【事例付き】物件内見で見逃しやすい15の注意点!全て紹介。

「間取りが気に入って選んでみたけれど、電車の音がうるさい」
「時間がなくて内見せずに決めたら、水回りが臭う物件だった」

お部屋選びで失敗した経験を持つ方は少なくありません。長く住み続けることが難しく、短期間で引っ越しを検討せざるを得ないケースもあるでしょう。せっかく住むのなら、後悔するようなお部屋は避けたいもの。そこで重要になるのが内見です。

今回の記事では、内見で見るべきポイントをご紹介します。見逃しやすい15の注意点を集めました。ステキな物件と出会うために、ぜひ参考にしてくださいね。

内見の基礎知識

まずは、内見とはどういったものなのか基本的なことを把握しましょう。また内見時にあると便利なグッズもご紹介します。

お部屋選びに失敗しないための大切な工程

内見では、お部屋の状態や周辺環境を自分の目でチェックします。お部屋選びに失敗しないための大切な工程なのです。「時間がない」「遠方で行くのが大変」など、出向くのが困難な方もいることでしょう。しかし住んでから後悔しないためにも、内見はぜひおこなっておきたいもの。実際に自分の目で見ることで、図面や写真だけでは伝わりにくい雰囲気や細かいところに気づけますよ。

内見に費用はかかりません。また内見したからと言ってすぐに契約する必要はないので、安心してくださいね。契約するのは、気になる複数の物件を見て比較してからでも遅くありませんよ。

内見時にあると便利な持ち物

不動産会社のスタッフの説明をただ聴いているだけの内見では、他の物件と比較がしにくいものです。内見時にあると便利な持ち物一覧を参考にして、積極的に参加しましょう。

持ち物 用途
カメラ 室内の様子や窓からの眺めなどを記録
コンパス 部屋の向きを確認
水平器 部屋の歪みを確認
メジャー 家具を置くスペース、廊下の幅などを計測
メモ帳・筆記用具 気になるポイントをメモ

カメラはスマホで代用もできますね。コンパスや水平器もスマホのアプリで代用できることもあるので、使いやすいものを選ぶのがおすすめです。メモはスマホで文字入力するより手書きのほうがスムーズにできる方は、筆記用具も合わせて持っていきましょう。

意外に忘れがちなのが、内見当日の服装です。1日に何件も物件を見て回ることも珍しくありません。動きやすい服装にしましょう。また室内へはスリッパへ履き替えるため、脱ぎ履きしやすい靴で行くと内見中の移動が楽にできますよ。

事前準備と当日の流れ

内見を万全の体制でできるよう、事前準備をしましょう。お部屋探しの条件は、どのような優先順位を付けていますか。自分がお部屋選びで重視するポイントを見直します。内見では、お部屋選びの条件を満たすかどうかをチェックすることが大切です。また、不動産会社のスタッフに何か聞いておきたい内容もあるでしょう。確認漏れや聞き逃しをしないために、チェックリストを作っておくのがおすすめです。

内見が初めての方は、当日の流れがイメージできず不安に思うことも。当日のおおまかな流れをご紹介しますので、安心してくださいね。

内見しようと思ったら、まずは不動産会社に予約をします。内見当日は予約した時間に不動産会社を訪問。物件の説明を受けた後、不動産会社のスタッフと一緒に内見です。間取りや内装、周辺環境などをチェック。内見が終わった後は不動産会社に戻り、今後について説明を受けます。説明内容は、契約の期限やお金が発生する時期などです。納得できる物件が見つかったら、期限までに契約しましょう。

内見時に見逃しやすいポイント・室内編

内見時に見逃しやすいポイントを詳しくご紹介します。まずは室内。内装のきれいさや窓からの眺めに圧倒されて、「何も覚えていなかった・・・」とならないためにも、しっかり見ていきましょう。

物件の向き

お部屋の方角は、室内を模様替えなどをしたとしても変えられるものではありませんよね。物件の向きつまり、大きな窓がある方角を方位磁石を使ってチェックしましょう。方角によって日中の日当たりは異なります。

