街歩き「大塚」|今も昔も変わらぬ、都電の風景が見られる街|vol30
暮らす前に、知っておきたい街のこと。マンスリー48のスタッフが実際に歩いて、住みやすさを紹介する「街歩きシリーズ」。今回は大塚駅の周辺を散策してみました。
山手線の停車駅ながら、どこか控えめな印象の大塚駅。いつもは通り過ぎてしまう駅の1つです。
私の記憶では繫華街のイメージだったのですが、ちょっと間違えていました。今回はじめてゆっくりと大塚の街を巡り、「次は大塚を目当てに再訪しよう!」と思うくらい街の魅力に惹かれました。
ー「大塚駅」が文京区大塚にない理由-
Googleマップで「大塚」と検索すると、「文京区大塚」が出てきます。でも「大塚駅」と検索すると「豊島区南大塚」と表示され、場所も全然異なります。どういうことなのでしょうか?
実は「大塚」という地名はもともと「文京区大塚」が歴史的な地名で、大塚駅がある場所はもともと西巣鴨に属していたそう。
本来は文京区大塚に大塚駅ができるはずだったのですが、反対運動などの影響で急遽現在地へルート変更。ただしすでに巣鴨駅ができることが決まっていたことから駅名はそのまま「大塚」が採用されたそうですよ。だから大塚駅横の交番は「巣鴨警察署」なんですね。その後駅名に合わせて地名を「北大塚」と「南大塚」へ改定されたようです。
だから地図でみると大塚の北側に「南大塚」があります。おもしろいですね。そんな大塚の不思議な歴史にふれながら、さっそく街歩きに出かけてみたいと思います。
ーのどかな街から「池袋」までは3分、新宿、渋谷も1本ー
ホームは1つで、1番線には内回り(池袋・新宿方面)の電車。2番線には外回り(上野・東京方面)の電車が到着します。
改札の外にもキオスクがあります。 中と外どちらにもあるのは便利ですね。さすが山手線の駅なだけあります。
都電荒川線ののどかな風景を見ていると、都心といえども郊外にいるようなのんびりした気持ちになります。
大塚駅には、JR山手線と都電荒川線の2路線が乗り入れます。しかしながら、世界3位の乗降数と言われるターミナル駅「池袋」まではわずか3分。「新宿」へは12分、「渋谷」へは19分と山手線沿線の主要駅へ乗り換えなしでアクセスでき、とても便利なんです。
また徒歩8分の場所に「新大塚駅」もありますので、住む場所によっては山手線と都電荒川線、丸の内と3路線を利用できますよ。
こちらは大塚駅北口「イロノワヒロバ」にあるタクシー乗り場。この辺り一帯は「光のファンタジー」をテーマに再整備されたそうです。2021年3月27日に竣工したばかりなので、とてもキレイ。どおりで、昔ちらっと見た大塚駅のイメージと違うはずです。
夜にはLEDで広場全体がカラフルに彩られ、広場を幻想的に照らします。季節ごとに色が変わるようで、昨年のクリスマスには特別バージョンでライトアップされたようですよ。
また東京で唯一残る都電荒川線は、三ノ輪橋から早稲田を結んでおり、「大塚駅」は唯一山手線と接続する駅としても知られています。
のんびりと街中を走行するノスタルジックな風景に思わずカメラに手がのびます。
都電は改札などはなく、バスのように前払い制で降りたいときにボタンを押して降りるシステム。大塚駅前の人通りが多い場所でも、線路を渡る際の踏切はないんですよ! ちょっと驚きました。
電車が走行する際には、「チンチ〜ン」の音が合図のしるし。
社内は学生さんからご年配の方まで利用者も多く、時間帯によっては乗り切れないこともあるのだそう。時間に余裕を持ってお出かけしてくださいね。
ー北口エリア|生活用品のお買い物からグルメ、ハシゴ酒も楽しめるー
立ち食いカウンタースペースもあるため、忙しいビジネスパーソンに人気のお店。都電荒川線の線路脇にあり、なかなかの風情を醸し出しています。
北口エリアのスーパーとドラッグストアは徒歩3分圏内
こちらは大塚駅北口から徒歩2分にある「まいばすけっと」。駅前ながら、通常の「まいばすけっと」に比べると広々とした店内で、品揃えも充実しています。深夜0時まで開いているため、帰りが遅くなっても帰宅ついでにおつまみなどをサクッと購入できますよ。
ココカラファインといえば、都心のキレイなビルに入っているイメージ。でもここ大塚ではやはり味わいのあるビルなんですね。先ほどのまいばすけっとからも徒歩1分の距離なので、お買い物導線もスムーズです。
飲食店から病院まで街の暮らしを支える商店街
