街歩き「目黒」|桜の名所として名高い、大人の女性にも似合うオシャレの街。│vol55
暮らす前に、知っておきたい街のこと。マンスリー48のスタッフが実際に歩いて、住みやすさを紹介する「街歩きシリーズ」。今回は目黒駅の周辺を散策してみました。
ー「目黒」が住みたい街として人気の理由ー
住みたい街ランキングが実施される際、「目黒」は上位ランクインの常連です。その大きな理由は2つあります。
まず1つ目に、目黒自体が魅力的な街であることが挙げられるでしょう。駅周辺そのものはオフィス街として栄えている上、駅から少し離れれば落ち着いた住宅街が広がります。また、隠れ家的でステキなレストランも多く、グルメも楽しいです。
2つ目の理由としては、山手線の沿線であることが挙げられるでしょう。山手線には主要駅が多く設置されており、目黒からアクセスする場合は乗換なしでの移動が可能。ビジネスにもお出かけにも、便利に使いこなすことができるのは魅力です。次の項目から、更に詳しくアクセス面に触れていきましょう。
ー 4路線乗り入れる「目黒」駅。 ー
目黒には2つの「目黒駅」があります。1つは「JR目黒駅」で、山手線が乗り入れています。もう片方は「東急・都営地下鉄・東京メトロ目黒駅」です。東急目黒線に、目黒駅で都営三田線・東京メトロ南北線が相互直通運転で乗り入れています。つまり目黒駅はトータルで4路線も乗り入れる、ターミナル的な役割があるのです。
ー 東京の最重要路線「JR山手線」 ー
目黒駅から利用できる路線のひとつ「JR山手線」は、東京で最も重要な路線です。環状の山手線の南西部分に位置します。 山手線を利用すれば、都内の主要駅である「渋谷」駅には2駅5分、「品川」駅には3駅7分、「新宿」駅は12分、「東京」駅には20分でアクセスが可能です。
乗換なしで主要駅に移動できるのは大きな魅力。また運行本数が多いのも特徴で、日中の時間帯でも5分ごとに列車がやってきます。来た電車にそのまま乗れる、という気軽さがあるのです。
山手線のホームは1つのみで、1番線が品川・東京・上野方面行き、2番線が渋谷・新宿・池袋方面です。ホームドアもついているので、朝ラッシュ時も安心して利用できます。エスカレーターやエレベーターも設置されているので安心です。
駅のホームには蕎麦の店舗があります。椅子席も用意されているので座って食事もできます。支払いは現金の他に、交通系ICカードも使えますよ。季節限定メニューもあるので、メニューを選ぶ楽しみもあります。
駅ホームには売店の「NewDays」もあります。駅のホーム上の店舗としては、かなり規模も大きく、ドリンクの種類も豊富。淹れたてのコーヒーも購入できます。
JR目黒駅の中央改札口は駅ビルの「目黒アトレ1」の1階部分にあり、駅の東口と西口は、アトレ1の東側と西側にそれぞれ設置。どちらの出入口前にも、路線バスの乗り場があります。
駅ビルのアトレ1には、地下に生鮮食品のフロアがあり、その他、アパレルや本屋、雑貨店、クリニック、クリーニング店など生活に関するテナントが入るので、駅利用時に便利に買い物ができることでしょう。
山手線ホームで降りる階段を利用すると、東急・都営地下鉄・東京メトロ乗り場への連絡改札口にアクセスできます。こちら側から目黒駅の正面口やアトレ2の利用が可能です。
ー 南北線・三田線と直通運転「東急目黒線」 ー
さてもうひとつの目黒駅である「東急電鉄・都営地下鉄・東京メトロ」を見ていきましょう。駅自体は東急電鉄が管理しており、東急目黒線の始発駅に設定されています。そこに都営地下鉄三田線と東京メトロ南北線が乗り入れているのです。南北線は更に埼玉高速鉄道とも相互直通運転を実施しているので、埼玉高速鉄道の車両の姿も見ることができます。
1面2線のホームで、1番線が日吉方面行きの東急目黒線のホーム、2番線が白金高輪方面行きの三田線・南北線のホームです。
都営三田線の利用で「三田」駅や「大手町」駅などのオフィス街や、「神保町」駅などのカルチャーが充実した街に乗換なしで移動できます。東京メトロ南北線では「六本木一丁目」駅や「永田町」駅、「飯田橋」駅に直行可能。更に乗車をすると埼玉高速鉄道方面に移動、「浦和美園」駅まで乗車ができるのです。どちらの路線も山手線の内側のエリアへの移動に便利であると言えるでしょう。