方角 特徴 オススメの方
朝日がよく入る 日中は外出する方
西 午前中は日差しが入りにくい
朝はゆっくり寝て過ごしたい方
活動時間帯が午後の方
一日中日差しが入り、明るく温かい テレワークやオンライン学習が多い方
日差しが直接入らないので、明るさが控えめ
夏は他の方角に比べて暑くなりにくい
朝はゆっくり寝ていたい方
暑さが苦手な方

物件の方角と特徴、向いている方を一覧にしました。室内への日差しの入り方は、間取りに左右されることが多いものです。物件の向きと合わせて、室内の明るさも確認すると良いでしょう。

間取り

間取りも図面を見ているだけでは、把握しづらいものです。実際に見ることで、そのお部屋での暮らしをより具体的にイメージできるでしょう。

内見では、キッチンの広さやコンロの種類を見ておきましょう。コンロがガスかIHかによって、用意する調理器具は違います。シンクや調理スペースの大きさは十分でしょうか。一人暮らし向けの物件では、コンパクトサイズの場合がよくあります。外食やコンビニで済ますなら不便さは感じないかもしれません。

しかし自炊をする予定なら、キッチンはある程度の広さがあると良いでしょう。備え付けのコンロがある場合は、口数を確認してください。料理をスムーズに進めるには、2口以上のコンロがおすすめです。

コンセントの位置や数もチェックポイント。スマホやパソコン、テレビなど電源が必要なものはたくさんあります。数が少なかったり家具が起きにくい位置にあったりしていると、今後の生活に支障が出る恐れも。コンセントの位置が不便なときは延長コードで対処できるかどうかも見ておくと安心です。

家具家電を置くスペースがきちんと確保できているかをチェックします。もともと持っているベッドやソファなどの大きな家具の持ち込みを予定している方もいることでしょう。内見時がサイズ確認の絶好のチャンスです。室内の大きさをしっかり計測してメモしましょう。計測には持参したメジャーが役立ちますよ。

寝室や玄関に収納スペースが備え付けられている間取りは、その大きさも忘れずに見てくださいね。備え付けのクローゼットが小さすぎるケースもあり、収納場所に悩むかもしれません。シューズボックスがない間取りでは、靴を置くスペースがあるかを確認しましょう。家事動線は問題ないでしょうか。洗面所やベランダ、キッチンなどへの移動しやすさをチェックし、家事にストレスを感じない構造になっていることも大切です。

窓を開けた時の様子

窓を実際に開けてみましょう。閉め切った状態で気にならなくても、窓を開けると異変に気がつくかもしれません。たとえば、風通し。窓を開けて室内にきちんと外からの空気は入るでしょうか。風が入りにくい間取りだと、室内に湿気がこもりやすくカビの原因に。空気の流れがあるかをチェックしましょう。

お部屋からの景観も大切です。窓を開けたときに隣の建物との距離や見える景色は、納得できるものでしょうか。隣の建物がすぐ目の前では、覗かれそうで窓を開けづらいですよね。隣の建物と近すぎる物件では、洗濯物をベランダで干すのもためらうことでしょう。

窓を開けたときに、外の臭いや音も確認してください。車や電車の走行音が響いたり、変な臭いが漂ったりしていないかをチェックします。換気をするために、窓を開けることもありますよね。外の臭いや音が気になる物件での暮らしは、窓を開けることがストレスの原因になるかもしれません。外の様子をチェックしたついでに、窓の大きさを測るのがおすすめです。カーテンサイズが入居前に把握できますよ。

家具の搬入経路

家具の搬入経路も意外に見落としがちなポイントです。大きさを測り「置ける!」とわかっても、室内に持ち込めなければ意味がありませんよね。搬入経路が確保できない場合、ベランダから入れる方法もありますが、引っ越し費用がかさむ要因に。出費をおさえるためにも内見時にチェックしましょう。

まずはドアの開き具合。どれくらいの幅が開くのか、測ります。取手があるドアは開く幅が狭くなる点に注意してください。次に玄関から家具を置きたい位置までの廊下の幅も忘れずに計測しましょう。最後に共有スペースもチェックしてくださいね。エントランスからお部屋までの廊下の幅とエレベーターの大きさを見ておきましょう。エレベーターがあってもコンパクトサイズのタイプでは、大きな家具を搬入できない可能性があります。

