一ヶ月だけ一人暮らししたい!そんな時、ベストの方法とは?

仕事の都合や進学時期に合わせた仮住まいなど、期間限定で一人暮らしを検討される方もいることでしょう。その期間が一ヶ月だけなら、どのようなお部屋を選べば良いのか迷うものです。

通常の賃貸物件では「一ヶ月だけ住みたい」と希望しても、なかなかお部屋が見つからないでしょう。短期間で退去しては違約金が発生する恐れもあります。たった一ヶ月だけの一人暮らしのために敷金や礼金、引越し費用などの出費がかさむのも考えものではないでしょうか。

今回は一ヶ月だけ一人暮らしをしたい方向けに、ベストな方法をご紹介します。それぞれの方法のメリット・デメリットや費用などを知り、自分にピッタリのお部屋を選んでください。

「一ヶ月だけ一人暮らしをしたい」のはどんな時?

今まで住んでいた家を離れ、一人暮らしをする・・・。多くの方は「一人暮らしは何年にもわたってするもの」というイメージを持っているのではないでしょうか。では一ヶ月だけ一人暮らしが必要な方とは、どのような事情が考えられるのか見てみましょう。

  • 理想の部屋が見つからなかった
  • 本格的な一人暮らし前のお試しをしたい
  • 一ヶ月程度の研修や出張
  • 家がリフォームや建て替え中
  • 家族と離れて別居をしたい

理想的なお部屋が見つからないという状況は、進学や就職シーズンの4月頃に起こりうるものです。多くの方が新生活を始めるため、条件の良いお部屋は早くに埋まります。そのため「素敵な住まいを探そう」と思った頃には、住みたいお部屋がすべて満室で埋まっている事態になるのです。

一ヶ月だけ仮住まいをして時期をずらすと理想的なお部屋に出会えることもあります。住みたいお部屋に引っ越す時期が他の方とずれる分、引越し費用が抑えられる効果もあるでしょう。

今まで家族と一緒に暮らしていた方がいきなり本格的な一人暮らしをスタートするのは、不安が大きいものです。まずは一ヶ月だけお試しで住んでみて「一人暮らしの感覚」を身につけるのも良いでしょう。掃除や洗濯、料理を一人でこなし、一人暮らしができると自信が付いてから本格的にお部屋探しをするのもオススメです。

一ヶ月だけ一人暮らしをする方法3選・メリットとデメリット

「一人暮らし=賃貸物件」とは限りません。よくある賃貸物件は長期間住むことを前提にしたものです。ここでは一ヶ月だけ一人暮らしをする方法を3つ、ご紹介します。それぞれの方法のメリットとデメリットも合わせてお話しますので比較してみましょう。

ビジネスホテル

ビジネスホテルは宿泊に特化した施設です。短期の出張や旅行などで利用した方も多いのではないでしょうか。シティホテルより低価格で宿泊ができ、簡素化したサービスが特徴です。まず「ビジネスホテルで一ヶ月間、一人暮らしをする」という方法があります。

ホテル暮らしなので水道光熱費が不要です。またWi-Fiが完備されているホテルがほとんどなので、パソコンやスマホのネット環境には不安はないでしょう。冷蔵庫や電気ポットなどの家電、デスクやベッドなどの家具も備え付けられています。

フロントにスタッフがいる安心感も魅力ではないでしょうか。宿泊者以外は立ち入り禁止になっていたり、カードキーをかざすことでエレベーターが利用できるシステムを導入したりと様々なセキュリティ対策を実施しています。何かトラブルがあればフロントに連絡をすればすぐに対応してもらえる点も安心ですね。

ただしホテルは長期の連泊に対応していない可能性もあります。一ヶ月も利用できるかの確認は必要でしょう。一ヶ月分の宿泊費が割高になりやすい点には注意してください。他にもキッチン付きではないため自炊ができなかったり、洗濯もランドリーを使う必要があったり、門限があったりなど「制限の多さ」を念頭に置いておきましょう。

民泊

一ヶ月限定で暮らせる場所として、比較的新しい手段の一つに「民泊」があります。民泊とは、オーナー所有のマンションやアパートの一室、別荘などを有料で貸し出している宿泊施設のことです。民泊可能な施設を集めたサイトから申し込めます。その申込みの手軽さから、旅行者を中心に人気のある宿泊方法です。宿泊した日数分の料金が発生します。

