から特に迷惑だと思われてないため、安心してくださいね。ただ需要に応じて料金を変動しにくいこともあり、ありがたい客と必ずしも言い切れません。
ホテル暮らしをするには、決められたルールを守ったり他の滞在客への気遣いが大切です。気軽に始められるホテル暮らしでも、長く生活していると窮屈さを感じる方もいることでしょう。一方で賃貸物件は、ホテルよりも自由な暮らしができますが、引っ越しが大変だったり契約手続きに負担を感じたりする場合があります。
賃貸物件では2年契約を求められるケースが多々見受けられ、1ヶ月や半年など短期間住むのが難しいこともあるでしょう。マンスリーマンションは短期契約ができるので、長期出張やお部屋が見つかるまでの仮住まいとして使用するにはピッタリです。ホテルと賃貸物件の良いところ取りをした住まいで快適な暮らしをしませんか。