内装

内見中は今後の生活をイメージして楽しくなっていることも多く、細かな点に気がつかないケースも珍しくありません。内装を隅々まで見て、気がかりに思うことがないかをチェックするようにしましょう。

物件の玄関ドアを開けたときや室内を見学しているときに、変な臭いがないかを確認してください。室内をクリーニングしていても、前の住民の生活臭が残っている場合があります。お風呂やトイレ、キッチンなどの水回りは湿気がたまり、臭いが出やすい場所です。排水溝も臭いの発生源なので、異臭がないかを入念に確認します。

湿気は水回りだけにたまるものではありません。風通しが良くない部屋は、室内全体に湿気がたまりやすいもの。壁紙が変色していたりカビが発生していたりしていないか、端の方までしっかり見ましょう。クローゼットやキッチン下の収納スペースなど、扉があるところも開けて確認することをおすすめします。

見えにくいところこそ、要チェックポイントです。窓に結露跡があるかどうかも確認しましょう。結露が出やすい部屋は、カビが発生しやすくなったり湿気もこもりやすくなったりします。健康面から見てもあまり好ましくありません。壁紙に異常がないかと確認することが、快適な暮らしに繋がりますよ。

室内の構造の歪みもチェックしてください。歪みは、目視ではなかなか分かりづらいものですよね。そのようなときに役立つアイテムが水平器です。内見時にあると便利な道具でご紹介しました。床に置いたり柱に当てたりして測ります。まっすぐか歪みがあるのかが一目でわかる便利なアイテムです。

ドアに変な引っかかりがなないか、スムーズに動くかを実際に開け閉めをしてみましょう。ドアに隙間がないかも合わせて見ておくことも忘れないでくださいね。ドアに隙間があると室内の空気が漏れやすいので、冷暖房で部屋を温めたり冷やしたりする効率が下がります。電気代が高くなる原因にもなるため、隙間がない部屋を選んでくださいね。

室内に修繕跡がある場合は、不動産会社のスタッフに「何を直したのか」を尋ねてみましょう。カビによる変色の修繕跡なら、湿気が溜まりやすい部屋のような判断ができますよ。

スマホの電波

スマホを室内で取り出してみて、電波状況をチェックしておきましょう。スマホは日常生活には必要なものです。お部屋での使い勝手が悪いと、ストレスが溜まることに。問題なく使えることを内見時に確認します。

電波状況が良くない場合の対処方法があるので、その他の条件とも照らし合わせながらお部屋を選びます。お部屋でのスマホの電波が良くないときは、インターネット回線を使用したIP電話の契約を検討しても良いでしょう。ただしIP電話は110番や119番などの緊急通報、フリーダイヤルに繋がらないことがほとんど。IP電話の繋がらないところへかけるには、スマホの電波がつながるスポットまで移動してから電話するようにしましょう。

ガスや排水の種類

ライフラインの状況も生活に関わるポイントなので、内見時はしっかり見てくださいね。たとえばキッチンのコンロは、都市ガス・プロパンガス・IHの3パターンが考えられます。コンロが未設置の物件では、自分で用意しなくてはいけません。同じガスコンロでも都市ガス用とプロパンガス用では、使える種類が異なるため注意しましょう。間違った種類のコンロを使うと、事故や故障の原因になってしまいます。

調理グッズもコンロの種類に関わってくるので、内見では忘れずにチェックしましょう。フライパンや鍋など、コンロで温めて使うものはガス専用・IHガス兼用・IH専用に分けられます。持っているグッズがガス専用で、住みたいお部屋がIHコンロの場合。もともと持っているものは使えないので新たに買い揃えなくてはいけません。引っ越しだけでも費用がかかりますが、さらに出費がかさみますね。

上下水道が完備された地域かどうかを内見のタイミングで確認しておくと、入居後の水道料金が把握しやすいでしょう。下水道が通っていない地域では、下水道料金が発生しませんよ。

建物の構造

建物の構造もお部屋での暮らしに影響します。見るべき主なポイントは防音性、遮音性、耐震強度の3つです。遮音性は壁の厚みに影響されやすいもの。壁に耳を当ててみましょう。隣や上下階、外からの音がどれくらい防げているのか、防音性を確かめます。壁を軽く叩いてみて、音の響く様子を聞くのも良いでしょう。