東急目黒線は「武蔵小杉」駅や「日吉」駅へアクセスできます。2023年の相鉄・東急直通線の開業により、「新横浜」駅方面へのダイレクトアクセスが可能になり、更に便利になっていくことでしょう。
駅構内には改札は1ヶ所のみなので、どの階段・エスカレーターを利用しても改札口にたどり着けます。改札を出てすぐの場所にはJR山手線の連絡改札口が目の前にあります。
東急・都営地下鉄・東京メトロ側の目黒駅の改札内には、特に商業施設はありません。改札を出てすぐの場所に「toks」という売店があるので、ちょっとした買い物はこちらで済ませることができます。新聞やドリンク、ガムなど定番品が取り揃えられています。
toksから正面口方面に向かうと、右側には少し珍しい設備があります。「Root C(ルートシー)」というAIを使った淹れたてコーヒーの自動販売機です。専用アプリでコーヒーの受け取り時間を指定すれば、その時間に合わせてスペシャルティコーヒーを受け取ることが可能。様々な種類が用意されているので、気分に合わせてオーダーできるのは嬉しいですね。
アトレ1にあるJR西口の一画に東急・都営地下鉄・東京メトロ側の出入り口も設置されています。アトレ1で買い物がある場合には、こちらを利用すると便利でしょう。
ー 駅周辺はオフィスを中心とした商業エリア ー
目黒駅周辺のエリアを見ていきましょう。駅周辺は基本的にはオフィスビルが多く、ビジネス街が形成されています。飲食店も街なかには多くあり、外食の選択肢はかなり豊富。ファーストフードから素敵なレストランまで勢ぞろいしています。
駅周辺での買い物は、アトレ1やアトレ2が便利。コンビニも街の中あちこちにあるので、見つけるのに困ることはないでしょう。
駅前はバスのロータリーを取り囲むように、飲食店などが入るビルが多いです。牛丼屋や居酒屋など、サラリーマンの味方のお店が多く見えます。カフェやマクドナルドなど、気軽に入れる店が多いのは嬉しいですね。
駅の正面口と同じ建物には、ショッピングモールの「目黒アトレ2」。があります。成城石井もあるので、ちょっと凝った食材を手に入れたいときにオススメですよ。アトレ2の中には歯科クリニックもあります。
目黒駅西口のすぐ近く、山手線の線路にほど近い場所に「久米美術館」はあります。歴史家の久米邦武と洋画家の久米桂一郎の親子に関する資料や作品を展示。両者共に明治・大正期における日本の文化に多大な影響を与えました。歴史や絵画に興味がある方にオススメのスポットです。
目黒駅の近くには映画館の「目黒シネマ」もあります。いわゆる名画座で、ミニシアター系からロードショーで上映されたものまで、様々なジャンルの映画が公開されています。俳優や映画監督によるトークショーなどのイベントも開催されており、映画好きの方はとても楽しめるスポットでしょう。
ー 目黒駅の西側エリア ー
目黒駅エリアは目黒通りを中心に街が展開しています。その目黒通り沿いの街の紹介をしていきましょう。まずは目黒駅西側から紹介していきましょう。 目黒通りの目黒駅西側エリアは、大鳥神社付近まで約800メートルほどなだらかな下り坂が続いています。その坂は「権之助坂」と呼ばれており、沿道には多くの店舗やオフィスビルが並んでいます。
目黒駅西口エリアには、目黒通りより1本南側にもうひとつ坂があります。それは「行人坂(ぎょうにんざか)」です。とても角度が急な坂で、こちらを利用する人は権之助坂ほどは多くありません。しかし坂の上からの景色はとても美しく、冬の快晴の日にはここから富士山が見えることもあります。大手芸能事務所「ホリプロ」も坂の途中にあり、たまに芸能人の姿を見かけることもありますよ。
ー 小規模なドン・キホーテ「ピカソ目黒駅前店」 ー
権之助坂を下り始めてすぐ左手に「ピカソ」と書かれた看板を掲げる店があります。看板の傍らにはどこかで見たことがあるペンギンが…?この「ピカソ」、実は都心タイプのドン・キホーテなのです。郊外にあるドン・キホーテと比べて若干店舗の規模が小さいですが、日用品や雑貨、食料品などが安く販売されているので、お得に買い物をしたい場合には重宝することでしょう。
ー 256もの店舗が集結「権之助坂商店街」 ー