ビジネスホテルより低価格だったり、個性的なお部屋を利用できたりといったメリットがあります。チェックインやチェックアウトの手続きが簡素化されている点も魅力でしょう。ビジネスホテルのように、チェックイン時に宿泊カードを記入するところもありますが、セルフ式を導入している施設も増えています。

民泊は施設によって設備や清掃状況にばらつきが大きい点に注意してください。当たり外れがあることは念頭に、掲載されている写真や口コミなどから慎重に判断しましょう。オーナーが近くにいない場合もあるため、トラブル発生時の対応に時間がかかるかもしれません。

また利用期間が一ヶ月というのは、民泊としては宿泊ではなく長期滞在扱いになるため、「賃貸契約」を結ぶ必要が出てくるところもあるでしょう。民泊の申込みが28日以下の日数でしか検索できないサイトもあります。滞在を希望する期間の利用ができるかどうかもチェックしてくださいね。

マンスリーマンション

マンスリーマンションとは「短期間だけ住むこと」を目的にした家具付きの賃貸物件です。期間限定の単身赴任や大学受験のための滞在などで利用するパターンが多く見受けられます。お部屋探しから入居までがその日中に完了することもあり、とてもスピーディーに手続きが進められます。「一人暮らしをすぐにでも始めたい」と決めたらすぐに行動できるので、引越までに時間をかけていられない方にオススメです。

通常の賃貸物件と異なり、基本的に「敷金や礼金が不要」で入居費用を抑えられる点が特徴です。家具家電も備え付けなので、わざわざ購入する必要がありません。一ヶ月だけの一人暮らしのために敷金礼金を払ったり家具家電を購入したりすると、それだけでも出費が膨大になります。とくにお試し住みをしてから本格的な引越をしようと考えてる方にとっては、費用の節約はとても重要です。

マンスリーマンションにはお部屋の間取りもさまざまあるので、暮らしたいイメージに合うものが選べる点も魅力。一人暮らし用のコンパクトなワンルームからファミリー向けの2LDKや3LDKなどがあります。マイカー派の方は、駐車場付きの物件の中から探してみるのも良いでしょう。自由度が高い一人暮らしをしたい方には、ビジネスホテルや民泊よりマンスリーマンションが向いていると言えます。

デメリットは料金体系がやや複雑なこと(会社によって、初期費用やオプションなどのルールが違うこと)があげられます。とくにマンスリーマンションはホテルと違い、部屋のクリーニング費用(清掃費)が必要となります。1泊の料金はホテルや民泊より安くみえても、総額で計算すると逆転することもあるので、申し込み前にしっかり確認しておきましょう。

また、マンスリーマンションは一般的に利用期間が1ヶ月未満であれば、料金が高額になります。(一ヶ月未満の利用は、一般的に「ウィークリーマンション」といわれ区別されます)

入居日から退去日まで30日間あれば「一ヶ月」と判定されるのか、それとも31日間なのか、など日数の扱いは会社によっても異なるので、疑問に思うことは遠慮せずに会社に尋ねておくのが無難です。

一ヶ月だけ一人暮らし、お部屋選びのコツ

本格的な一人暮らし前の「お試し住み」にぴったりなマンスリーマンション。ここでは、お部屋選びのコツをご紹介します。一ヶ月間も住むので不便に思う点があると、暮らすのが苦痛になる恐れも。どんな生活をしたいのかイメージをして、暮らしたいと思えるお部屋を探しましょう。

交通アクセスの良さ

これから住む部屋のエリアは決めていますか。情報サイトを見ていても条件を決めなければ検索結果を絞り込めず、たくさんのお部屋に迷うものです。エリア選びに困ったら、交通の利便性を条件に探す方法があります。会社や学校へ徒歩や自転車などで通える場所なら、通勤通学が楽にできるでしょう。

電車の利用のしやすさも考慮するときは「最寄り駅まで徒歩でアクセスできる距離であるか」がポイントです。駅から遠いお部屋は家賃が抑えられるのでお得に住めるかもしれません。しかしお部屋と駅までの距離があると、電車に乗るまでに時間がかかり、回数が増えると負担に感じます。住むのが一ヶ月だけでも、立地の良いところを選んでください。マンスリーマンションは駅から数分の立地がよい物件が多いので、その点でもオススメです。