遮音性を確かめるには、自分のスマホを部屋で鳴らす方法があります。簡単にチェックできるので、内見でぜひやってみてくださいね。スマホを鳴らした状態で、外の廊下やベランダ出ます。ドアを閉めたとき、どれくらいの音が漏れているのかを聞きましょう。ほとんど聞こえないようなら、遮音性に問題ありません。もし音が少し漏れるようなら、隙間テープを貼ったり吸音マットを引いたりなどの対策がおすすめです。

地震発生が多いエリアに住む場合は、耐震強度もチェックしておきたいところ。木造・RC(鉄筋コンクリート)造・SRC造(鉄筋鉄骨コンクリート)の工法による強度の違いを気にする方も多くいますよね。1981年以降に建てられた物件は、「新耐震基準」を満たしているため安心感が大きいでしょう。1981年よりも前に建てられた物件でも、基準をきちんと満たしているものも多数あります。耐震強度についても不動産会社のスタッフに確認しておくと安心ですね。

内見時に見逃しやすいポイント・屋外設備編

続いて、内見時に見逃しやすいポイントの屋外設備編です。室内の様子だけでもたくさんチェックするところがあり、うっかり忘れやすいもの。屋外の設備も室内と同じように入念に見てまわりましょう。

宅配ボックス

ネットショッピングをよく活用する方は、宅配ボックスの有無をぜひチェックしておきましょう。日頃から不在にすることが多い方は、宅配ボックスがあると再配達を依頼する手間が省けるので便利ですよ。

実は、宅配ボックスは防犯対策にも有効な設備。始めて一人暮らしをする方や女性の方など、セキュリティ面を重視するなら宅配ボックスがある物件を候補に入れてみませんか。宅配ボックスは不在時にしか使えないものではありません。在宅時でも荷物を入れてもらえるので、業者と会わずに受け取りができます。

ただし宅配ボックスは共用の設備。早めの荷物回収やコインロッカーのように私物置き場にしないなどの配慮が必要です。あまりにも大きな荷物や受け取り者のサインが必要なものには利用できない点にも注意してくださいね。

駐輪場・駐車場

駐輪場や駐車場についても自分の目で見て確認しましょう。まずはそもそも駐輪場や駐車場があるのかということ。もしなければ、近隣に駐車場や駐輪場がないかを探す必要があります。駐輪場があっても駐車場がない物件は多いですが、車を保有しないなら特に問題はないでしょう。

バイクを駐輪場に停めたい方は、内見時に自転車以外も利用できるのかを確認してください。バイクは音や排気ガスが出るので、駐輪場には置けないと規定している物件もあります。なかには駐輪場を使用するには月額料金が発生するケースも。料金についても聞いておきましょう。駐輪場には屋根があるかどうかも合わせて見ておくのもおすすめです。大切な自転車を濡れずに置きたいですよね。

駐車場の利用を検討している場合は、確認事項がたくさんあります。駐車場の形式や車高の制限、月額使用料などが考えられるでしょう。機械式や砂利など、さまざまな駐車場があるので、自分が納得して利用できるのかを見てくださいね。

共用部分

賃貸物件なので、複数の人が一緒に利用している建物です。共用部分のチェックも忘れてはいけないポイントに。廊下やエレベーター、駐輪場などに清潔感があるでしょうか。汚れやゴミがそのままになっている物件は、管理が行き届いていな恐れも。住民も「共用部分をキレイに使おう」という意識が低い可能性も考えられるでしょう。駐輪場の自転車カゴにゴミが溜まっていないことも確認してくださいね。目立たない場所にまで管理が行き届いているかを判断できますよ。

ゴミ捨て場の位置や管理状況も見てみましょう。ゴミ捨て場も管理が行き届いているかをチェックでき、住民の考え方が現れやすいポイントです。カラスによって荒らされていないか、決められている日に出しているのかを見てくださいね。ゴミ出しの分別ルールや出す日を守らない住民が多い物件は、入居後に何らかのトラブルが発生する可能性もあるかもしれません。気持ちよく過ごせるようマナーを守れる人がいる物件を選びたいですよね。