大塚駅には、北口に「大塚銀の鈴通り商店街」、南口に「サンモール大塚商店街」と2つの大きな商店街があってとても便利。こちら「大塚銀の鈴通り商店街」は、大塚駅北口前から全長約500mに渡る大きな商店街です。
飲食店はもちろん、スーパーマーケットやファッション、フィットネスジム、病院など大小さまざまなお店が軒を連ねています。地域密着型のスーパーでは、お手頃価格の新鮮野菜が手に入りますよ。
焼き鳥が美味しい大衆居酒屋「鳥忠」。大塚の雰囲気にぴったりな店構えで、外観からしてそそられます。メニューは焼き鳥だけでなく、お刺身やうなぎなどの鮮魚も食べられます。
また意外にもランチにも定評あり!メインに味噌汁、納豆、小鉢、お漬物もついて800円もしないそうですよ。お店の中も昭和の雰囲気たっぷりの味よし、コスパよしのお店です。
メディアにも度々取り上げられている、ファッション激安リサイクルショップ「たんぽぽハウス」。店頭に行ってみると、噂どおりTシャツやブラウスなどが100円から品揃えされていました。店内に入ってみると、状態の良い服はだいたい500円くらいからで、いっても1,000円以下の商品がほとんどでした。
思った以上に広く品揃えも豊富なので、じっくりと探せばお気に入りの1着に出会えるかもしれませんよ。
大塚駅前で人気の行列店「天下寿司」と「ぼんご」
大塚駅に来たら立ち寄りたい!人気の行列店「天下寿司」と「ぼんご」。たっぷりと時間のある日に並ぶのを覚悟で訪れましょう。
平日のランチがコスパ抜群!「天下寿司」
大塚駅前を歩いていると早くも行列が見えてきました。こちらは回転寿司ながら握ってくれるお店「天下寿司」。通常のネタは1皿2貫で130円ですが、平日のランチタイムはなんと100円になります。回転寿司というと、最近はシャリは機械で次から次へと出てくるタイプが多い中、こちらは職人さんが店頭で握ってくれるため、食感も温度も抜群!
美味しいお寿司をお手頃価格で食べたい方は、ぜひ訪問してみてくださいね。
1時間待ちは当たり前!並んででも食べたいおにぎりの名店「ぼんご」
たんぽぽハウスから道路を挟んで向こう側を見てみると、歩道にはなんだかすごい行列ができています。
それがおにぎりの名店「ぼんご」です。最初は何かのお得なキャンペーンをしているのかな?と店頭まで回り込んでみましたが、通常営業のよう。どうやらこちらはランチ時間をずらしても1時間以上並ぶ人気店のようです。
お寿司屋さんのような店内で、注文を受けてから目の前で新潟コシヒカリを使った温かいおにぎりをにぎってくれます。にぎるといっても、ぼんごでは海苔で包むだけのふわふわおにぎり。さらにどこを食べても具材とお米のハーモニーを楽しめるようにと、具材もたっぷり入っています。
にぎっていないため見た目は大きいけれど、意外と3個ペロリと食べられるようですよ。テイクアウトなら並ばずに食べられますが、にぎりたてのおいしさは、店内でしか味わうことができません。「ぼんご」に行く際は、天気が良くて時間に余裕がある日を狙って訪れてみてくださいね。
ぼんごから徒歩1分、スーパーマーケットとダイソー、フィットネスクラブの入るお店を発見!この日はとっても暑く、市場調査も兼ねてお店に入ってみました。スーパーマーケットの「よしやセーヌ大塚店」は生鮮食品が1階、その他生活用品は地下と分かれていました。お値段も、都心にしては良心的な価格設定です。
なんといっても、スーパーマーケットに100円ショップが入っているのは便利ですね。駅からの距離も徒歩3分ですので、さきほどご紹介した「まいばすけっと」とほとんど変わりませんが、こちらの閉店時間は22時30分です。そのため来店時間や用途に合わせて使い分けると良いでしょう。
古民家10棟をリノベーション!ハシゴ酒を楽しめるスポット「東京大塚のれん街」
まずは通りから目立つ位置にある「たこ焼き 上木家」。もう、ここからして呑兵衛の街を醸し出しています。女性の2人組が通りかかり、楽しそうに入っていかれましたよ。
このあと、お酒を呑んだのかランチ利用だったかはわかりませんが、こちらではビールを片手に都電を眺めながらあっつあつトロトロのたこ焼きがいただけるたこ焼き酒場です。
他にも浮世絵が描かれたレトロな店内が特徴的な「酒肴 北斎」では、馬肉や生肉刺しがいただけます。また上木家さんの右隣にある「みらく劇場」は酒と肴のお店。いくらとウニが乗った卵かけご飯は絶品です。
