ゲストハウスに住む前に要チェック!メリット、デメリットを詳しく解説。

比較的安価な料金で利用できる簡易宿泊施設・ゲストハウス。1人ではなく複数人で暮らす為、寂しさを感じることなく、人との繋がりを感じられる点で近年人気です。とはいえ、実際にゲストハウスで暮らしてみると、当然、デメリットもあります。

そこで今回は、ゲストハウスで知っておきたいメリット、デメリットについてご紹介します。シェアハウスや民泊との違い、特徴などを詳しく解説。これからゲストハウスでの暮らしを検討している方は参考にしてみて下さいね。

ゲストハウスとは?

ゲストハウスはホテルと違って、トイレやバスルーム、リビングが共用であったり、部屋も相部屋であったりする分、格安の料金で宿泊できるのが特徴でもあります。外観はさまざまですが、概して、町家や古民家をリノベーションした味わいのある建物が多いです。中には、カフェなどを併設している所もあります。

ビジネスホテルとゲストハウスの宿泊費用の違い(目安)は以下の通りです。

ゲストハウス ビジネスホテル
約2,000~4,000円/泊 約4,000〜5,000円/泊

表でも分かるように、ゲストハウスの場合、ビジネスホテルの約半分程。個室にこだわりがある人でなければ、格安のゲストハウスを選ぶ人が多いのも頷けます。

ゲストハウスとシェアハウスとの違い

ゲストハウスが「短期滞在」を目的にしたもの、シェアハウスが「長期滞在」を目的にしたものとよく言われますが、実際のところ明確な定義はないようです。一般的に、ゲストハウスは個室ではなくドミトリー(寮のような相部屋)が中心のユースホステルに似たタイプ。シェアハウスは1つの建物にそれぞれ個室があり、それ以外が共用というタイプが多いです。

日本では1980年代〜1990年代に端を発し、人気テレビ番組等の影響で2000年代にシェアハウスの人気に火が付き、その後さまざまな経緯を経て、シェアハウスの物件数は現在も増加中。

一方、ゲストハウスは2021年に開催された東京オリンピックに向けて、2015年頃から都内を中心に急増しました。ゲストハウスの利用者は、趣のある日本家屋が多いことに加え宿泊費も安く抑えられることから、外国人が多い傾向があるといわれています。多文化の交流を好むかどうかで、使い分けをするのも良いでしょう。

ゲストハウスと民泊との違い

また似たようで異なるゲストハウスと民泊。こちらの違いも気になるところです。まず運営スタイル、法律上の分類に違いがあります。ゲストハウスは先に触れたように、相部屋という形で町家や古民家風の施設に短期滞在する形態のものが多く、ゲストハウスを営業するにあたっては、1泊で複数組のゲストを迎えることができます。

民泊は、主に旅行者が一般の民家に宿泊することを指しており、1泊1組がほとんど。ゲストハウスよりも参入ハードルが低いため、設備が整っていない物件も少なくないようです。トラブルを回避する為にも、運営会社が正規のものかきちんと確認した方がよいでしょう。

システム的な違いはありますが、どちらも人との交流やその土地の文化を楽しめる点は共通しています。

ゲストハウスに住むメリット

ゲストハウスの特徴やシェアハウス、民泊などとの違いを見てきたところで、今度はゲストハウスに住む3つのメリットについて見ていきましょう。安いだけでなく、以下のような理由があります。

ゲストハウスに住むメリット①空間が広い

ゲストハウスは狭くて、あまり綺麗ではないイメージがあるかもしれませんが、昨今のゲストハウスは、ひと昔前とは違い、広々としたおしゃれな空間のところも多くなっています。相部屋ともなれば、一部屋に4〜8人位の場所が確保されていることも多く、旅館の和室や温泉宿の大部屋のような比較的広い部屋などは、空間が広いというメリットがあります。

中には、ユースホステルやドミトリールームなどのように、簡易的な二段ベッドのお部屋や狭いゲストハウスもありますが、広い部屋をより多くの人数で利用する方が1人あたりの料金が安かったり、荷物の多い外国人利用客などは、彼らが住む家のように、空間が広くて日本的要素の多いゲストハウスの方を好む傾向にあります。

ゲストハウスに住むメリット②個性豊かでおしゃれな建物が多い

最近では、築90年以上の古民家をリノベーションしたおしゃれなデザインのゲストハウスや、音楽や読書などを楽しめるカフェ・バーなどを併設したゲストハウスなど、個性豊かなゲストハウスも増えてきました。

近代的なカフェバーと日本庭園が入居した和洋折衷型のゲストハウスなどは、どちらの要素も楽しめていいですし、明治時代や大正時代の建物の雰囲気を再現したレトロなゲストハウスや個性派アーティストさんの世界観満載のゲストハウスなど、それぞれの空間を楽しめるのもメリットの1つといえます。

ゲストハウスに住むメリット③人との交流を楽しめる

人との交流を楽しめるのも、ゲストハウスに住むメリットの中では大きいといえるでしょう。1人でも楽しめるという人もたくさん居ますが、知らない土地では、誰かと話をすることで気持ちが上がったり、安心できたりもするもの。