権之助坂には「権之助坂商店街」という商店街があります。通り沿いに256もの店舗が集結。その8割ほどは飲食店で、周囲のオフィス街の人々のランチの場として賑わいます。夜は帰宅途中の人々が夕食に立ち寄る姿が多く見られ、外食の環境は充実していると言えるでしょう。商店街の一部にはアーケードが設置されているので、雨の日でも濡れずに歩けるのがポイントです。
目黒は「ラーメンの激戦区」と言われていますが、この権之助坂商店街にも多くのラーメン店が軒を連ねています。昔からの有名店や、新興の店まであり、ラーメンのジャンルも様々。行列を作る店も多く見られます。自分好みのラーメン店を見つけるために食べ歩くのも、きっと楽しいですよ。
ー 桜の名所「目黒川」 ー
目黒通りの権之助坂を下っていくと、橋が見えてきます。目黒川にかかる「新橋」です。目黒駅からこの目黒川までは、徒歩5分ほど。この辺りまでは家賃も高めの物件が多いのが特徴と言えるでしょう。
ちなみに目黒川沿いには桜の木が植えられています。春になって桜が咲くとライトアップがされ、幻想的な雰囲気が広がります。目黒川は、桜の名所としてとても人気があるスポットなのです。
ー 生活に密着した店舗が多い「大鳥前商栄会」 ー
目黒川を超えて山手通りまでの区間は、目黒通り沿いには「大鳥前商栄会」という商店街があります。先程通ってきた権之助坂商店街の賑やかな雰囲気とは変わり、とても落ち着いた雰囲気。大鳥前商栄会は、ドラッグストアや生鮮食品を扱う店、クリニックなど、生活に即した店や設備が多いのが特徴です。
昔ながらの個人経営の精肉店「肉の藤屋」。この辺りで唯一の精肉店です。精肉店ですので、もちろん肉の量り売りがされています。質の良い肉が扱われており、長年ご近所からの支持を集めています。藤屋はナムルやポテトサラダなどのお惣菜、メンチやコロッケ、お弁当も販売しています。安くて美味しいので、とても人気があるんですよ。
この辺りで唯一の鮮魚店「魚かま」。新鮮な魚を食べたいときには、こちらがオススメです。一番人気は刺し身。一皿500円というワンコインで、ボリューム感あるお刺身を購入可能。焼き魚用の切り身も安く販売されていますよ。
ー 山手通りと交差する「大鳥神社交差点」 ー
大鳥前商栄会を過ぎると、山手通りと交差する「大鳥神社交差点」にたどり着きます。この大鳥神社交差点は目黒駅から徒歩10分ほどの場所で、駅前から続く権之助坂がちょうど終わります。実はこの地点は路線バスの要衝。目黒駅から出発した路線バスは、目黒通りをそのまま進む路線の他に、山手通りを左右に分かれて進んで行くものもあります。
目黒通りから少し内側に入れば、一戸建てなど低層の建物が中心の住宅街が広がります。よく手入れが行き届いた住宅が多く、治安も良好。道路にもゴミが全く落ちていないので、地域でしっかり管理されているのが伝わってきます。
目黒センターの近くには「田道庚申塔群」があります。道祖神の中では比較的大型だということです。このように身近に歴史を感じられるスポットがあるのも、目黒エリアの魅力のひとつと言えるでしょう。
ー 創建1200以上の古刹「大鳥神社」 ー
大鳥神社交差点の一画に、交差点の名の由来となった「大鳥神社」があります。この大鳥神社は歴史が長く、西暦806年には少なくとも社殿は建立されていました。目黒区内で最も古い神社です。毎年11月には、江戸時代から続く酉の市が開催されています。その他、季節ごとの行事もあり、地域の人々の生活に息づいていると言えるでしょう。
ー 24時間営業が魅力「マルエツ目黒店」 ー
大鳥神社交差点で大鳥神社の向かい側に「マルエツ目黒店」があります。なんと24時間営業の店舗で、いつでも生鮮食品や日用雑貨などが購入できるのが魅力です。夜、仕事で遅くなって、飲食店が閉店してしまった後でも開いているのは心強いですね。惣菜コーナーも充実しており、疲れて自炊が出来ないときにも気軽に美味しいお弁当や惣菜を購入できます。
ー 目黒通りは別名「インテリアストリート」 ー
目黒通りの大鳥神社交差点から先のエリアは、とある業種のオシャレなお店が特に増えてきます。それはインテリア・家具のお店です。オーダーを注文できる店やアンティークショップ、世界各国のインテリアに至るまで、様々なタイプのお店が集結しています。そのため、目黒通りは別名「インテリアストリート」とも呼ばれているのですよ。