外壁や基礎部分のキズについても、外の設備をチェックしたときに合わせて見てください。もしヒビが修繕されずにそのままの状態では、雨水が中まで入っていることも。内部の構造が腐食し、建物全体の強度に不安が残ります。

内見時に見逃しやすいポイント・周辺環境編

最後に、内見時に見逃しやすいポイントの周辺環境編です。選んだ物件に長く住むので、建物の周辺環境も「快適な暮らしができるか」を左右する大切な要素に。内見時に実際に歩いてみるとより具体的に把握しやすいでしょう。

交通の利便性

毎日の通勤通学に使う駅までの距離や所要時間を測ってみましょう。交通量の多い交差点では、信号待ちの時間が意外に多いかもしれません。タイミング次第では、想定よりも長く待つ場合も。また地図では、地形がどのようになっているのかまでの把握は難しいですよね。

もしかすると、物件から駅までは長い上り坂が続いているかもしれません。毎日長い坂道を上って、電車に乗るのはとてもつらいですよね。自転車で移動しようにもペダルを漕ぐのもやっと。最寄り駅までの地形を見て、無理なく暮らせるのかを検討してください。

物件の近隣に踏切がある立地は、通行できるまでの時間を測ってみるのもおすすめです。「開かずの踏切」と呼ばれる、1時間あたり40分以上も締まったままの踏切が、都市部を中心に存在しています。もし選んだ物件の近くに「開かずの踏切」があったら、自由に移動がしづらく毎日の生活に支障がでてしまいます。

なかなか開かない踏切の前で「いつになったら通れるのか」と思いながら待つのは、大きなストレスに。せっかくの新生活を過ごすためのお部屋探しですから、ストレスが少ない立地を選びましょう。

バス停もお部屋の近くにあると便利ですよ。電車では乗り換えが必要な場所でも、バスなら乗り換えなしでアクセス可能なケースもよくあります。交通の利便性の良さをぜひチェックしてくださいね。

生活の利便性

選んだ物件で暮らすには、生活に必要なお店が近隣になくては毎日が成り立ちません。スーパーやコンビニ、ドラッグストアなど、気軽にお買い物ができる場所はお部屋から近いところにありますか。実は、「スーパーとドラッグストアがある」というだけでは、安心できません。営業時間や休業日も忘れずにチェックしておきましょう。

お部屋の目の前にスーパーがあっても閉店時間が19時だったり日曜日が休業日だったりするケースもあります。自分が利用可能な時間帯にスーパーやドラッグストアが開いていれば、生活がしやすいですね。最近ではドラッグストアでもスーパーのような品揃えの店舗も増えています。スーパーやドラッグストアの店内の様子も内見のタイミングで見ておくのがおすすめですよ。

飲食店の充実度も毎日が忙しい方にとっては大切なポイントに。自炊する時間がないと外食やテイクアウトが食事の支えですよね。さまざまなジャンルの飲食店があるエリアを選ぶと、外食が続いても食べ飽きないメリットがあります。テイクアウトに対応したお店も、家でゆっくりくつろぎながら食事ができるので嬉しいですね。

もしものときの備えについても確認しておきましょう。内科や歯科などのクリニックはお部屋の近隣にあるでしょうか。体調を崩したとき、クリニックが遠く離れた場所にしかなければ、診察を受けに行くだけでも一苦労。お部屋から歩いてすぐに来院できるところにあれば、安心感があります。

子育て世帯にとっては、子どもに関連した施設もぜひ確認してください。公園・保育園・幼稚園・学校までの距離、車の交通量など、親目線で気になるポイントをチェックしましょう。子どもが安心して暮らせる街、子育てしやすい街で暮らしたいですよね。公園は、設置されている遊具や広さも合わせて見ておくと、どれくらいの年齢層の子どもに向いているのか把握しやすいでしょう。

音・臭い

長く住み続けるため、周辺環境の音や臭いも快適に暮らせるかどうかに大きく影響します。駅に近いお部屋は交通の利便性が良いですが、線路に近すぎる場合は注意が必要です。早朝から夜遅くまで電車の音が響くでしょう。