旅行で訪れている場合、ゲストハウスのスタッフさんなどと話をすることで、その土地の観光の見どころやおすすめのお店なども詳しく教えてもらえることもありますし、より見識が広がります。

また、ゲスト同士で話が弾めばそれも楽しいですよね。交流スペースに行って思い切って話しかけてみると、そこからつながるご縁もあるかもしれません。外国人宿泊客との交流が生まれる可能性も高いといえるでしょう。英会話を勉強中の方は、いいブラッシュアップにもなります。

ゲストハウスに住むデメリット

ゲストハウスに住むメリットが分かったところで、今度はデメリットの方も見てみましょう。ゲストハウスに住むデメリットは、主に以下の5つが挙げられます。

部屋によってはトイレやバスルームがない

ゲストハウスにもよりますが、お部屋にトイレやバスルームがなく、水場は共用となっているところがほとんどです。ビジネスホテル等であればトイレやバスルームも気兼ねなく利用できますが、共用だとその場所が綺麗でない場合もあり、使うのが嫌になることも。虫に遭遇してしまったりする事もあります。

他の人と一緒だと落ち着いて使えない人にとっては苦痛かもしれません。また、ビジネスホテルのようにアメニティが用意されていない所も多いので、そういった不自由さをデメリットと感じることもあるでしょう。

利用者との年齢差で壁を感じる時がある

ゲストハウスの利用者は主に10代、20代の若年層が多いといわれており、その割合は約7割を占めます。世代を問わずいろんな人と交流したいという人や、同じ若年世代であればまだしも、歳が離れている場合、話が合わなかったり、お互いに毛嫌いしてしまうこともあるかもしれません。

そもそも人と関わりたくないという人や、10代、20代の人の中には、マナーをわきまえない人も居たりと、若年層が多いことがデメリットと感じる人も少なくないようです。

テレワークに集中しづらい

近年では、日中のワーキングルームとして使用できる個室のゲストハウスもありますが、Wi-Fi環境等の設備が整っていない場合、テレワークに集中しづらいというデメリットも否めません。いざ仕事や勉強に集中したいと思っても、周囲に人がいると気が散ってしまったり、つい違うことに時間を費やしてしまったりすることも。

中には、カフェスペースもあってWi-Fi環境も整った集中しやすいゲストハウスもあるようですが、そのような設備の整っていないゲストハウスであれば、静かな環境でテレワークが行えないことも多々ありますので、対策としては、完全個室でテレワークにも適したゲストハウスを選ぶか、コワーキングスペースと併用するなどがオススメです。

人間関係のトラブル

ゲストハウスなど、相部屋形式の場所では、人間関係のトラブルも発生しうるのは気に留めておく必要があるでしょう。価値観が合う人、常識のある人であればぶつかることもないかもしれませんが、全員が自分の性格に合うとは限りません。

もし「この人とは関わりたくない」と思っても、ゲストハウスではコミュニケーションを取る場面も出てきます。一緒に住む相手が周囲への配慮を欠くタイプであれば、できるだけ関わりたくありませんし、イライラしてしまったり、苦手に感じたりもするでしょう。

洗濯が終わったら、速やかに取り出す等、共用スペースではできるだけ周りの人に配慮し、人間関係のトラブルを招かないようにしたいですね。

セキュリティの問題

複数人との相部屋ともなれば、気になるのがセキュリティ問題。ゲストハウスには貴重品を管理するBOXのようなものは設置されておらず、物が紛失しても、完全に自己責任となってしまいます。うっかりテーブルの上などに置きっ放しにしてしまうと、盗難に遭ってしまう可能性が高くなりますよね。

中には素行の悪いバックパッカーもいるので、貴重品管理には十分に注意しなければなりません。南京錠を付けて保管できるロッカーがあるゲストハウスであればいいですが、ロッカーに入りきらないパソコンなどは、フロントで預かってもらうのがベストかも。毎回外出する度に預かってもらう手間が発生する点がデメリットともいえます。

また、普通であれば盗られないようなもの(靴や食べ物等)でもこっそり盗まれることがありますので、そこは気を付けたいところです。

マンスリーマンションならプライベートも重視できる

ゲストハウスのメリットは、人との交流が図れる点や空間の広さといえますが、共に暮らす相部屋の住人の音に悩んだり、セキュリティ上の問題や人間関係のトラブルも起こりうるのは他人と一緒に住む上では避けられない部分でもあります。

そんなゲストハウスのデメリットをカバーできるのがマンスリーマンションです。マンスリーマンションなら個室なのでプライベート空間が保て、一人暮らしでありながら、ゲストハウスのメリットも兼ね備えています。

家具家電付きで、手軽に入居ができますし、入居審査もゲストハウスと同様、通常の賃貸物件よりもゆるめです。敷金も礼金も不要のマンスリーマンションで、快適な新生活を送りませんか。

この記事を書いた人

きくまろ/Webライター

ライター歴:約6年、趣味:ミニチュア作り。最近ハマっていること:自然散策と神社仏閣巡り、美味しい店探し。