夜になると、灯りがともって、さらに幻想的な空間になります。ぜひ大塚に訪れた際は、立ち寄ってみてくださいね。
今となっては、高級食材となったうなぎも串に刺さってリーズナブルに食べられてます。
ー大塚グルメを堪能できる!南口エリアー
まだまだ北口エリアを巡りたかったのですが、南口側も盛りだくさんなので、そろそろこちらのエリアもチェックしてみましょう。
「アトレヴィ大塚」
駅直結の商業施設「アトレヴィ大塚」。地下にスーパーマーケット、1階にはお惣菜屋さんがあるので、会社帰りの食材の買い足しにとても便利です。その他成城石井やロフト、ユニクロなど小ぶりながらあると嬉しい定番ショップも一通り網羅されてます。
アトレヴィ前の通路には、ちょっとした休憩に嬉しいベンチエリアがあり、日陰を求めて休憩されている方がたくさんいらっしゃいました。駅の外の広場にはあまり日陰がないので、暑い季節には最適な休憩スポットです。
こちらの乗り場からは、3系統。錦糸町駅前、上野公園、池袋駅東口方面への路線バスが発車します。
こちらの広場は、ほどよく緑が植えられ、春(5月中旬〜6月中旬)と秋(10月中旬~11月上旬)の年2回バラを楽しむことができます。広々としていてベンチもたくさんありますのでちょっとした休憩にピッタリのスポットです。
都電大塚駅から向原駅の沿線には1100株ものバラが植えられていて、品種は700種と23区一位の数を誇るそう。都電から眺める大塚の街並みを背景にバラが咲き誇る姿は、なかなか風情がありますよ。ぜひ季節になったら訪れてみてくださいね。
こちらも地面が緑になっているエリアに線路が敷かれ、都電が通過します。踏切はありませんので、呑んで酔っ払ったときなどは十分注意しましょう。
ー行きつけの飲食店を発掘するならココ!「サンモール大塚商店街」ー
こちらは、南口エリアにある「サンモール大塚商店街」。さきほどの都電荒川線線路から道路を挟んだ目の前にあります。
先にご紹介しました北口エリアの「大塚銀の鈴通り商店街」とは、ちょっと雰囲気が異なります。北口エリアは繫華街の要素が濃い雰囲気でしたが、南口エリアは、飲食店や和菓子屋さん、こだわり無添加のパン屋さんなど、大塚グルメを楽しむエリアといったところでしょうか。
大塚ならではのノスタルジックで魅力的なお店がたくさんあって、ここに住んだら毎日のお食事が楽しみになりそうです。
大塚で1番美味しいお刺身定食が食べられると人気「大塚 せんや」
都電荒川線の線路沿いにあるお惣菜と定食のお店「大塚 せんや」。お惣菜販売の傍ら、お昼の時間帯(11時30分から14時)のみランチ営業しています。この時もとっくにランチ時間は過ぎていましたが、順番待ちのお客様がいらっしゃいました。
とくにお刺身が人気のようで、各定食についてくるお刺身を300円で割増しする「刺身増し」ができるようですよ。最初は様子見で普通の定食を食べますが、「刺身増し」にしておけばよかったと後悔する方が続出。「大塚 せんや」でランチをする際には、「刺身増し」を忘れないようにしてくださいね。
立ち食い価格で本格的なうまさ!名物きざみ鴨せいろが絶品「みとう庵」
外観からして気になるお店を発見しました。こちらは、サンモール大塚商店街で人気のお蕎麦屋さん「みとう庵」。名物は看板にもあるとおり「きざみ鴨せいろ」です。
鴨肉が小さく刻んであり、そこから出る肉汁がなんともいえない味わい。お店で切り立てを提供するというそばは細麺で、鴨汁との相性が抜群です。
上品なざるの器にたっぷりお蕎麦がのって、なんと580円。大盛りでも680円で食べられるというので驚きです。リピーターも多く、満席になることもしばしばですが回転率が早いので、少し待てば席に着けるようですよ。お蕎麦好きさんは、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。
チューボーですよ!の大塚の巨匠「洋食GOTOO」
みとう庵から大塚駅方面へ歩いていると、またまた気になるお店を発見!外観からして、おいしいに違いない!と確信しました。
こちらは創業50年を超える老舗の洋食屋さん「洋食GOTOO」。本日のおたのしみランチは「チキンカツとカニクリームコロッケ」のようです。絶品マカロニサラダもついてボリューム満点なのに900円とリーズナブル!店内の席数はそれほど多くありませんが、この時も満席状態。