最寄り駅からその街の主要な駅までの所要時間も忘れずにチェックしましょう。主要な駅へ短時間でアクセスできると、仕事や学校の帰り、休日などに気軽にお出かけできます。

飲食店やスーパーなどの充実度

飲食店やスーパーなどのお店の充実度も部屋選びのポイントです。仕事や学校が忙しく、なかなか自炊をする時間が取れないことも起きるでしょう。そのようなときに部屋の近くに飲食店があれば、気軽に外食が可能です。テイクアウトに対応したお店があれば、おいしい食事を部屋でくつろぎながら食べられます。コンビニも近隣にあると便利です。お弁当やパン、菓子などの食品の他、ちょっとした日用品も購入できます。

自炊用の食材や惣菜を買うためには、スーパーは欠かせないお店です。スーパーへの近さもチェックしてください。お部屋から徒歩圏内のスーパーなら、気軽にお買い物に行きやすいでしょう。

お気に入りスポットへの近さ

せっかくの一人暮らしはすてきなスポットの近くに住んでみませんか?一ヶ月の限られた期間だからこそ、お気に入りのスポットが近い場所を条件にお部屋探しをするのもアリです。たとえば4月なら桜の名所の近くに住むことで、いつでもお花見が楽しめます。美術館や博物館巡りが好きな方なら施設の近くに住むと気軽に来館できますね。住む時期や自分が好きなものを考えてから、お部屋を選ぶと一人暮らしが初めてでも楽しく過ごせるでしょう。

マンスリーマンションならビジネスホテルのように門限がありません。お気に入りスポットへ思う存分お出かけしてもいつでも部屋に帰れます。自分らしく過ごせるマンスリーマンションで一ヶ月暮らせるのは、すてきですね。

一ヶ月だけ一人暮らしをするためにかかるお金

初めて一人暮らしをする方は一ヶ月の生活費も予想がつきにくいのではないでしょうか。ここでは、一ヶ月の目安をチェックします。たとえばワンルームのお部屋に住むと想定した場合の平均的な金額を見てみましょう。生活費は住む場所により大きく異なります。東京と名古屋を例に取り上げました。

種別 費用の目安
家賃 6万円〜12万円(東京)・4万円〜6万円(名古屋)
水道光熱費 1万円〜2万円
食費 2万円〜4万円
合計 9万円〜18万円(東京)・7万円〜12万円(名古屋)

水道料金は湯船のお湯を毎日溜めるのか、シャワーでさっと済ませるのかという生活スタイルにより変わるものです。光熱費もプロパンガス、都市ガス、オール電化などにより異なります。食費も自炊をメインにするのか外食を活用するのかによっても差が出てくるでしょう。この他にも交通費や電話代、娯楽代、医療費なども発生します。

一ヶ月だけの一人暮らしは、マンスリーマンションが最適!

ビジネスホテルや民泊も一ヶ月の滞在はできますが、一人暮らしを体験するなら総合的にはマンスリーマンションがオススメです。立地の良さだけで見るなら、ビジネスホテルと甲乙つけがたいですが、キッチンがあり自炊可能、門限がないなどマンスリーマンションには「快適な一人暮らし」を満たす条件が揃っています。

民泊は個性的なお部屋に住めたりリーズナブルに住めるメリットがあります。しかし個人所有の施設であるため、お部屋の清掃状況や家具家電の充実度の当たり外れがある点に注意が必要です。

マンスリーマンションはきちんと清掃を実施している会社を選べば、清潔感のあるお部屋で暮らせます。備え付けの家具家電についても、会社に問い合わせるときちんとした回答が得られるでしょう。一ヶ月だけの一人暮らしはマンスリーマンションのお部屋がオススメです。安心、快適に暮らせるお部屋を選びましょう。

この記事を書いた人

澤田なつ/Webライター

2016年2月までCADオペレーターとして自動車部品の図面作成をしていました。2019年からフリーランスのWebライターとして活動しています。
執筆するときは「読者が知りたいことに寄り添える内容になっているか?」を意識しています。資格は、2級ファイナンシャル・プランニング技能士と簿記3級、図書館司書を持っています。
小学生の娘が2人います。趣味は裁縫で、娘たちが好きなアニメのコスプレ衣装を作ることが好きです。
着付け師範の資格を2012年に取得しており、講師経験もあります。最近では着付けの様子を動画で撮って、Instagramに投稿することにはまっています。