インテリアストリートは、オシャレな店先を眺めるだけでもとても楽しいです。お友達や大切な人へのプレゼントにピッタリな雑貨も多く販売されているので、オススメですよ。
ー 目黒駅東口エリアを街あるき ー
さて一旦、目黒駅に戻り、今度は目黒駅の東側エリアを散策していきましょう。目黒駅東側とされるエリアは、西側と比べて範囲はコンパクトです。隣駅の「白金台」駅が比較的近くにあるため、目黒駅圏の範囲が狭くなるのです。
目黒駅の東側エリアと西側エリアの違いは、他にもあります。坂がなだらかに続く西側とは異なり、東側は平坦な土地が広がります。アップダウンがないので、歩きやすいです。また雰囲気も、東側の方が落ち着いています。
高層マンションなど、集合住宅がとても多いです。駅に近い割には、おとなしい雰囲気なので暮らしやすいエリアであると言えるでしょう。単身者から子供がいるファミリー世帯まで、様々な世帯が集まるのが特徴と言えるでしょう。
「めぐみクリニック目黒」など、クリニックや処方箋薬局もこのエリアにはあります。近くに医療機関があるのは、もしもの時にはとても心強いですね。
近辺にはオシャレで高級なレストランもありますが、気軽に入れるファミリーレストランやコンビニもあります。気分に合わせてお店選びができるのは、とても嬉しいポイントではないでしょうか。
しばらく目黒通りを歩くと、首都高2号線の高架が見えてきます。そこから先は、白金台駅も生活圏に入るエリアです。
ー 本格点心が絶品「巧匠」 ー
そろそろお腹が空いてきたので、お昼ごはんにしましょう。今日は台湾点心の専門店「巧匠(チャオジャン)」でランチをいただきます。目黒通りと首都高2号線が交わる付近に立地するお店です。
こちらは、地元の方や周辺にお勤めの方にとても人気のあるお店です。ランチはなんと600円からと、かなりのお手頃価格。早速中に入って、注文をしましょう。
私が今回注文したのは「点心セット」。点心3種、半チャーハン、合鴨の冷菜、サラダ、スープ、杏仁豆腐がセットになってなんと1000円! 蒸したての点心は、肉汁が溢れ出てとても美味しかったです。デザートまでついているので、とても満足のいく内容でした。人気店である理由がよくわかりますね。
店内は落ち着いた雰囲気で、オシャレなアジアン家具で統一されています。半個室もあるので、友達と食事をする時に利用するとよいでしょう。スタッフさんもキビキビ作業しつつとても親切なので、気持ちよく食事ができますよ。
ー ちょっとした買い物に便利「まいばすけっと目黒駅東店」 ー
前述の「巧匠」と同じ建物には「まいばすけっと目黒駅東」もあります。目黒駅から少し離れたエリアで、牛乳や卵などを購入できるこのまいばすけっと目黒駅東店は、とても貴重です。買い忘れがあった時に重宝することでしょう。営業時間は8時から23時。夜遅くても買い物ができるのは嬉しいポイントですね。
ー アール・デコ様式の建物が美しい「東京都庭園美術館」 ー
目黒駅側から首都高2号線の高架の下をくぐったすぐ先には「東京都庭園美術館」があります。東京都庭園美術館は旧朝香宮邸であり、アール・デコ様式の瀟洒な本館と、芝生広場・日本庭園・西洋庭園の3つの庭園が楽しめます。特に本館は、個人のアール・デコ式の建物としてはとても保存状態もよく、国の重要文化財にも指定。当時の個人宅では珍しい鉄筋コンクリートが採用されているのも見どころです。
敷地内にはレストランもあり、美しい風景を楽しみながら食事を楽しめます。フレンチとイタリアンが融合したメニューで、庭園だけではなく、料理も目に鮮やかで堪能できることでしょう。
ー人気の理由に納得!暮らしやすい大人のオシャレな街 ー
今回は、住みたい街ランキング常連の「目黒」の街あるきをしました。目黒は駅の周囲はオフィス街ではありますが、商店街やスーパーマーケットもあり、駅から少し離れれば落ち着いた暮らしやすい街が広がります。オシャレな店も多く、大人が便利に暮らしやすい街と言えるでしょう。
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