人気メニューはカキフライ、チキンカツ、生姜焼きなどでしょうか。衣がサックサクでザ・洋食屋さんの味が楽しめるそうですよ。
なんとこちらの店主はあの深夜の名物番組で「大塚の巨匠」として何度もテレビ出演されていたんだとか。なんだかハイボールが飲みたくなっちゃいます。舌の肥えた芸能の世界で腕前を認められた、お墨付きのお店ですよ。テイクアウトも対応しているようなので、混み合う時間帯はお持ち帰りしてゆっくり食べるのも良さそうですね。
カフェ?美容室?いえラーメン屋さんです!「Nii」
大塚ではあまり見ない、オシャレな外観のお店を発見しました。見た目はどこから見てもオシャレなカフェのよう。でも店内をコッソリとのぞいてみると、どんぶりから麺をすする姿が…。実はここ、他にはないオリジナルの創作ラーメンを食べられるお店「Nii」。
「バジリコトマトソース」や「宇和島産の真鯛とのどぐろ」「カラスミラーメン」など、豊富なラインナップに加えて限定メニューもあり、訪れる度に新たな味と出会えます。食材や見た目にも店主のこだわりが感じられます。新しいメニューが気になって、ついつい通いたくなっちゃう!そんなお店です。
狭いけどおいしい!街のパン屋さん「サンロード」
大塚の街歩きもそろそろ終盤です。こちらは無添加パンのお店として根強いファンが多い「サンロード」。私が訪れた午後14時頃にはすでにパンの種類も残りわずかとなっていました。それでもまだまだお客さんが詰めかけます。
小ぶりなパンが多く、その分お値段も100円から200円くらいの品揃え。リーズナブルなので、ついつい買いすぎてしまう方もいるのだとか。私もついつい棚に残っていたワッフルと自家製ピーナッツバター、カフェオレをゲットしました!
そろそろ帰ろうと大塚駅へ向かっていると、かなり気になるエリアを発見!この古びた建物にずらりと並んだお店の風景が大塚っぽいな〜と感じながら、気になって近くまで行ってみました。
1,000円でお腹いっぱい!「キッチンABC 南大塚店」
その中で一際目立っていたのが、ここ「キッチンABC」。15時前だというのに、お店の中は美味しそうにランチするお客さんで大繁盛でした。こちらは昭和44年創業の老舗洋食屋さんで、リーズナブルなのにガッツリ食べられると昔から人気のお店です。
焼き肉定食やオムカレー、豊島区第1位とうたっている「名物オリエンタルライス」など、パンチの効いたメニューが多いですが、店内は女性の方もたくさんいらっしゃいましたよ。お腹が空いたら気取らず、リーズナブルな価格でお腹いっぱいになれる、そんなお店です。
大塚街歩きの締めくくりは、ここ「大塚バッティングセンター」。大塚駅からチラッと見えて、立ち寄らずにはいられませんでした。ここも昭和感が溢れでていますね。
1階がパチンコ屋さんで、2階がゲームセンター、バッティングセンターは3階にあります。1ゲーム300円で20球、1,000入れるとコインが4枚出てきて4ゲーム楽しめるそう。駅前なので、ちょっとした運動不足解消に、会社や学校帰りに立ち寄るのもいいですね。
帰り間際に、さきほど天然酵母のパン屋さん「サンロード」でゲットしたカフェオレで喉を潤します。もうほとんど売り切れていたので、パンの種類もほとんどなく、ひとまずワッフルを買って帰りましたが、ちょっと後悔しました。このワッフルは普通のワッフルじゃなかったんです。
ワッフルといえば、ちょっとパサパサした感じを想像していましたが、いい意味で裏切られました。半分に切ると、中にはチョコレートクリームとカスタードクリーム、プラスしてチョコレートのかけらがゴロゴロ!しっとりモチモチの生地にマッチしていて、おいしすぎ!
家族で取り合いになりました(笑) 大塚へ訪れた際はリピート必須のお店です。
駅周辺をぐるっとまわる街歩きシリーズ「大塚編」はいかがでしたか?令和の時代に、都心でこれだけ活気ある昭和レトロなお店が集結している街は「大塚」だけではないでしょうか?
初めて行く場所ばかりだったのに、なぜか懐かしさや居心地の良さを感じてしまう、それが大塚の魅力でしょう。正直第2弾も書けるくらい、気になるお店、回り切れなかったスポットがたくさんあります。大塚の街が気になっている方は、ぜひ足を運んでみてくださいね。
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