物件の防音性能を確かめるために、窓を締め切った状態で、電車の音を聞いてみてくださいね。線路に近いお部屋の懸念点は音だけではありません。レールから巻き上がるホコリが外干しする洗濯物についてしまうかもしれません。室内に洗濯物を干すスペースがあると、ホコリが気になるときは部屋干しができますよ。

線路と同じように幹線道路や高速道路に近いお部屋も音の問題があります。車がたくさん通るため、エンジン音が1日中聞こえるでしょう。特にテレワークやオンライン学習が多い方にとっては、静かな環境は大切ですよね。車の音が暮らしに支障がないことをみましょう。交通量の多い道路に近いお部屋は、排気ガスが多く洗濯物に臭いがつくかもしれません。線路に近い部屋と同様に、室内干しを検討するほうが良いケースもあるでしょう。

消防署や警察署、総合病院に近いお部屋は、緊急車両の音がストレスに感じる可能性があります。緊急車両は24時間365日、どのタイミングで出動するかはわかりません。閑静な住宅街での暮らしをイメージしていたのに「いつもサイレンが響いてうるさい」と後悔することが起きるのです。

工場に近い場合、臭い漂っていたり音が周辺に響いていたりしていませんか。実際に聞いたり臭いを確認できたりするのが、内見の大きなメリットです。工場の加工物の独特な臭いが気になってしまうと、換気をしたくても窓が開けられないでしょう。ラジオ体操や搬入トラックのエンジン音など、工場ならではの音についても確認してください。快適な暮らしを実現するために、些細なところまでチェックしましょう。

治安

これから住む街では、安心安全に暮らしたいと思うものです。では、どのようなポイントに気をつけると良いのでしょうか。治安面でまず確認しておきたいのは、反社会組織の事務所が近隣にないこと。何らかのトラブルが発生する可能性だけでなく、いざこざに巻き込まれる恐れもあります。

近隣住民の様子も見てみましょう。隣や上下階に住んでいる人はどんな人なのか、ある程度わかっていると安心して入居ができます。不動産会社のスタッフに前の住民の退去理由を聞いてみるのも1つの方法です。たとえば「上の階からの生活音が大きすぎた」「隣の住民とトラブルになった」などの退去理由。入居後に自分もその揉め事の中に入ってしまうかもしれません。そのため、明らかにトラブルになりそうなお部屋は避けたほうが無難です。

歓楽街に近いお部屋も治安面では不安があります。夜遅くまで人通りが多くにぎわっているため、落ち着きのある暮らしを希望する方には向いていないでしょう。夜間の帰宅途中に、お酒を飲みすぎた人に出会う確率も高まります。「安心して暮らせること」を優先順位にして探すなら、閑静な住宅街がおすすめですよ。

マンスリーマンションなら「お試し住み」で周辺環境のチェックも可!

「内見で周辺環境はチェックしたけれど、別の時間帯はどんな様子なんだろう?」「外の音が多少気になるけれど、本当に住みづらいレベルなのか判断できない・・・」

そのようなお悩みがある方は、マンスリーマンションで「お試し住み」をしてみませんか。周辺環境をじっくりチェックするには、住んでみて体験することが一番の近道です。実際に住むからこそ、そのエリアの本当の良さが実感できますよ。マンスリーマンションでは1ヶ月や2ヶ月の短期契約ができるので、周辺環境が把握できたあとに本格的な引っ越しも可能です。

「広めの間取りにちょっと住んでみたい」のようなお試し住みもできます。家具家電がそろっているので、自分で用意する手間がありません。敷金礼金も不要で、初期費用も抑えられます。入居手続きも簡単なマンスリーマンションで、手軽に新生活を始めてみましょう。

この記事を書いた人

澤田なつ/Webライター

2016年2月までCADオペレーターとして自動車部品の図面作成をしていました。2019年からフリーランスのWebライターとして活動しています。
執筆するときは「読者が知りたいことに寄り添える内容になっているか?」を意識しています。資格は、2級ファイナンシャル・プランニング技能士と簿記3級、図書館司書を持っています。
小学生の娘が2人います。趣味は裁縫で、娘たちが好きなアニメのコスプレ衣装を作ることが好きです。
着付け師範の資格を2012年に取得しており、講師経験もあります。最近では着付けの様子を動画で撮って、Instagramに投稿することにはまっています。